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桂枝湯

桂枝湯は風寒感冒の処方です。桂枝湯加味法です。桂枝も桂皮もシナモンの香りです。桂枝とは枝です。桂枝は辛温解表、助陽解表の薬です。枝ですので「はうように全身めぐる」という考え方もあるようです。桂皮とは樹皮で肉桂といいます。桂皮は温腎陽の薬と私は考えています。調和営衛の薬でもあります。話は変わりますが香蘇散は実証の薬です、中医学では虚証で無く実証のくすりです。香蘇散は気滞という実証の薬です。桂枝は邪を外へ追い出します。汗が出る状態は虚がある状態です。ふつう発散の薬は使えません。陽を助けるくすりという位置づけです。桂枝湯は虚があるから正気を助ける必要があります。桂枝には二つ役割が考えられています。助陽して解表、正気を助ける扶正の薬です。桂枝湯の加味法は何があるでしょう。例えば冷え症やしもやけで有名な当帰四逆加呉茱萸生姜湯も桂枝湯類です。しもやけに当帰四逆加呉茱萸生姜湯単独では何が足りないでしょう。補血作用の生薬が必要です。分かりやす処方は桂枝加桂湯、桂枝茯苓丸桂枝加芍薬湯などがある。