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ISOをめぐる東洋医学

国際中医師は中国政府の外郭団体が作っている資格だそうです、ISOとは国際標準です。東洋医学をISOにするならわかりますが日本漢方は中国政府あげての中医学がISOになってしまいます、負けています。日本漢方で用いる和漢薬という言葉はISOを意識したわけではないでしょうがよくできた言葉と思います。だからこそ東洋医学とか韓医学と呼ぶようにしないといけない。国を揚げて中医学がISOと主張している。そして中医師は医療を行い日本と異なり、中国では鍼灸と湯液は対等です。中国が鍼灸においては国連の無形文化遺産になった。つまり国際中医師とは日本の漢方や韓医学ではなく中医学を世界標準とする道具のようです。対する日本の政府は保険はずしを行って医療費削減を画策する。生薬を輸入に頼る日本では仕方ないかもしれない。江戸時代に日本の漢方医はとてもレベルが高かったそうです。ところが日本政府が漢方ではなく蘭方を選んでレベルは一気に落ちて行った。日本人にはわかりにくいが漢方薬の世界は国々で大きく異なる。韓国や中国では西洋医学の医師と東洋医学の医師が異なるそうです。同じ一人の医師が西洋薬の良いところと漢方薬の良いところを融合できるのは日本だけだそうです。それを保健外しされるとまた明治時代に戻ってしまう。刻みつまりせんじ薬は処方すればするほど赤字になります。保険で刻みを使うことは困難になっている。かといってエキス剤メーカーも円高に中国の物価の高騰中国の富裕層が漢方薬を服用するため原料確保に四苦八苦である。ツムラはラオスに学校を作り地域の方に貢献したそうです。生薬の8割が輸入品です。和漢薬を説明できることが医学生に要求されてから10年近くなると思います。漢方薬とは中国王朝の名前がかんむりについている。中医学を世界標準化機構が世界標準と認めるようにとISOに中国は多くの人を送り込んです。

抑肝散と抑肝散陳皮半夏

認知症の周辺症状で有名な抑肝散はもともと子供の漢方薬です、抑肝散と抑肝散陳皮半夏を切っている使い分けしている人はなかなかいない。陳皮半夏を加えることで胃腸にやさしい。薬味が多いほどやさしい処方になる。本来抑肝散は小児のけいれんに用いる薬です構成生薬を見ても熄風薬が多い。緊張が強い人、怒りがある人に良いと江戸時代には言われたそうです。熄風薬には天麻や釣藤鈎ですがその働きは過緊張をほぐす、めまい、震戦がある。そこで仙頭先生に聞いてみました。私が陳皮も半夏も燥性ですがと申しますとそう考えてもよいが内向きかつ下向きのベクトルを考えるとよいとアドバイスいただきました。六君子湯にも陳皮半夏が入っています。六君子湯は二陳湯と四君子湯を合わせたものです。網膜色素変性症の人に六君子湯を処方すると胃が荒れたと異常をただきました。理論的には脾虚の薬ですので胃があれるはずはないはずですが網膜色素変性症の方は胃腸がとても弱い。だから四君子湯で補う力が不足し二陳湯で理気し空回りしていると思う。信用を無くし患者さんはお越しにならなくなった。10年以上前の話ですが漢方薬とは副作用がないと思っていたのにと電話で連絡があった。漢方薬に副作用がないと思っている人がいまだいるのだと再認識した。

枳実と芍薬

中医学の研究会で「芍薬と枳実」という内容で講演を伺いました。私はかねてから「芍薬と枳実」についていろいろ考えていました。いました。先日の私自身の講演では桔梗と枳実について取り上げました。保険医協会の新聞に講演の感想を書いてくださった先生ありがとうございます。枳実と芍薬は漢方エキス製剤で枳実と芍薬が配合されたエキス剤のリストをROWAR POINTのスライドに上げました。POWER POINTを見直してみました。経方では四逆散、大柴胡湯、麻子仁丸、排膿散及湯、経方以外では五積散、荊芥連翹湯が見られます。漢方薬を処方するために古典を勉強することは考古学のようなものです。古書も医学の場合どんどん進歩してしまうため西洋医学では少し前の書物はどんどん破棄していかないとわたくしの自宅の書庫がパンクしてしまう。しかし、東洋医学の場合結構古いものが値打ちある。温故知新の精神です。芍薬はせんじ薬では赤芍です、赤芍とは皮付きの芍薬です。赤芍は活血作用が多い。赤芍は自由診療です、一生使えそうにありません。4月25日〔土〕選挙前で誰も来ないとは思いますが私一人で診療・受付・検査この日は子育て世代はPTA総会に参観日です。

系統中医学講座の初回

平成13年4月8日御茶ノ水スクエアC館2階2号室13時30分一番最初の系統中医学講座が始まった。良いお天気でしたが超満員でした。多くの方が返って行かれた。昨年から場所は異なるがお茶の水に戻って開催されている。飯田橋には周囲にあまりテンポがないがお茶の水にはいっぱいある。特別にとペットボトルのお茶が事務局から出た。最初の2回はお茶がでた。最初のページに東洋医学の特徴として整体観というのが挙げられています。然し同じページに中医学的生体観という言葉を見つけた。前回の系統中医学講座でも生体観と整体観という言葉の記載があるのに気付いて質問した。質問用紙に書いて提出した。いろいろな現象を見たとき内側と外側というように両面から物事を見るようにというのが整体観だそうです。宇宙と自然を一体に見ることが一体感が生体観なのでしょうか。しかし、最初はパワーポインとがなくオーバーヘッドプロジェクターでしたよ。そして配られる資料も白黒で今の様にカラーではありませんでした。占い師のように出席ハガキで指名されることもあった。私は遠方のためいつでも欠席できるように資料会員にしていました。資料会員で葉書がない私も数回あてられたその理由はわたしは眼科専門医なので間違えてもやぶ医者とならないことが理由でした。今日は姫路はブルーインパルスが飛んでん、さすがあに暇だあ。

漢方薬の書籍が届いた

西川クリニックが記載された書籍であるタイトルが正しく付き合う漢方〔完全ガイド〕と小児漢方懇話会の講演会をまとめた書籍そのタイトルは小児疾患身近な漢方治療が相次いで届いた。正しく付き合う漢方は生薬が写真入りで紹介されている。これで815円は広告料金がかなり補っていると思う。MEDIKAL VIEWの小児疾患の身近な漢方治療13子供の心と漢方は実際に名古屋国際会議場に私が昨年夏に参加し野で復習を兼ねてゆっくり読みたい書籍です。こちらは年会費わずか1000円でこの書籍が手に入るとてもお勧めです。参加費2000円意見交換会費2000円でした、名古屋で行われたので昨年はテンムスや味噌カツを情報交換会でいただきました。今年は千里のライフサイエンスセンターで7月19日に行われるそうです。今年もぜひ参加したいと思いますがいろいろ予定もある。確か眼科医会の生涯教育神戸講座もあった。子供の心身医療にはとても関心があります。昔は会費30000円で敷居が高かったが今は敷居が低くなっています。子供の水分代謝つまりあくアポリンを介した水分代謝調節と炎症反応についての話もあるそうです。

柴胡桂枝乾姜湯

柴胡桂枝乾姜湯はわたしが最も苦手な漢方エキス製剤です。柴胡桂枝乾姜湯についていろいろな研究会で質問してみましたというかこれはと思えるお話をしてくださった講師の先生にお尋ねしますがなかなか納得のゆくお答は帰ってきません。柴胡桂枝乾姜湯は火神派でも使うので火神派の先生にも訊いたそして小金井先生の書籍も読んでみたが分からない。同じ講演会にお越しの元慶応ボーイのご親切な先生が講演会が終わった後遠くから来た私を不憫に思われたようで柴胡桂枝乾姜湯は併用する薬ですよ。と教えてくださった。柴胡桂枝乾姜湯は柴胡・黄笒で表面の熱を冷まし桂皮で表面の邪を除く、内部の虚を補う、血流を改善する。カロコン・牡蠣で陰虚を補う。とまり虚があるから絶えず邪正闘争が続いている。乾姜で陽気を補う。わかったようでわからない処方である。日本漢方では精神神経科領域で用いる薬つまり加味逍遥散と対比して記載してある。もう10年以上前に柴胡桂枝乾姜湯はそんなに虚証に用いる漢方薬でしょうかとの質問があった。虚証というのは乾姜が入っているからだと思います。カロコンン・牡蠣そして黄笒はそんなに虚証に用いる生薬ではありません。慶応大学の医学部は私立の雄ですが共立薬科大学と合併し偏差値が急上昇、新聞によると大阪医科大学と大阪薬科大学が合併するそうです。更には東北薬科大学が医学部を新設することが決まっています。医学部と薬学部が合併し日本の医療が進化すればよいのですが。わからぬことばかりです。柴胡桂枝乾姜湯はあたため冷やし潤し乾かすから難しい。

国際中医師

国際中医師は中国の伝統医学である中医学がISOつまり世界標準であることを認めさせるための資格のようです。日本では国際中医師は医療行為ができない。日本は日本漢方に対して国としての漢方薬や東洋医学に対する援助が少ない。薬学部を卒業した方向けの薬剤師の国家試験には出題されいるそうですがまだまだ医師国家試験では出題されいません。ツムラの寄付講座もどんどんなくなっています。したがって新薬をだそうとすればコタロー匙倶楽部のような形となる。ところで、10年ぐらい前に私が受かった試験の一つに国際中医師資格がある。東京の新宿にある遼寧中医学院に暇があれば通った。今の私の特に生薬学の基本をたたき込まれた。方剤学は日本で使えない処方が中心でした。そして国際中医師試験に合格した。これは今から考えると中国のISO戦略に引っかかったようだ。漢方と患者さんは一つに考えるが実は日本漢方・中医学・韓医学とそれぞれ別の発展遂げてきた。日本は明治時代に蘭学を中心とする医学に方向転換した。江戸時代には日本の漢方レベルはとても高かったそうです。しかし、明治時代に没落してしまった。そして中国が欧米に中医学を普及させるために国際中医師という資格を設けた。日本にいても国際中医師は医師ではなく医療行為は出ないがシンガポールやマカオあたりでは国際中医師に医療行為が認められている。

アトピー性皮膚炎と桔梗と枳実

アトピー性皮膚炎と桔梗と枳実の二味をうまくアトピー性皮膚炎に使っておられる医師のお話を聞きました。経方で桔梗・枳実を含んでいるものは大柴胡湯、四逆散、エキス剤にはないが排膿散と枳実芍薬散があるそうです。枳実と枳穀はどう違うか?枳実の方が幼い青いミカンだそうです。今の甘く改良したみかんでは効果が薄いそうです。枳実は苦寒で強い薬です。期日はかゆみに良いそうです。枳実は胸部に有効、枳殻は消化管に有効だそうです。枳殻は枳実に比べ虚証に用いるそうです。芍薬には皮付きの赤芍薬と皮をむいた白芍薬があります。漢方エキス製剤は白芍薬ですが自費の刻みでは赤芍薬が多く使われます。活血化瘀には赤芍薬がよいそうです。アトピー性皮膚炎で亡くなる方はまれです。だから病位は半表半里で少陽病位に少陽の伏邪がそんざいする、温病の営分・血分に病者が存在する、瘀血、陰虚陽亢あるいは陽虚それも四逆湯を用いるくらい重症の陽虚で表寒裏熱そして瘀血つまり下腹部あたりにドロドロで動かない瘀血が存在する。だからアトピー性皮膚炎は皮膚の病気といえないとの解説でした。なかなか新鮮なお話でした。あすからの診察に生かしてゆきます。表現は違うが私の使う方剤と共通でした。赤字だらけの漢方診療ですが不思議な世界です。

麻黄

麻黄は漢方薬にはなくてならない存在です。花粉症治療において麻黄のはいった漢方薬を多用する、気になるのはやはりよくない反応です。若い人女性では非常にまれですが不眠、年配の男性では尿閉が起こることがある。小青竜湯、越婢加朮湯、麻黄附子細辛湯など花粉症に有効な薬に配合されている。さらには西洋薬でもデイレグラにも配合されている。帰経は肺経、膀胱経、発汗解表、宣肺平喘、利水消腫の効能があります。麻黄には心臓、消化器、自律神経などに大きな副作用がある。そこで考えられたのが胃の中のPHです。H2ブロッカーやPPIの普及で胃の中のPHは変わっていると思う。麻黄は中国の砂漠化を予防します。雨が少ないところつまり乾燥しているところでは麻黄は有効成分が多く利尿や気管支拡張作用が強いプソイドエフェドリン含料が多いことが知られているそうです。麻黄にはエフェドリンとプソイドエフェドリン以外にノルエフェドリン、メチルエフェドリンなどが含まれるそうです。夏の麻黄は香薷です。発汗解表、利水消腫、和中化湿の作用があり発汗を促す。

小青竜湯の錠剤

小青竜湯の錠剤を希望される方は多い。酸っぱいから顆粒や細粒は嫌と言われる。麻黄附子細辛湯も同じです。顆粒や細粒のほうが効くが周囲の方の前で飲むとにおいが気になるという人もいる。五虎湯の錠剤は今年は人気がない。ONEAIRWAY ONEDISEASEは洋の東西を問わないようで気管支ぜんそくに適応病名を有する喘息の鼻炎の合併はとても多い。麻杏甘石湯に桑白皮を加えて五虎湯です。大杉製薬も麻杏甘石湯の錠剤も作っておけばよかった。4月になったら発売されるジュンコウの補中益気湯の錠剤は間違いなく売れる。厚生局の指導では本来漢方薬は1剤で終わりのものを二剤まで認めているといわれる。小青竜湯加附子は小青竜湯にアコ二ンサン錠を加えたらできる。さらには麻黄附子細辛湯カプセルと小青竜湯の錠剤でもよい。小青竜湯加杏仁石膏は小青竜湯の錠剤と五虎湯の錠剤とを加えたら方位はできる。小青竜湯の錠剤ですが大杉製薬のは6錠一袋に入っている。一袋が3錠の会社のものは加減がしやすいが患者さんが間違えることがある。