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めがねをかけると視力が落ちる

「めがねをかけると視力が落ちる。」これはまことしやかに語られている迷信のようです。これは近視の進行とは関係のないことです。一つの説としては心因性視力障害のまぎれこみです。心因性視覚障害は詐病ではなく、めがねをかけたいとか母親の愛情を兄弟の中で自分に取り返したいという気持ちが目の症状として現れることです。そのような病態を視力がでにくいため近視と解釈している場合があります。だから、近視は治ると誤解している方がいる。近視は治るはずがないのだが近視はなおるという本がたくさん発売されている。近視は目の長さがながい状態です。目の長さが短くなることはありません。もうひとつの説はめがねをかけ始めると目を細めることをしなくなり大きく目を開けてみることを始める。すると調節力を使わないため一見視力がかえって落ちるような錯覚におちいる。

中学生まで医療費ゼロ

姫路の近くには姫路市に比べ医療費の自己負担がすくない都市がある。あるいは姫路に比べて負担が少ない都市が多い。なかでも中学校まで自己負担ゼロの都市がある。しかし、きいてみると眼科の学校医がいないそうです。但し、眼科の健診はされているそうです。一人一人の生徒さん、学生さんとの委託契約なのでしょうか。すべての健診が多数の人を診る為けつして丁寧とは言えません。委託契約で丁寧に診るのも一つの政策です。限りある予算です。しかし、縦覧突合検査が始まり保険の審査が異常なまでに厳しくなりました。保険が査定されると10割まるごと医療機関が損することになります。さらに院外処方の場合、調剤料も医療機関の保険点数から減点されることになります。ああ大変。

帯状疱疹と水痘ワクチン

帯状疱疹の予防に水痘ワクチン接種は有効な治療方法です。水痘ワクチンは阪大微研の高橋先生が考案されたものです。名前の通り水痘ワクチンは水痘の予防が本来の目的です。水痘ワクチンには帯状疱疹や帯状疱疹後の神経痛の予防という適応症はありません。しかし、これは目的外使用に当たり何か副作用が出たとき補償がない。先日不活化ポリオの話をしていたとき、不活化ポリオには補償がない、何か起こったとき困る。」というはなしをされたおかあさんがいらした。言葉はむずかしい。定期予防接種化されていない不活化ポリオには補償がないのであり定期予防接種自体に補償はある。高齢者ほど帯状疱疹後神経痛は発症しやすい。

単純ヘルペス感染症

暑さのせいかヘルペスの人が多い。単純ヘルペス感染症私の世代では90パーセントですがきれいな環境で育った平成生まれの人は50パーセント以下の抗体保有率です。単純ヘルペス感染症には1型と2型があります。初感染では1型単純ヘルペス感染症は7割、2型単純ヘルペス感染症は3割です。単純ヘルペス感染症は無症候性排泄がある。ここが帯状疱疹と違うことです。アトピー性皮膚炎に合併する重症型をカポジ水痘様発疹症といいます。入院して点滴です。最近、あまり見ないのは開業医だからでしょう。再発するのは単純ヘルペスⅡ型が多い。無症候性排泄が続くため頻回に再発する。単純疱疹が発症する前に尿閉が起こることがあるそうです。皮疹をともなわないヘルペスは難しい。ところで眼科疾患である角膜ヘルペス専用のキットがあることをご存知ですか?今年のうちに眼科以外でも使用できるようになるそうです。