排膿散及湯の興味を持ったのは東京での系統中医学講座が始まったころだから2000年ころだろう。昨日の松田三千雄先生の講演では麻黄湯に排膿散及湯を合わせてインフルエンザに用いるということを学びました著書にも詳しく書いてある。今日は東海漢方セミナーで西森(佐藤)婦美子先生に痛風や尋常性乾癬、数々の難病に排膿散及湯が効いた経験があると伺いました。気の昇降出入をする薬として系統中医学では多くの応用ができることを示唆しています。勿論ニキビや副鼻腔炎にも有効なことをしばしば経験する。あっためたり冷やしたりしない方剤で使いやすい。化膿性疾患に用いるには冷やす力が足りません、逆に可能性疾患以外では応用範囲が大きい。排膿散及湯は溝掃除の薬つまり三焦通利をする薬と西森先生はとらえておられる。そして排膿散及湯が一貫堂処方に入るという新しい考え方です。私も化膿性疾患以外のいろいろな病気に用いて効果を上げている。冬場には冷やさない方剤として重宝している。