口渇の漢方薬といえば白虎加人参湯が第一選択薬です。しかし、白虎加人参湯は万能ではありません。六味丸が有効なこともあります。白虎加人参湯は実熱、六味丸は虚熱に適応があるとされていますがそんなにきれいに分類されるものではありません。糖尿病放置例では口渇に対して白虎加人参湯が大変有効です。飲酒後の口渇も白虎加人参湯が大変有効です。これに対して六味丸は陰虚に用います。陰虚は陰と陽という物質を比較した時陰が陽に比較して相対的に減少する現象です。糖尿病の古いものに用いられます。ベテランの糖尿病患者さんは精とか腎精、物質としての陰という物質が尿から排出されます。したがって陰虚火旺という状態になります。陰虚火旺とは虚熱の状態でそんなに熱くない微熱の状態です。六味丸には即効性はないと考えられています。漢方薬のビタミン剤のようなものです。糖尿病が古くなったら六味丸と昔学会でいってました。