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おたふくではなかった耳下腺炎

おたふくかぜと思った患者さんただの耳下腺炎でした。アミラーゼが1000以上あったのでてっきり流行性耳下腺炎つまりおたふくかぜと思いましたがなのとおたふくかぜのIgMは陰性でした。IgMは初感染、IgGは感染後2週間すると上昇するマーカーです。IgGを検査センターに依頼しました。IgGとIgMの同時算定は不可ですのでサービスというか確定診断に必要です。周囲への感染予防とおたふくかぜの予防接種をするかどうかの判定に必要です。おたふくかぜとムンプス更には流行性耳下腺炎は同じものです。ムンプスIgGはなんと陰性でした。WBCは正常、CRPも陰性でした。クリニック自体大人の方が10対一ぐらいの比率で多い。昔姫路に帰ってきたときは10対1で子供が多かったが時代の変化です。うちの子供のクラスが5から4へと1クラス減りました。医薬品関係の患者さんも減りました。昔はこのあたりの校区に多くの医薬品関係者が住んでましたが時代はそして人の流れは小中一貫6年教育のモデル校の校区に向いているようです。五日間学校休んでもらいましたがおたふくではありませんでした。昔なら臨床診断で間違いなくおたふくでした。

皮下点滴

皮下点滴をご存知ですか?私はこの度初めて皮下点滴について知りました。父親が点滴をしてもらっている看護師の方からおなかから針を刺して在宅の方が点滴してますけれどもどうするか知ってますかと尋ねられました。何だろう新しい機械ができたのでしょうか?分かった。皮下点滴というものでした。翼状針でもプラスチックカニューレいわゆるサーフローでもよいのでしょう。浅く皮膚に刺すそうです。他人にするには問題がいろいろあります。まずは生理食塩水以外は血管の中に入れないと輸液として許可を得ていません。保険で査定されるかもしれません。薬を混ぜるのも厚生省は許可していません。皮下点滴ではまたショックなどの脱水を急速に補正することも認められていません。感染症を起こす確率はかなり低いものでした。中心静脈栄養に比べてリスクが少ないそうです。他人なら生理食塩水のみが無難。保険適応的にも無診療投薬と似ており生食500CCを皮下注射すると保険者からクレームが来る恐れがあります。あーあびっくりしたおなかに針を刺すだけの簡単な新しい点滴の正体は皮下点滴でした。余命2週間とかになれば多くの在宅診療で行われているそうです。ご老人で看取りを行うのによい方法です。