アトピー性皮膚炎と桔梗と枳実の二味をうまくアトピー性皮膚炎に使っておられる医師のお話を聞きました。経方で桔梗・枳実を含んでいるものは大柴胡湯、四逆散、エキス剤にはないが排膿散と枳実芍薬散があるそうです。枳実と枳穀はどう違うか?枳実の方が幼い青いミカンだそうです。今の甘く改良したみかんでは効果が薄いそうです。枳実は苦寒で強い薬です。期日はかゆみに良いそうです。枳実は胸部に有効、枳殻は消化管に有効だそうです。枳殻は枳実に比べ虚証に用いるそうです。芍薬には皮付きの赤芍薬と皮をむいた白芍薬があります。漢方エキス製剤は白芍薬ですが自費の刻みでは赤芍薬が多く使われます。活血化瘀には赤芍薬がよいそうです。アトピー性皮膚炎で亡くなる方はまれです。だから病位は半表半里で少陽病位に少陽の伏邪がそんざいする、温病の営分・血分に病者が存在する、瘀血、陰虚陽亢あるいは陽虚それも四逆湯を用いるくらい重症の陽虚で表寒裏熱そして瘀血つまり下腹部あたりにドロドロで動かない瘀血が存在する。だからアトピー性皮膚炎は皮膚の病気といえないとの解説でした。なかなか新鮮なお話でした。あすからの診察に生かしてゆきます。表現は違うが私の使う方剤と共通でした。赤字だらけの漢方診療ですが不思議な世界です。