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新しいにきびの薬べピオ〔BPO〕

青春のシンボルにきび。世界では50年お使用実績があり日本にこの度は行ってくる薬がBPOです。尋常性座そうガイドラインで推奨される過酸化ベンゾイルです。商品名はべ否緒です。私のところに来る患者さんはにきびの漢方薬を希望する方が多い。にきびも漢方薬がよく用いられる疾患の一つです。BPOつまり過酸化ベンゾイルの最大の長所は耐性菌ができないことです。ディフェリンゲルやダラシンゲル、アクアチムローション、硫黄カンフルローション富のマイシンの内服などがよく行われている尋常性ざ瘡の治療です。案外ファロムの内服もよいそうです。かなりアクネ菌の耐性化は進んでおり30パーセントに至るとの報告もあります。漢方薬ではにきびは熱ととらえることが多いようですが素体が冷えて冷えのぼせのにきびもあるように思います。4月のBPO発売が楽しみです。尋常性ざ瘡ガイドライン委員会が厚生労働省に要望して実現した今回の過酸化ベンゾイルの発売を楽しみにしております。漢方薬とべピオでP.ACNESの薬剤耐性株が減ったらうれしい。4月に発売です。

柴苓湯は黄斑浮腫に有効か

昔から黄斑浮腫に柴苓湯を使えというメーカーがある。ドライアイ、動脈硬化そして糖尿病は炎症である、古典的炎症ではなく炎症性サイトカインが存在する炎症です。だから小柴胡湯は消炎を期待する、五苓散は利水作用を期待する。柴苓湯は小柴胡湯と五苓散の配合剤です。小柴胡湯も五苓散も燥性が強い処方です。SGLT2阻害薬と同じで中医学的な陰虚の状態の患者さんに利水作用を期待するのはちょっと違うと思います。糖尿病黄斑浮腫つまりDMEに用いるのは怖い気がするので私は用いません。一つの会社の方がお越しになるたびに柴苓湯を勧める。私は相手にしないから前任者に比べて訪問回数が大幅に減っている。久病入瘀といいます、DMEは東洋医学的には瘀血とか血瘀という状態です。抗VEGF抗体は3割負担で5万円から6万円です、さらには何回注射したらよいかわからない。メーカーによっては2人分で3人の量が入っているようです。眼球内の水を動かすには瘀血の改善とか補腎そして気の巡りの改善が必要です。糖尿病も古くなると陰虚火旺の状態で熱を持っています。だからSGLT2阻害薬で尿細管再吸収を抑制するのはよくないかもしれない。DMに柴苓湯のような体を乾かす燥性の薬は合わないと思います。