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抄読会

姫路市医師会の抄読会でNEW ENGLAND JOURNAL OF MEDCINEの掲載論文を読んで8月に発表するはずでした。それが水曜日ごとに亡き故西川実英の七日参りが入りかなわぬこととなりました。楽しみにしてくださっていた医師会会員の方のお詫びを申し上げます。島根大学皮膚科の千貫先生の講演を聞きお話する予定でした。マダニにかまれて牛肉・セツキシマブアレルギーという千貫先生の話のもととなる論文のお話でした。セツキシマブは上皮成長因子受容体(EGFR)を標的にしたキメラ抗体です。マダニ咬傷と牛肉アレルギーさらにはカレイではなくカレイの魚卵アレルギーが関係する。多くの牛肉アレルギーは食後一時間以上経過してから発症します。かなり遅いアナフィラキシーの発症です。赤い牛肉がセツキシマブのアレルギーに関与するという非常にショッキングな話題でした。9月になったら日本語にて発表いたします、しばらく時間をいただければ幸甚です。

葬儀から一夜明けて

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昨日の葬儀に伴う臨時休診におきましては多大なるご迷惑をおかけいたしました。申し訳ございません、今日から診療いたします。悲しみの中、心にぽっかり穴が開いております、MRさんはできるだけしばらく静かにしていてください。医師がいない状態や無診療投薬は禁じられています。皆様ご理解いただけたようでほっとしています。この6年間西川和典に対して一生懸命つくことはできませんが頑張ってきました。クリニックでの仕事以上に西川和典に対して訪問診療を頑張ってきました。しかし食事が誤嚥性肺炎を起こすため摂れなくなり急激に進行する腎性貧血に血液製剤を投与するも追いつきませんでした。しかし有料老人ホームの看取りでしたので管漬け医療にはなりませんでした。管は最後まで二本でした。最後は手足の末梢からのルート確保が困難になり鼠蹊部から留置針を入れました。私が久しぶりに放射線科時代に行っていた手技が役立ちました。できることはかなりやりつくした。しかし貧血が急に進行しすぎた。ただ一週間後2週間後に死亡したら比叡山延暦寺からお導師をお呼びしたり円教寺からお参りいただくことも難しかったと思います。一週間前なら私はきゅうびょうセンターで働いていました。死ぬ日は8月5日しかなかった。わざわざ選んだと思います。最近始めた訪問診療で西川和典から学んだことは今後生かしていきたいと思います。皆さまご多忙の中暑い中ご参列賜りましてありがとうございました。お父さん長い間さらにはいろいろありがとうございました。