どんな薬でも長所と短所があります。ムコスタ点眼液が嫌な人は男性に多く、若い人ほど苦味を苦痛に思われるようです。お化粧をする女性にとって化粧の乱れは苦痛の種です。目の前が一瞬白く見えることはあまり苦痛にはならないようです、実用視力的にも視力の低下とはでないようです。白い懸濁液と透明なゲル化製材どちらが不快でしょうか?しばらく見えないのは間違いなくゲル化製材のような気がします。ムコスタ点眼液は澄明製剤を開発中らしい。澄明製剤ってどんなのでしょうか?ムコスタ点眼液の長所にはどのような項目があるでしょうか?ドライアイの治療目的は何でしょうか?自覚症状の改善です。患者さんご自身が気持ち良くなることが目標です。作用機序不明の薬であるムコスタ点眼液で症状が改善する病態とはどのような病態でしょうか?糸状角膜炎、薬剤性角膜障害、シェーグレン症候群、BUT短縮型ドライアイが挙げられます。摩擦が関与する眼瞼に隠れている糸状角膜炎、シェーグレンではプラグが不要になる方もいらっしゃるとのことです。さらにはあるかないかといわれているムコスタ点眼液の抗炎症作用で上輪部角結膜炎が改善したとの報告もあるようです。FDAでもドライアイの新薬承認の条件には「自覚症状の改善」が含まれているそうです。つまりドライアイは眼科では数少ない慢性疾患でありムコスタ点眼液に期待することは「自覚症状の改善」です。