記事一覧

朝顔

朝顔の花は7から8月に咲きます。朝顔はヒルガオ科の仲間です。ツルは上から見て反時計回りに巻きつきます。朝咲いてひるにはしぼみます。「あさがおにつるべとられてもらい水」は加賀千代女の歌です。朝顔の種は漢方の材料です。牽牛子は朝顔の種です。牽牛とは彦星のことです。逐水作用があります。逐水作用は檳榔子と同じ作用です。腹水を便から水を逃すことにより改善する作用です。有毒なので妊婦や虚弱体質のものには用いてはいけないと強い作用がある。決して、庭の朝顔を漢方薬として使わないでください。五苓散料のように単純に利水しても体から水は抜けません。あっためるか気を巡らせるか何かしないと水という物質は廻らない冷えた物質しすぎません。めぐるにはエネルギーが必要です。からだに余計な物を排出するには尿、汗、大便を排出することです。

芍薬甘草湯

芍薬甘草湯をご存知ですか。芍薬甘草湯は薬味が少なくシャープな働きを持つ薬です。こむら返りの専薬です。それ以外にも高プロラクチン血症や高テストステロン血症、ニキビ、女性の生理痛、ブスコパン等の抗コリン作用がある薬を使いにくい前立腺肥大症や心疾患患者さんの消化管検査の前処置などいろいろな病態に応用されています。筋肉には平滑筋以外に横紋筋と心筋があります。平滑筋の収縮とか痙攣に有効です。平滑筋は常時内臓をゆっくり動かします。平滑筋は寝ている間もゆっくり働いています。平滑筋は縞模様がない勝手に動く筋肉で不随意筋といわれています。骨格筋は手足を素早く動かします。縞模様が入った横紋筋です。自分の意思で動く随意筋です。例外は心筋です。激しい運動にも耐えるよう作られています。横紋筋に似ていますが勝手に動きます。芍薬甘草湯は破傷風の全身けいれんや足の痙攣性疼痛にも有効です。耳の中の筋肉を緩めるのに芍薬甘草湯を使う耳鼻科医もいる。甘草が多いので魏アルドステロン証によるむくみや高血圧に要注意です。

漢方の即効性

きょうは朝から大雨と雷で姫路はにぎやかです。この雨でかもがやアレルギーの方は少し楽でしょう。昨日夕方来られた方が受付でおっしゃったことは「鼻が悪いけど耳鼻科しまっとうしどうしよう」と来られました。「漢方って即効性ないいんやね」ともいわれました。この会話どう思われるでしょう。わたくしの答えは「そんなことありませんよ。」体質改善つまり胃腸虚弱や腎虚の方を運動などとともに改善する薬もありますが鼻閉つまり鼻づまりには漢方薬はかなり効く。更に、鼻噴霧ステロイドを加えるともっと効く。ついでに検査をさせていただきました。今時分答えは出ていることでしょう。

むかご

やまのいもや長芋の養分をためた大きな実をむかごといいます。それが株から離れると根を出してそこから同じ植物が出てきます。漢方薬では山薬として用いられます。さんやくつまり山薬は六味丸、八味地黄丸、牛車腎気丸、清心蓮心飲、啓脾湯など多くの漢方薬に用いられます。むかごごはんはとてもおいしいと思います。ハスの種を蓮子と言います。ハスは水の底に根付くそして水の上に葉が茂る抽水植物です。ハスの種も補陰あるいは補気陰の薬です。清心蓮子飲や啓脾湯などに使われます。

ウチダのコウイM

漢方薬として保険で処方できるあめが有ります。ウチダのコウイMです。一個10グラムです。現在は処方すればするほど赤字になる逆ザヤ品でどこへ行っても処方されないかもしれません。小建中湯や大建中湯に含まれる飴です。あまり甘くなく人気の商品でした。ウチダのコウイMはなつかしい。直接取引でなかなか大変です。

漢方名医マップ 西日本

最近は毎日電話での対応に忙しい。何が?週刊朝日の影響です。以前源草社から「漢方名医マップ西日本」というものが発行されわたくしも掲載された。その時は遠く福井や滋賀から診察に見えた。しかし、「この後どうしましょう」と言われた。どうしようもない。やはり診察にお越しいただくことしかない。ステロイドの点眼薬を処方された方も来ていただくしかない。だから私はメールが嫌いです。

東洋医学と漢方薬

検索キーワードとしては「漢方薬」や「漢方」が優れている。なぜなら医療従事者以外は東洋医学や中医学さらには日本漢方の古生派、折衷派、後生方派という用語を知る人はすくない。しかし漢方というのいかにも中国だけが優れているというニュアンスの用語です。日本や韓国に入り独特の成長をとげたのが表現されるのが「東洋医学」という言葉にはこめられていると思いわたくしのブログやホームページでは東洋医学という言葉が使っています。

五虎湯の錠剤

麻杏甘石湯に桑白皮を加えると五虎湯になります。大阪で小児科を診療されている先生が子供に五虎湯の錠剤をよく使うといわれていました。確かに効きそうな気がします。小青龍湯加杏仁石膏を漢方エキス製剤でつくるには小青龍湯と麻杏甘石湯をあわせることになります。麻杏甘石湯は喘息の薬となっていますが桑白皮をくわえるとパワーアップします。漢方に錠剤は邪道と言われる方もおられますが子供にはとても役立ちます。O社から1日9錠毎食前に服用として発売されています。

森雄材先生

中医学の先駆者森雄材先生がなくなられていたんですね。森雄材先生には基礎中医学講座で陸希先生や通訳の津村さんとともに神戸中医研の書籍には書いていないどこにもない中医基礎理論を展開され漢和辞典を見ながらいろいろ目からうろこの話を教えていただいた。未だにわからないことばかりだったので森雄材先生にはまだまだお話しをお伺いしたかった。一番最初に森雄材先生の話をきいたのは東洋医学会の岡山県部会であった。内容は三焦の話でさっぱり分からなかった。今もわかりません。なんぼ勉強してもきりがないのが中医基礎理論です。雨で花粉症も幾分ましなのか今日はひまでした。うちの子も麻黄附子細辛湯カプセルがよくきく様です。歳月人を待たずとか光陰矢のごとしといいます。あっという間の人生です。

漢方薬の病名

漢方薬の病名は複雑です。3月から実施される。縦覧・突合でますます複雑になります。もともと漢方薬の病名は会社により異なるから大変です。4種類ぐらいのバリエーションに分かれます。それを縦覧・突合で査定していくというのは至難の業です。漢方薬は兵庫県では本来単剤で処方すべきとされています。それを大目に見て2剤まで許すようなことが記載されたものをみたことがあります。