記事一覧

ヨクイニン

ヨクイニンは皮膚科で頻用されている薬です。錠剤と粉末があります、エキス散とエキス錠があります。妊婦、産婦、授乳婦に対する安全性は確立されていません。ヨクイニンといえば優しい薬のイメージがあります。ヨクイニン湯は当帰や芍薬の配合されたエキス製剤で関節痛ヨクイニンとは全く違うものです。疣贅にはウイルス性のものとウイルス感染とは関係ないものがあります。みずいぼは伝染性軟属腫ウイルスです。尋常性疣贅は子宮頸がんや尖圭コンジローマでおなじみのHPVの感染です。確かに尖圭コンジローマとイボは似ています。ところでなぜヨクイニンは妊婦に使えないのでしょうか?おそらくイボが取れるということは免疫反応で異物と認識する作用機序が関与しています。すると、胎児も異物として認識して流産リスクを高めることが考えられます。
小太郎漢方製薬にしかないユニークな処方に腸廱湯があります、この腸廱湯にもヨクイニンが入っています。瘀血と痰飲の生薬が配合された面白い処方です。病名漢方もよいが構成生薬から応用してこそ初めて漢方が面白くなります。

産業医は味方か敵か

50人以上の企業というか事業所つまり例えば○○中学校などの事業所に50人以上の職員が存在すれば最低嘱託の産業医を選任する義務があることは周知のとおりです。主治医と産業医が同じ。これが問題で産業医が事業主と一体みたいになります。そしたら産業医は敵です。産業医は事業主から報酬を得ております。嘱託産業医の場合特に主治医と産業医が同じであるということが多いと思います。専属産業医は診療を目指していないことが多いが嘱託産業医の場合は安価な産業医報酬では割にはあわぬと顧問先の従業員さんを抱え込む傾向がある?産業医のメリットは自院の患者さんを増やすことみたいになっています、私は内科の看板だしていないので一般診療に患者さんが戻ってこないのでメリットがないの産業医をしていない。つまり公募に応募していません。産業医の報阪神間に比べは安いらしい。機微な情報は加工して事業主に伝えないとトラブルが起こる。特殊例ですが隣接県で産業医がうったえられ和解にいたった事例が数年前にありました。労働者にとって産業医は敵ではないでしょう。医師には守秘義務がある。産業医と主治医をかえればよいかもしれません。クライアントさん。