スギ花粉症の初期療法は鼻アレルギーガイドラインでみると次第に変わってきている事が分かる。そもそも初期療法という言葉はなかった。1993年の鼻アレルギーガイドラインでは飛散前1から2週間で処方開始する。季節前投与と言ってました。2002年のガイドラインでは早期に治療を始めるとの記載になった。2005年のガイドラインではケミカルメデイエータ―遊離抑制剤や第二世代抗アレルギー薬を花粉飛散とともにまたは症状が少しでも出たら開始する。2013年LTRAや第二世代抗アレルギー薬は予測日か少し症状があらわれた日に内服開始する、さらには症状が少し出てからでも予防できる。薬物治療がどんどん進歩している。特にナゾネックス点鼻液が発売されたときの感動が忘れられません。一年後昨年もらった薬の名前を知りたいという電話が数多くあった。アアラミスト、エリザス、ナゾネックス点鼻薬をいかに使うかを含めて薬物治療は進化した。だから14日前から投与する必要はないというのが今の考えです。第二世代抗アレルギー薬の出現で楽になるはずの花粉治療は楽にはなっていません。それはスギの木の生長という逆風が大きいと考えます。いまもアレルギー性結膜炎ガイドラインは花粉飛散まで14日前から投薬を開始する.本当によい新薬が出ているなら無駄?スギ花粉症の舌下免疫療法シダトレンも目の症状には弱いそうです。鼻の方に良く効くと講演会で聞きました。