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肺のやまい

2019年2月3日の日本東洋医学会の三県合同講演会で高山宏世先生のスライドが引用された。そのスライドを探したが2004年11月27日(土)三井ガーデンホテル奈良で福岡の高山宏世先生のお話を聞いた時の資料が出てきた。慢性咳嗽を9つに分類するのが高山先生の分類です。肺は気をつかさどるつまり呼吸を行う。肺は百脈を朝す、気血生成の場である。肺は水の上源、水分を全身に配布する。肺は皮毛をつかさどる、皮膚を支配する。咳嗽を肺寒と肺熱に分類する。風寒束肺は麻黄湯、表寒利水には小青竜湯、肺寒支飲には苓甘姜味辛夏仁湯、陽虚肺寒には麻黄附子細辛湯が代表方剤、風熱犯肺には麻杏甘石湯、風熱挟痰には五虎湯、痰熱互結には柴陥湯、陰虚肺熱には清肺湯、滋陰降火湯、麦門冬湯、肝気うっ血には神秘湯と柴朴湯との記載がある。肺の特性宣発作用と粛降作用特徴は五臓の中で意識的コントロールができる。非常に繊細である。奈良まで行くなんて元気な時代です。15年前のお話です。歳を重ねると重ねるほど熟練するのが漢方薬の世界です。アロマやサプリには手を出さず漢方薬が保険で処方できる間は漢方薬で頑張ろう

恩返しの気持ちを持つ

ツムラ創業125周年記念講演会は自然と健康を科学する会社年の意気込みを感じるものだった。感動を胸に昨日のことを覚えているうちに書き留める。西洋医学はEVIDENCEBASEDMEDICINEである、東洋医学はEXPERIENCEBASEDMEDICINEである。消化器の大家がGERDの大家が対極図でEXPERIENCEとEVIDENCEを示された。加藤照和ツムラ社長のお話は感動した。知恩報恩、感謝報恩。恩返しの気持ちを持つことが大切です。医学の講演数あれど津村家に初代重舎と二代目の重舎がおられるとは初耳です。中将姫から中将湯の名前が来ているのも初めて知った。逆風が吹く中での中将湯の発売だそうです。多角経営からの経営危機も乗り越えた。その代りウーロンとうちゃはどこかへいってしまった。当時日テレのそばにあった自社ビルもどっかへ行ってしまったと伺っています。漢方保険外しの危機は多くの漢方ファンには知られていない。育薬5方剤、GROWING5方剤という概念を初めて知った。以前のコタロー漢方製薬の創業60周年に当たる書籍も素晴らしい、そしてコタロー漢方製薬の鈴木社長のお話も素晴らしかった。漢方メーカーの間で足を引っ張ることはあってはいけない。オール漢方で薬価削除を防ぎ新家壮平兵庫医科大学名誉理事長がおっしゃったこねてこねて1000そして2000年後にもJAPANESETRADITINALMEDICINE漢方医学の良さを伝えよう。

三県合同教育講演会

昨日はツムラ創業125年の講演会で酒もたしなまないのに酔ってしまった。朝から子供の保護者会。午後から日本東洋医学会の関西支部の三県合同教育講演会に参加しました。夕方から雨の予報の中、千里のライフサイエンスセンター山村雄一記念ライフホールへ向かった。呼吸器尽くしの講演会です。案外梅田から時間がかかる、それは御堂筋線の終点の千里中央だから仕方ない。神戸百年記念病院の和漢診療科の先生のお話が始まったところでした。大塚敬節先生の症例をご紹介になっていました。昨年夏にこの先生のお話を聞くため兵庫区医師会まで追いかけていった。インフルエンザのお話では意外とエビデンスがない、RCTはあってもシステマテックレビューがないとガイドラインには載らないと質疑応答の時W先生がご指摘になっていました。なるほど。麻黄湯は最初は2.5ではなく5グラム服用したほうが良いらしい。昨日の創業125年の講演会ではEBMをいかに作っていくかと聞いたところだったのでなるほどと思いました。健後期高齢者医療制度への拠出金が原因で健保合の解散が続く。そして私のクリニックでも漢方薬を処方しにくくなっている。麻黄湯がインフルエンザの方のファーストチョイスになる日を夢見て頑張ろう。

ツムラ125年

大阪・梅田で昨年4月10日で125周年を迎えた漢方製剤のリーデイングカンパニーの講演会に参加いたしました。前のほうだけ机があったので前から二番目に座るとなんと前には新家壮平兵庫医科大学医科大学名誉理事長ではないか。横を見ると姫路市内の女医先生。会場は冒頭のあいさつはつまりオープニングリマークスを兵庫医科大学の新家壮平名誉理事長がなさいました。大学時代の学生時代に医動物免疫学教室の教授としてきめ細かしい授業を受けきめ細かく覚える勉強をした。私が学生のころ免疫学はさほど治療と関係しなかった。30年経過し今は生物製剤が登場し免疫学が重要になっている。新家壮平先生は相変わらず背筋が伸びてあまり年をお取りになっていないのでびっくり。15時から19時のロングランでしたがいっぱいの人でした。なんと445人もの参加者で熱気むんむんしていました。そして寺澤捷年先生の講演に話は移りました。レジュメも配布されこれは復習しなさいということだと理解しました。気虚・気滞がICD11の標準病名になるかどうか日本・中国・韓国の共通の願いだそうです。

ボルタレンやボルタレンによる上部消化管潰瘍

中医学の生薬では延胡索や芍薬そして附子が痛みをとる生薬です。OTCの漢方胃腸薬は良くできている。ロキソニンやボルタレンで潰瘍ができた出血で止血が大変困難とされている。私のところにお越しの患者さんは最近漢方薬が服用できる患者さんばかりになった。呉茱萸が入っていても黄連が入っていてもみんな服用できる。漢方薬を使い始めたころはこれまずくて飲めないといわれたが最近は全く服用できなくなった。最近はお薬の使い方が2000年からは系統中医学・いまは関西系統中医学で学んだ内容が中心になっています。さらには国際中医師試験向けの内容も役立っています。ロキソニンやボルタレンを1週間使うだけでつまり1カ月や3カ月も使わなくても胃潰瘍や十二潰瘍指腸潰瘍は起こるそうですよ。さらにはボルタレンの腸溶錠であるボルタレンSRも同等だそうです。粘膜保護剤を一緒に服用したら潰瘍が減るとのEBMはないそうです。PCABでないとPPIでは弱い。PCABは今は日本にはタケキャブの一社しかないかが韓国では日本メーカーが韓国発で製造承認を受けているらしい。タケキャブは海外で2か国販売しており、壱か国製造承認が下りている。

ロキソニン錠による胃潰瘍

ロキソニンをはじめとした鎮痛薬をNSAIDsといいます。アセトアミノフェンはNSAIDsには入っていません。痛みを取るには漢方薬を使いたいだから最近は私はロキソニンを使わないようにと心がけている。日本はロキソニン、ボルタレンなどのNSAIDsの使用量が非常に多すぎる。上部消化管潰瘍のみならず腎障害,CV脳血管障害が増えると思ってロキソニンやボルタレンを服用する人は少ない。セレコックスで1.06倍,ボルタレン錠では1.4倍にCVのリスクが上がる。さらには腎臓も悪くなる、だからかろなーるが多用されている。インフルエンザではRYE症候群のリスクが上がるからアセトアミノフェンつまりカロナールが使われる。2006年の論文で一か月間のロキソニン錠やボルタレン錠そしてボルタレンSRはそれぞれ58パーセント、83パーセント、73パーセントの消化器症状が出たそうです。一方、粘膜防御因子とNSAIDsは併用しても有意差がなかった。NSAIDsと骨粗しょう症のビスフォスフォネートと併用すると上部消化管潰瘍が2倍にもなるそうです。COX2選択制阻害薬のセレコキシブはもっと多い量を使えばアルツハイマー病や胃がん予防にもつながる。ロキソニン錠やボルタレン錠は怖いことがいっぱいの薬です。

漢方薬以外の痛み止めの処方いたしません

ロキソニンやボルタレンを含めて健康保険で痛み止めが査定される。私のところは本当は眼科審査するのは眼科医、それよりも社会保険の二次審査で眼科の私がヒルドイドクリーム・ヒルドイドローション、ヘパリン類似物質など保湿時単独つまりステロイド外用薬と処方しないと一回通ったものがやられる。薬局は全く腹が痛まない、すべて医療機関から減点する。トリプタン系の頭痛薬を処方して保険で大量に査定された。一錠900円もするのでとても痛い。場合によっては処方用や調剤料も私共医療機関が査定される。調剤薬局は痛みがない今の制度は不合理です。頭痛薬を漢方薬で減らそうとしていた矢先での出来事でした。頭痛に漢方薬はとても効きます。漢方薬がロキソプロフェンナトリウムよりもずっと効きます。最近傘寿いので呉茱萸湯を処方する機会が多い。一方寒い冬ではなく暖かい冬なのでしもやけの人が少ない。もう痛み止めの内服の西洋薬はこりごりです。保湿剤単独処方もいやだ。

ロキソニン下さい

ロキソニン下さいといわれたら漢方薬なら処方いたします、ロキソニンなどは処方いたしません。ケチといわれても眼科の保険適応がある病名はロキソニンにはない。漢方薬が慢性的な頭痛には良いと思う、だからロキソニンや痛み止めを希望されても処方することをやめた。ロキソニンは優しい薬ではない、アナフィラキシーの人、上部消化管出血で吐血した人、、腎臓が悪くなった人もいる。薬物によるアナフィラキシーはたちが悪い、経過が速い、あっという間にショックになる。漢方薬で片頭痛がコントロールで気ならそれがよい。頭痛外来を受診し一切他院で薬をもらってはいけないといわれた人がいっぱいいる。軽い気持ちで飲んだ痛み止めに対して薬物依存症になる方が少なくない。風邪薬のPL顆粒もかつてはもてはやされた。カフェインも配合、消炎鎮痛薬も配合依存になる。抗ヒスタミン薬を睡眠薬として使うとどうなるかすぐに耐性ができて眠れないようになる、本来のベンゾジアゼピン系の睡眠薬でも眠れなくなる。ましてや抗ヒスタミン薬ならもっと早く耐性化する。

あすからしごと

いよいよ三が日も最終日ですが家から出る気がしない。疲れがまだ残っている。今年はクリスマスあたりがから休日モード暇になった。元旦はお迎えのゴダイドラッグに普段の感謝の気持ちを持って福袋を買いに行った、10000円で11000円分の商品券が入っているわたくしのような下り坂の医師にはうれしい。3月まで使えるのユックリ使いたい。2日午後に訪れた百貨店の福袋はゴルフウエア意外と売れ残っていた。2万円から3万円中には5万円もあったが売れ残っていた。アロマのオイルは売り切れていた。豪華な高級福袋よりも3000円から5000円がよく売れていた。アロマオイルを購入するには福袋。私はどうも両親から質素倹約を教えられているので福袋には豆である。衣服の福袋は無駄なものが入っている。バーゲンで好きなもの買うのがお得。プレセールの時期に行くとサイズがなくてもたいてお取り寄せいただける。かばんや財布は福袋にしている、今年は姫路にはないブランドハンテイングワールドの福袋の高いのがゲットできた。梅田の阪急百貨店1月2日に受験生ではない子供とと妻と3人で出向いた。朝一番のバスに乗ったが回転の朝9時には間に合わずゆった朝9時過ぎだがゆったり一階正面のエレベーターには一台に一人職員が配置されていた。田舎町とは違いますなあ。アロマオイルとこどもに服とベルトに財布を買ってさっさと撤退ひめじで山陽に行って靴にベルト購入した。さらに出直し元町の大丸に今度は自分のものを買いにいた。

四物湯

桂枝加芍薬湯と四物湯で神田橋処方です。神田橋処方には謎が多いようです。なぜ子の処方が神田橋処方に基本になったかはわからないそうです。処方になったか普通四物湯は単剤で使う処方でない。その四物湯を関西系統中医学講座の生薬処方解説編で仙頭先生が解説されました。これがたいへん私には理解しやすいからご紹介いたします。地黄は一番血を補います、一番重い膩の性質の性質を持ちます。胃もたれしやすい。地黄を四物湯から抜くと補血の意味が小さくなるそうです。血中の気薬といわれる川芎は上向きのベクトルで血と気を上げます。だから血中の気薬といいます。当帰は補血よりも活血してぐるぐる血を回すそうです。芍薬は粛降作用があり補血と補陰の働きをします。以上のような解説がとても分かりやすかった。来年も3月をのけて関西系統中医学講座に参加したい、可能ならエキス漢方ZtoAにも参加したい。