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脾と胃

五臓の脾と六腑の胃についてです。ふつう脾虚は現代医学における胃腸が弱いことです。西洋医学では胃で初期の消化を行うと考えますが東洋医学ではいは腐熟機能を行います。胃の働きは4つに分けられます。受納・腐熟・化生・通降の4つです。通降とは下向きに食物を動かすことです。胃気不降とは本来下向きのベクトルで食べたものが下りていくのに下りない状態です。ゲップ・嘔吐・はるような痛みです。腐熟とは消化されることです。東洋医学では脾胃とまとめます。脾は運、胃は化です、運化と化生の意味です。化生は消化の意味です。アヒルの便つまり泥状便は脾の異常です。急性の水様便は小腸性の便です。胃の下痢は不消化便です。脾の下痢は腐熟はされているが脾で吸収されないことを意味します。脾は吸収するすることが働きです。胃は受納腐熟できないから食欲不振に至る。食べられる食べられないは受納つまり胃の問題。腹が減らないは脾の問題です。食物をとってすぐの症状は受納、通降は食物が入って一定時間後の症状です。脾は統血作用等があり単なる胃腸の強弱ではありません。このブログは東京の本社からもご覧いただいいているそうです。約10パーセントが東京からのアクセスです。

ニキビの漢方治療を併用しよう

最近蒸し暑いので普段は暖める漢方薬を処方している人にも冷やす漢方薬を処方している。それが面白いようにはまっている。石膏で中焦つまり胃の中を冷やすと水分を摂取する量が減る。すると今まで舌診で白貳苔だった人が薄白苔になる。最近ニキビの漢方治療がうまくいっている。もちろんBPO、クリンダマイシン、アダパレンの外用はしています。漢方薬をいかに使いこなすかです。意外とニキビの女性には便秘がない。男性もニキビ特に面皰が気になる人が増えている。ニキビの原因はアクネ菌です。アクアチムローションのようなキノロンを使用すると耐性菌がすぐにできる。そこで登場したのがベピオゲルですが急性期に単独では難しい。さらにはだらしんとBPOでデュアック配合ゲルです。ニキビを漢方薬で治療するとなると保険適応では4つの方剤に分けられます。桂枝茯苓丸加ヨクイニン、荊芥連翹湯、十味敗毒湯、清上防風湯があります。これ以外にも私はいくらでも使っているが保険適応の問題があります。しかしお若いニキビの方には漢方薬の錠剤やカプセルが人気をよんでいる、粉を飲めなくてもニキビは漢方薬でかなりきれいになる。

桔梗石膏

最近おそらく一番使っている漢方エキス製剤は桔梗石膏です。小柴胡湯加桔梗石膏が有名ですが桔梗石膏はいろいろな漢方エキス製剤と合わせることができます。熱い暑い。皮膚は真っ赤、喉も真っ赤です。桔梗には載薬上行作用があります。薬の働きを上にあげることです。石膏は炎症を抑えます。真っ赤な皮膚や真っ赤なのどに対しては桔梗石膏は服用しやすい。そして他の漢方エキス製剤と併用しやすい。うがいしながら飲む桔梗湯もあります。桔梗湯は桔梗と甘草です、のどの痛みによく効くらしいが血圧が上がると嫌です。署湿、まさに今の気候です。詳しくは温病学になります。温病では石膏は気分の熱をとる生薬です。衛気営血弁証の世界です。デング熱も温病学が日本に普及すると漢方薬でやっつけることができるかもしれません。同じ麻黄甘石湯でも麻黄と石膏の比率が傷寒論と温病では異なるのです。デング熱の診断のポイントは血小板の減少と突然の発熱です。デング熱ウイルスにり患しても不顕性感染が80パーセントもあるそうです。発熱に対しては出血傾向の助長とアシドーシスが怖いのでアスピリンはやめておこう。NSAIDsは胃炎と出血の助長があるからやめておこう。

清暑益気湯

夏バテ防止の漢方薬といえば清暑益気湯です。清暑益気湯には3つの方剤があった。その中の一つがツムラの清暑益気湯です。長い間清暑益湯は長い間使っていません、今年は暑いし署邪と湿邪が多いので私は石膏・知母の配合処方を積極的に用いています。生津しないといけないと考えています。室内熱中症の救急搬送は50パーセントを超えています。ただししんどい、私自身が患者さんが増えるとしんどい。人参・黄耆・麦門冬がある。ツムラさんに使ってくださいあるいは売れてますよと言われた。しかしながら私はどちらかといえば実熱を冷やす津液を補う治療を行っている。川の水がお湯のように熱いということは体もクーラーで火やさければ冷えない。さらにクーラーでなければ湿気がとれない。胃熱を取り除かないと水分摂取がふえ比べも水分をとってしまう。よくお話をする人は薬を上にあげる桔梗、熱を取り除く石膏の桔梗石膏を使って上昇から中焦の熱を裁いています。清暑益気湯のように人参・黄耆の配合された処方でで気を補います。陰虚の虚熱果実熱かわからないが舌診で白貳苔がいっぱいの患者さんは冷たいものを飲みすぎです。かえってそれなら冷やす漢方薬が良い。胃熱をとればよい。

消渇

消渇の特徴は尿量が大量、消穀善飢、消痩の3つの特徴を持ちます、つまり糖尿病です。三多一少の特徴を有します。葛根湯の葛根は血糖を降下させる作用、肩こりの改善などの作用があります。糖尿病の方は40歳を超えると腎虚さらに瘀血の体質に変わってきます。腎虚とは当たり前ですが糖尿病性腎症だけではなく腰痛、インポテンツ(陰萎)などの病態です。腎主水、腎主二便の状態です。久病入腎の病態です。腎虚における基本的な処方は六味丸、八味丸、牛車腎気丸などがあります。瘀血または血瘀とはドロドロの血の流れになる状態です、さらには塊ができる状態です。久病入瘀と言います。桃仁や牡丹皮が入った処方などを考慮します。糖尿病の漢方治療の本治は気陰両虚です。標治は壮熱内盛で、慢性になると瘀血も考慮することになります。気陰両虚には地黄と黄耆です。気飲料虚はインテリジェンスの高い人に多いとされています。三焦弁証では上焦の症状として多飲、中焦は多食、下焦は多尿・濁尿がみられます。数字が出る病気は漢方薬より現代医学が良いと思います。

大勢に無勢

日本政府は漢方薬に全く理解がない、大勢に無勢です。中国は道理を外れた国だが中医学をCHINESETRADITIONALMEDECINEに標準化しようとしています。ISOつまり国際標準化機構では中国・韓国が力を持っているそうです。日本では国が何もせずシェア85パーセントの会社におんぶにだっこだからでしょう。中国の物価や通貨のレートは関係なくどんどん薬価が下がる。おすすめの漢方薬って何でしょう、漢方専門医では補中益気湯・八味地黄丸・桂枝茯苓丸そしてある大学の卒業生では芍薬甘草湯・大建中湯・葛根湯・六君子湯と補中益気湯が続くそうです。漢方薬を処方している時に説明していること自体インターネットの情報とは違う、いわゆる適応外の処方が多く存在します。そして、講演会でも本当のことは話さない演者は多い。あるいはビデオどりを禁止する演者も多い。だからお薬の説明書はずいぶん前からPCに入っているものではなく私が考案した文章でお配りしています。しかし、患者さん私が処方した漢方薬を最初はうちに来てもあとはどこかよそで処方していただくらしい。そしたら製薬会社にバレバレです、目立たぬように汚い身なりをしてこっそり生きているのにうちの漢方薬使ってないと怒られる。MRさんの顔を思い浮かべて胸が痛みます。よその薬局では最大手の漢方薬をもらってくださいね漢方エキス製剤は最大手のものが手に入りやすいのです。私の漢方薬の処方をオール○ムラといわれます。胸が痛みます。

水腫・湿・痰飲

水腫・湿・痰飲とは中医学の用語です。さらには陰虚という概念がある。陰虚は日本漢方と中医学では異なる。日本漢方では単なる水の異常です。これが日本漢方には理論がないといわれると弱いところです。江戸時代にはもっと日本の漢方もレベルが高かったそうです。明治時代に蘭学中心に医学が変わったところで衰退の一途をたどったそうです。水腫とは英語のEDEMAのような状態。湿は今の気候が署と湿であるというような表現と私は理解しています。日本の漢方には陰虚の概念がない。日本漢方の陰虚は陰証で虚証を意味していわゆる冷え性のようなイメージです。陰虚と傷津はどのように違うか。物質としての陰が不足するのが陰虚です。傷津は短期間の水の不足つまり熱中症はまさに傷津ではないかと思います。傷津のお薬の代表の五皮飲にはスイカの皮が入っています。痰には広い意味の痰と狭い意味の痰があります。つまり呼吸器系の痰、怪病の原因となるたんです。局所的に雨が降っているようです、私のクリニックのあたりはきのうもおとといも大雨でした。一昨日はすごかった、医師会の委員会が8時からあったが大雨で欠席してしまった。21時30分まで雨宿りしていました。今日も午後はSHOWERが来るのでしょうか。湿邪と署邪で体がだるい。今週末はまた東京で眼科実践講座2015とCATARACT ACADEMIC SEMINARです。帰宅するのが遅くなりそうです。私は外からクーラーで湿邪、体の中なかからは石膏・知母で冷却です。元来冷え性なのに五心煩熱で手足が温かい。男性更年期なのか、ホルモンバランスが乱れているようです。

シルバーウイークは小児東洋医学会

9月のシルバーウイークも東京に行くことにしました、宿をとりました。東京で小児東洋医学会が行われます。9月のシルバーウイークにどこか勉強させてくれるところはないか探しました。勉強・当直など診療やスポットの産業医でもなんでもよいのですが一つは白内障学会しかし、今や白内障学会は屈折矯正学会と眼内レンズ学会の押され気味です。もう一つが小児東洋医学会です、今年は新規会員が増えたため土曜日に方剤解説、日曜日に学会があるそうです。確かに小児科領域の漢方診療は即効性があり楽しい。先が見えぬ漢方診療よりもすぐ効く方が信頼を売ることが得ることができます。今年の小児東洋医学会は日本医科大学の高橋秀実先生(細菌学教授)があるのでとても楽しみです、以前、台風接近の中行われた神戸大学シスメックホールで行われた日本東洋医学会の兵庫県部会の講演を聞き漢方薬分秒額をもっと取り入れたらMERZなどの重病にも有効であるとのお話に感銘を受けました。会長はつちうら東口クリニックの川島真一郎先生です。川島先生の理論にはいつも大いに感銘を受けます。熊本大学から東京理科大学へ移られた磯濱洋一郎先生(教授)のAPQの話もあるようで楽しみにしています。

系統中医学講座9月は東京で受講します

系統中医学講座の東京での開催があと2年半で終了することが決まっている。関西系統中医学講座はこのまま継続するそうです。9月は久しぶりにお茶の水で受講することになりそうです。お茶の水を60分の昼休みにうろうろすることはとても楽しい。お金を払って受講している系統中医学講座のテキストが最後まで終わらないとおっしゃる人がいるのが関西の文化だと思いました。東京医療福祉専門学校や系統中医学講座で一緒に学んだ仲間が仙頭先生はよくもまあ休みをつぶして別の受講生に教えても何の得にならないことを全国に自らが創作し今なお進化している系統中医学を完成させてゆくため今なお日曜日に講演を続けておられます。関東人はよくもまあこんな目からうろこの話を教えていただき感謝の気持ちを持っていた。系統中医学講座で着実にステップアップしているのは仙頭先生自身だと仙頭先生に直接に無謀を承知でお話ししましたらにっこり笑って無言でした。今まで8月のアレルギー学会専門医講習会が6000円に値上げしてお茶の水の総評会館から東京駅から歩いて行けるJTタワーホール&カンファレンスに場所替えになりました。お茶の水や飯田橋を拠点にしていた系統中医学講座が終わってしまう残念ですが最初はオーバーヘッドプロジェクターでスライドもカラーでなく白黒のスライドも多かった。朝6時に姫路発ののぞみに乗車したら9時に東京につく、異常気象には勝てませんが何とかお茶の水に行けそうです。

美容皮膚科で生きる漢方

「美容皮膚科で生きる漢方」という書籍を紹介されました。睫毛貧毛症の薬も一本2万円するそうですが美容皮膚科では売れているようです。「美容皮膚科で生きる漢方」は三恵社から3600円+消費税で発売中です。漢方の流派としては日本漢方みたいです。私は招かれていませんがK社で大阪で先日も講演されたようです。この書籍にはK社の十味敗毒湯がニキビにとてもよく効くという話が記載されている。性ホルモンのバランスと活性酸素がニキビには大きく影響しているそうです。僕樕ではなく桜皮を用いると女性ホルモンの受容体と結合するそうです。桜皮のエストロゲン様作用はK社の十味敗毒湯を1.5倍投与するとよいそうです。皮膚表面の熱をとるには十味敗毒湯が良いと記載してます。胃腸虚弱に注意と記載してます。酸化ストレスという概念は糖尿病や眼科ではドライアイに対してよく用います。酸化物質の生成と抗酸化反応のバランスの乱れから来るそうです。そんなに桜皮はきくんかいなあ・・・・・。私にはそれほど聞いた印象がない、1.5倍量出して保険で査定されたらいやだ。