眼科で神経保護といえば緑内障ですが認知症でも神経保護作用をうたい文句にする薬があります。メマリーです。2011年コリンエステラーゼ阻害薬〔CHE1〕がパッチを含め3種類そしてメマリーというNMDA受容体拮抗薬が発売されています。メマリーは4剤の抗コリンエステラーゼ剤と併用可能です。認知機能障害にはアセチルコリン系の障害が関与するというコリン仮説そしてコリンエステラーゼ阻害薬が開発されました。メマリーは神経細胞脱落にグルタミン酸が関与するというグルタミン酸細胞毒仮説に基づきNMDA受容体拮抗薬が開発されました。眼科領域でもアイファガン点眼液の神経保護作用が注目されています。アイファガン点眼液は海外では古くから使われていました。しかし日本では発売に至りませんでした。その流れを変えたのがNORMAL TENSION GLAUCOMA STUDYです。眼圧下降はチモロールと変わらないのに視野異常の進行が優位に遅かったというデータでした。私が医師国家試験を受けた平成元年にはすでにアルツハイマー病がアミロイド蛋白がアルツハイマー病に関係するとされていました。今はアミロイドカスケード仮説まで進化しています。凄いです。NMDA受容体拮抗薬は緑内障には無効だったのでしょうか。