記事一覧

朮はどちらがよいか

私のところへは兵庫県西部の漢方に熱心な患者さんがお越しになる。以前からお越しの冷え性の患者さんがリーデングカンパニーの当帰芍薬散と武田薬品工業のOTC製品と飲み比べたら武田薬品の当帰芍薬散がむくみに有効だから白朮の当帰芍薬散のメーカーにしてほしいといわれた。当帰芍薬散は半分五苓散、半分四物湯とも解釈できる処方です。古典には朮との記載があり、白朮か蒼朮かはメーカーで決めている。どちらかといえば蒼朮は利水薬、白朮は補気薬です。今日の患者さんは白朮で補気ができたので利水してむくみが解消したようだ。普通は蒼朮が直接利水してむくみが解消する。最近聞いた仙頭正四郎先生の講演で当帰芍薬散にはそんなに温める生薬は配合されない。確かに乾姜や附子は入っていません。なのに冷え性に当帰芍薬散は効くか。私は思う、冷え性にフルーツは良くないという、水分が果物には非常に多い。水の停滞が冷えを招く。とうき芍薬せんきゅうの中で芍薬は微寒で少し冷やす。せんきゅうは血を上にあげる、当帰は活血する。毎日漢方尽くしです。