漢方薬のご縁でアトピー性皮膚炎を見る機会が多い。本来は診断がついたアトピー性皮膚炎をどう診るかが主です。漢方薬でよくなるかというと?だと思います。標準治療はステロイド外用薬。良く効くとか言って患者さんがお持ちになる。困るのは本当は似ているがアトピー性皮しんではない場合です。以前のアレルギー専門医講習会は片岡葉子先生のお話はとても明快でした。はじめは酒さ様皮膚炎の話でした。小さな丘疹が目の下から鼻唇溝へ続くことだそうです。疥癬のこともある。家族ないでうつるから大変です。A群溶連菌の感染は糸球体腎炎にも至りますから鑑別が重要です。アトピー性皮膚炎ではヒルドイドが良く使われます。ヒルドイドローションは後発品には変えないほうが良い薬の一つです。保湿目的ではヒルドイドソフト軟膏もある。ヒルドイドクリームはまた違う。ビーソフテンスプレーは先発にはない剤型です。この領域の話は複雑です。患者さんの使用感が一番です。国立成育医療センターのRCTの研究で新生児の保湿剤使用がアトピー性皮膚炎の発症を半分に貼らしたそうです。ヒルドイドは、ヘパリン類似物質は大切です。