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男性更年期障害

男性更年期障害はマスコミ受けするあるいは独り歩きする症候群だと思います。更年期は40歳代後半から50歳代後半を対象とすると考えています。私が普段糖尿病でネシーナとセイブルを処方している人が男性更年期ではないかと言い出した。検査して、ホルモン測ってよ。そんなん測ったことないから調べますと取りあえず採血しました。それから文献検索をしてテストステロンを測定することに行きついた。医学的には男性更年期障害という概念は確立されていません。男性ホルモン主にテストステロンが年齢とともに減少することによる症状です。アンドロゲン補充療法には診断基準も確立された治療もありません。血液中のテストステロンはアルブミンと結合した生物学的活性があるものと加齢とともに増加する性ホルモン結合グロブリン後は1から2パーセントの遊離テストステロンがあります。LOHは加齢に関係する。LOHはlateonsethypogonadismの略です。骨密度は女性ホルモンに密接に関係しますが女性ホルモンが男性ホルモン経由で作られる為男性ホルモンの影響をうけます。血液中のテストステロンはメタボリックシンドロームや心血管疾患との関係も示唆されています。テストステロンや遊離テストステロンの測定値をどう解釈するか大変難しい。