記事一覧

治る病気

治る病気の代表は白内障です、手術すれば治る。ただし調節機能が回復するわけではない。しかし調節機能をAA-2を用いて調べると多少は残っている。眼科では慢性疾患が少ない。治らない病気の代表は耳鳴りです。漢方薬で何とかといわれるがなかなか効かない。スギ花粉症にシダトレンを用いたSLITが登場したが姫路ではあまり反響がない。製薬会社が企業コンプライアンスとして慎重な姿勢をとっていることそして耳鼻咽喉科が少なく十分な患者さんがおられることなどによる。治らなければどんどん患者さんが増えていく。5年舌下免疫療法を施行すれば治療をやめてその後5年間は有効と藤枝教授がご講演でおっしゃっていました。もちろん個人差があります。マルチアレルゲンの方でもRASTを実施するとスギがクラス4から5の方が多いような気がします。シダトレンを作る会社の苦労は漢方薬のメーカーと同じレベルです。山を買ってスギを植えるところから始まる。生薬も海外で適する土地を探すところから始まるそうです。中国依存はあまりに危険だからです。漢方薬の栽培ですが対策で過疎地を利用することは人件費が日本では合わないそうです。

陰転じて陽となる

陰極まりて陽となる。東洋医学いや万物の基本です。世の中のすべて物は陰と陽に分かれる。よく、陰と陽はろうそくに例えられる。慢性疲労症候群の患者さんに舌診で紅舌なのに四物湯の症例がありました。四物湯は血虚にもちいるくすりなので淡紅舌から淡白舌であるはずが真っ赤な舌を提示されました。特任教授に質問させて頂きましたところ、陰極まりて陽となると講師の先生はおっしゃいました。陰陽はろうそくに例えられます。ろうそくの芯とろうそくのロウです。陰陽可分・陰陽転化という言葉があります。陰陽相互という考えには陰陽消長、陰陽互根、陰陽可分不離、可分不滅など哲学に近い中医基礎理論です。陰と陽は覚えるものではなく相対的なものです。面白くないが奥が深い世界です。対立・可分・互根・消長・転化と複雑な関係があります。永遠不変の真理はありません。アレルギーも今は落ち着いている、最近は心の漢方いや精神科の薬をやめたい外来になっている。眼科でこのような診療を行うとコンタクトレンズ検査料Ⅰにも劣ってしまう。うれしいような悲しいような。患者さんは眼科の患者さんよりも漢方の患者さんの方が喜んで遠くからお越しくださる。