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現時点でのムコスタ点眼液の考え方

ムコスタ点眼液は発売から1年を経過しました。ムコスタ点眼液は作用機序不明であるためムコスタ点眼液が本当によく効く人を探すのは困難である。作用機序的には結膜杯細胞からは分泌型ムチンが酸性される。更には杯細胞そのものの数を増やします。角膜上皮に増やすように働き分泌型ムチンを賛成します。さらにはサイトカインプロフィールの関与により抗炎症作用を有している可能性が高い。ジクアス点眼液は結膜上皮に働き水分分泌を促進します。杯細胞から分泌型ムチンを分泌します。角膜上皮に働きかけ膜型ムチンを分泌します。ジクアス点眼液はP2Y2受容体に働きます。ムチンだけではなく水も分泌します。一方ムコスタ点眼液は目を粘膜ととらえて治療を行う考えが浸透しています。ムコスタ錠は胃薬です。胃は粘膜です。ムコスタもジクアスもムチン分泌促進作用を有することは変わりありません。TFOTはTear Film Oriented therapyの略です。涙は昔わたくしが眼科専門医試験を受けたころには3層構造でしたがいまは水・ムチン層と油層からなることがわかっています。ムコスタ点眼液やジクアス点眼液を使えるのは日本だけです。作用機序不明の不思議な薬ムコスタ点眼液。一年後にはもっと使われているでしょうか?