因人制宜・因地制宜・因時制宜という言葉をご存知ですか?中医学の言葉です。風邪薬を投与するとき漢方薬では発症後何日目かが重要です。傷寒論の六病位の今どの時期かを考えます。慢性疾患で漢方薬を投与するときは人・場所・時期で処方を変更します。因人制宜は人が変われば薬が変わるのは当たり前です。因地制宜は場所が変われば処方が変わるとは海に近いところではあるいは内陸部では湿度や温度差が異なります。姫路では真冬になると県北部と気温が同じくらい寒くなります。しかし、分水嶺よりも南にあるため雪が降りません。湿度がとても低くなります、つまり眼科の病気ではドライアイが増えます。1から2月にはドライアイが増えます。3月になりスギ花粉の飛散とともに目が潤います。因時制宜は季節の変化です。梅雨の様に湿気がいっぱいになると胃に負担がかかります。胃は燥を憎みます。麦門冬湯は肺の薬であるとともに胃の薬でもあります。冬になれば麦門冬湯では肺を潤すことになります。麦門冬は胃と肺を潤します。一方、天門冬は腎と肺を潤します。両方含む医療用の処方もあります。方剤名をご存知の方はなかなかお詳しい方です。ツムラ90番清肺湯です。寒くなりました附子の季節です。