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防已と防風

漢方薬単独で痩せるのはなかなか難しいです。食事や運動と合わせて痩せるかもしれないぐらいです。患者さんはそんなもんかとおっしゃる。副腎皮質ホルモンつまりステロイドは水を蓄えるので太る薬です。しかし防風通聖散と防己黄耆湯が2類医薬品でやせ薬として売り出されている。防風通聖散の妙味は1グラムの麻黄と言われています。麻黄を大量に用いるとエフェドラです。この麻黄で汗をかきます。防已も防風も帰経は膀胱です。他に防風は肝・脾、防已は腎です。防風は味は辛甘で解表・止痛・解痙祛風、防已は苦辛で祛風湿つまり利水消腫です。日本では浜防風を防風で代用することもある。日本産の防已は中国では清風藤のことです。防已で忘れてはならないのがアリストロキア酸腎症です。本来粉防已が使われているはずが中国製の中成薬では違う植物が使われていたという話です。近くのドラッグストアで3本4000円のドリンクを勧められて服用したらHbA1cが6.4から7.8に上がった、まいったなあ。この患者さんドラッグストアへ怒鳴り込んで言ったらどうしよう。紅参という言葉に騙される。漢方薬を前面に押し出し中身は?むかし、エフェドラを服用したという患者さんも私のクリニックにお越しです。安全性が重要なOTCは効かないものを販売していることが多い。後発医薬品のメーカー指定が大きなもんだいになっている、なんとメーカー指定で変更不可の後発医薬品の処方箋が22パーセントから44パーセントの今年は増えている。私のところはそれどころではない、先発品への変更を遠くの薬局から求めて電話が鳴り続ける。