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朝鮮人参と紅蔘

時代劇で登場する元気の薬朝鮮人参、お種人参、薬用ニンジン。正官庄の紅蔘まつは韓国の人参公社が作る秘薬。西洋ニンジンはカナダ産が良いみたいですがはくじんです。スーパーで売ってるのはせり科の人参で種類が違う。ツムラさんの紅蔘まつも使っているが主に正官庄の紅蔘末を使っている。八百屋でうっている野菜はせり科、漢方の人参はウコギ科。白い人参は白參、赤い人参は紅参はという。韓国の空港で販売して居るのは白參、紅蔘から皮をはがしたら白參らしい。紅参の皮とその内側にエッセンスがあるそうです。一般の紅参は中国産と4年物の信州の長野産を混ぜたものが流通しているらしい。紅参を一度作ると10年ぐらいは土を肥やすために次の苗を植えたらいけない。コーヒー豆といえば以前はブルーマウンテン。ブルーマウンテンはジャマイカのブルーマウンテン山脈でとれたものだけをブルーマウンテンと呼ぶように法律で定めている。今は節約志向で輸入が減りアジアの富裕層に愛されるようになっているようです。

ボルタレンやボルタレンによる上部消化管潰瘍

中医学の生薬では延胡索や芍薬そして附子が痛みをとる生薬です。OTCの漢方胃腸薬は良くできている。ロキソニンやボルタレンで潰瘍ができた出血で止血が大変困難とされている。私のところにお越しの患者さんは最近漢方薬が服用できる患者さんばかりになった。呉茱萸が入っていても黄連が入っていてもみんな服用できる。漢方薬を使い始めたころはこれまずくて飲めないといわれたが最近は全く服用できなくなった。最近はお薬の使い方が2000年からは系統中医学・いまは関西系統中医学で学んだ内容が中心になっています。さらには国際中医師試験向けの内容も役立っています。ロキソニンやボルタレンを1週間使うだけでつまり1カ月や3カ月も使わなくても胃潰瘍や十二潰瘍指腸潰瘍は起こるそうですよ。さらにはボルタレンの腸溶錠であるボルタレンSRも同等だそうです。粘膜保護剤を一緒に服用したら潰瘍が減るとのEBMはないそうです。PCABでないとPPIでは弱い。PCABは今は日本にはタケキャブの一社しかないかが韓国では日本メーカーが韓国発で製造承認を受けているらしい。タケキャブは海外で2か国販売しており、壱か国製造承認が下りている。

四物湯

桂枝加芍薬湯と四物湯で神田橋処方です。神田橋処方には謎が多いようです。なぜ子の処方が神田橋処方に基本になったかはわからないそうです。処方になったか普通四物湯は単剤で使う処方でない。その四物湯を関西系統中医学講座の生薬処方解説編で仙頭先生が解説されました。これがたいへん私には理解しやすいからご紹介いたします。地黄は一番血を補います、一番重い膩の性質の性質を持ちます。胃もたれしやすい。地黄を四物湯から抜くと補血の意味が小さくなるそうです。血中の気薬といわれる川芎は上向きのベクトルで血と気を上げます。だから血中の気薬といいます。当帰は補血よりも活血してぐるぐる血を回すそうです。芍薬は粛降作用があり補血と補陰の働きをします。以上のような解説がとても分かりやすかった。来年も3月をのけて関西系統中医学講座に参加したい、可能ならエキス漢方ZtoAにも参加したい。

当帰と川芎

有名な蔭山充先生が講演会で座長の先生から突っつかれて先生の診療で特徴的な薬はと聞かれたら当帰と川芎の生薬末を女性には多用しているとおっしゃっていました。そこで私は高砂の当帰と川芎を使おうと意気込んだが逆ザヤです。今の時代多くの生薬は逆ザヤ。調剤薬局は売れば売るほど赤字、患者さんはまさか赤字の出血大奉仕を調剤薬局さんがしてくださっているとは思ってないやろね。そう思うとなかなか使えない。関西系統中医学講座テキストで当帰と川芎の入った方剤を集めてくださっていたのでパワーアップのために当帰芍薬散、抑肝散陳皮半夏、抑肝散、女神散、温経湯、防風通聖散、五積散に当帰と川芎が配合されている。芎基調血飲は地黄が入ってます。今後は赤字を出すがこのようにもともと当帰と川芎が配合されている方剤には生薬末を配合してみたい。ちなみに当帰は血をぐるぐる回すイメージ、川芎は血を上へ上げるイメージだそうです。川芎茶調散の川芎や十味敗毒湯、清上防風湯,冶頭そう一方冶打撲一方酸棗仁湯があげられる。何となく川芎の使い方が見えてきました。私は2000年4月から東京に通い系統中医学講座で学んできました、それでも毎回毎回新鮮に話が聞こえます。系統中医学講座が進化し続けているのか私が講演を聞き分かったと思た感動だけで実についていないのか誰もわからない。系統中医学講座の講演を聞き明日からの診療に生かすことははライフワークです。

漢方松橋塾

漢方松橋塾は全国で行われています。今日は夕方神戸の三ノ宮で全国を講演して回られている松橋和彦先生のお話を聞きました。高松の東洋医学会のランチョンセミナーで初めて聞き梅田の北ヤードの積水ハウスのビルで以前聞きました。つまり松橋先生のお話を初めて聞いたのは高松の日本東洋医学会のランチョンセミナーでした。今日で3回目ですがほぼ満席でした。途中退席したのは19時から同じ三ノ宮の梅の花が入っているビルでで統合失調症のお薬の話を聞くため退席した私ぐらいでした。松橋塾はホワイトボードに先生が板書していかれるので必死に書き写します。最後は問題形式になっていて弁証の根拠とかを考えていく講演会です。特に対薬で方剤を分解していくスタイルは応用が利くので大好きです。今日は心と肝の違いについてさらには柴胡加竜骨牡蠣湯、加味逍遥散、抑肝散陳皮半夏の使い分けさらにはカウンセリングのこつも含めて伝授していただきました。

排膿散及湯

排膿散及湯の興味を持ったのは東京での系統中医学講座が始まったころだから2000年ころだろう。昨日の松田三千雄先生の講演では麻黄湯に排膿散及湯を合わせてインフルエンザに用いるということを学びました著書にも詳しく書いてある。今日は東海漢方セミナーで西森(佐藤)婦美子先生に痛風や尋常性乾癬、数々の難病に排膿散及湯が効いた経験があると伺いました。気の昇降出入をする薬として系統中医学では多くの応用ができることを示唆しています。勿論ニキビや副鼻腔炎にも有効なことをしばしば経験する。あっためたり冷やしたりしない方剤で使いやすい。化膿性疾患に用いるには冷やす力が足りません、逆に可能性疾患以外では応用範囲が大きい。排膿散及湯は溝掃除の薬つまり三焦通利をする薬と西森先生はとらえておられる。そして排膿散及湯が一貫堂処方に入るという新しい考え方です。私も化膿性疾患以外のいろいろな病気に用いて効果を上げている。冬場には冷やさない方剤として重宝している。

甘草が入ってないエキス製剤

名古屋の講演会で漢方薬で甘草が入ってないものを探すと興味深いと仙頭先生が言われたので探してみました。八味地黄丸、大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、黄連解毒湯、半夏厚朴湯、五苓散、半夏厚朴湯、小半夏茯苓湯、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、真武湯、呉茱萸湯、大黄牡丹皮湯、半夏白朮天麻湯、猪苓湯、七物降下湯、温清飲、茯苓飲、四物湯、六味丸、大建中湯、辛夷清肺湯、牛車腎気丸、三黄瀉心湯、三物黄笒湯、茯苓飲合半夏厚朴湯、茵陳五苓散、桂枝茯苓丸加ヨクイニン,麻子仁丸、麻黄附子細辛湯、大承気湯、桔梗石膏、大柴胡湯去大黄、九味檳榔湯、腸廱湯、コタローの300番台には甘草が入っていないものが多い。まだあるかもしれません。オオスギ製薬の四令散を忘れていました。

当帰末と川芎の粉末

漢方エキス製剤はどこでも手に入るようになっている。一方生薬末は保険診療では97パーセント逆ザヤといわれています。わざわざ名古屋の松浦薬業さんに質問したら価格表を持って駆けつけてくださった、ありがとうございます。先日あの台風の日私は三ノ宮で秋葉先生の講演と蔭山先生の講演を掛け持ちしました。蔭山先生の講演会の質問コーナーで挙児希望の婦人の方には当帰末と川芎末を加えているというのを講演会で司会の先生の質問の最後に聴き早速使ってみることにしました。処方すればするほど赤字なので患者さんを選ぶ必要があります。最近は45歳以上60歳未満の婦人の更年期障害にプラセンタの注射をたくさんしております。遠くは宍粟市の山崎・一の宮から、舌下免疫は赤穂や千種町さらには神戸市からお越しになっています。もちろん漢方診療も朝来市生野や宍粟市からお越しです。蔭山充先生秘伝の生薬末赤字ですが治療成績が上がればうれしいです。今日は朝から高度管理医療機器の立ち入り検査で保健所の方が満員の待合室にお越しになりご指導をいただきました。今までは県の薬務課流通指導係でしたが今回初めて姫路市の保健所の方が来られました。無事終わりました。

奈良のシャクヤク

芍薬は多年草です。かつて1980年代までは大和で多く栽培されていました。芍薬の根の部分に消炎鎮痛作用がある。根のシャクヤクは根の直計が3センチ以上になると薬用になるそうです。植えてから4年の期間が必要です。たてば芍薬座ればボタンのとその花が美しい芍薬が奈良の吉野でで栽培されている。ツムラの岩手県の蘇葉など日本でも少しは生薬が栽培される。全体としては9割が輸入その8割は中国依存です。芍薬を栽培して焼くようになるのは根っこ花は薬にはならないが食用のハーブにはなる。ミシマサイコというが今三島には天然の西湖はないそうです。芍薬は花は切り花用に根は生薬になるそうです。過疎の町には生薬と観光で起爆剤になりそうです。

呉茱萸

呉茱萸湯のライバルは半夏白朮天麻湯。確かに病名漢方では頭痛やめまいに用います。日本漢方古方はの高名な先生がおっっしゃってました。半夏白朮天麻湯は蒼朮と白朮のニ朮の配合さらには乾姜と生姜の配合がウリです。呉茱萸を入れた方剤は一定の割合で飲めない人がおられる。呉茱萸の面白いところは温めるのに気を下げることです。冷えて頭が痛く嘔吐する。気逆で嘔吐している時良い。当帰四逆加呉茱萸生姜湯、九味檳榔湯は五臓の肝を温める方剤として貴重です。当帰芍薬散に呉茱萸も相性が良いらしい。開業する前は呉茱萸配合の方剤を出すには勇気がいった、100年以上前に系統中医学で東京に行ったとき仙頭正四郎先生に尋ねててみました。当帰四逆加呉茱萸生姜湯はのめない人がいるがコタローが誇るエキス製剤のポルシェ311(N311)を飲めない人は少ないとのことでした。この話を初めて聞いた時は感動でいっぱいでした。肝が冷えた状態に呉茱萸。柴胡は量により辛涼解表、少量では疏肝だそうです。最近は漢方門で開業したの、昔の糖尿病の病院と異なり漢方薬の顆粒や細粒が服用できない人が少ないなあ。