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ディンプルボトルの目からうろこ

デインプルボトルはこだわりでグッドデザイン賞を受賞した優れものです。効果も大切ですが点眼瓶は大切です。患者さんは点眼瓶を大切にしています。製薬メーカーも眼科医も患者さんももっと点眼瓶に目を向けるべきです。なぜなら一つ点眼瓶を開発すればすべてとは行かないがおおくの点眼液を入れることができる。ボトルのくぼみとおしやすさで分かりやすさ・使いやすさ・指しやすさがデインプルボトルの最大の利点です。BAKフリーの点眼液の瓶もよいけれどS製薬のデインプル容器に勝る物はない。快適さへのこだわりから生まれたディンプルボトルの良いところが列挙してありましたのでご紹介します。ひとにやさしいユニバーサルデザインで表示が見やすい。キャップが開けやすくノズル構造で適切な量が出て使いやすい。昔点眼液を一般名処方して先発品を選ぶ患者さんに理由をたずねたところディンプルボトルに原因はありました。濃度の違いがある群には濃度識別がしやすい工夫がある。年が行くと指先に力がなくなる為点眼液がでないでないという声は女性中心に多い。DIMPLE IS GOOD DESAIGN。こだわりのえくぼです。

梅雨です

新学期で緊張感がある人が多いかと思いますがゴールデンウイークが終わり梅雨入りし今度は湿度にやられる番です。むしむしすると体はだるいが目は潤います。ドライアイの方はクーラーを入れずに辛抱したら楽です。おとなも子供さんも物もらいが多いような気がします。物もらいは関東弁、めばちこが関西弁、眼科的には麦粒腫といわれています。めばちこといえば汚い砂を触ってかかるイメージをお持ちの方が多いかもしれませんがむしろ抵抗力が落ちるため起る病気です。例えば抗がん剤を服用しているとか糖尿病を放置していると増えます。採血でRASTを検査してもダニ、ハウスダストばかり陽性に出ます。カモガヤなどイネ科の草のRASTが陽性の方は案外少ないんです。ハウスダストが陽性の人が多いということと関係あるかもしれませんが咳が止まらないといわれる人が多い様な気がします。アドエアやシムビコートの吸入が効かず漢方薬を希望される方も少なくありません。今日は本当にムシムシします。本日新発売のアコファイドは機能異常ということで内視鏡などの検査施行日をレセプトに記載する必要があるそうです。functional dyspepsiaというからには器質的異常を否定する必要があるということです。湿度が高いと胃腸は弱ります。

NCTとOCT

NCTとOCTはいずれも緑内障と関連があります。NCT緑内障とは眼圧が高いというだけで緑内障として過剰に診断し治療すること、OCT緑内障はOCTのGCCでレッドつまり網膜が薄い状態を何でもかんでも緑内障とすることです。OCTでGCCが赤く映っても下垂体線種等目の病気ではないことがあります。NCTとOCTはどちらも画期的な検査です。しかし、簡単に操作できる代わりに過剰に診断してしまう可能性があります。NCTはノンコンと呼ばれ非接触で眼圧を測定する機器です。OCTは光干渉測定検査あるいは眼底3次元検査といいます。眼圧は血圧と相関関係はなく眼圧は家庭では測定できません。眼圧は午前中に一番高い値を示すことが多いが午後や夜間に最高値を示すことも多い。眼圧は目の硬さです。OCTの普及により黄斑疾患や緑内障を早期に発見できる可能性があります。NCTは簡単に眼圧が測れますが患者さんが目を閉じれば高く測定値がでます。NCTは簡単ですが図る人により測定値が異なります。レーシックをすると眼圧は低く出ます。緑内障になった場合より良いコントロールができているのと勘違いされます。

米国のドライアイ治療

日本ではドライアイ治療は新薬が出たためムチン産生にスポットがあたっています。然し、ご存知のようにアメリカでは涙の浸透圧にスポットが当たっています。アメリカのドライアイのコアメカニズムは浸透圧の上昇により炎症が起こりムチンが欠損し涙液安定性が低下します。免疫抑制剤のレスターシスが涙液浸透圧を下げる為更には炎症を抑制するためムチン産生抑制します。その結果角膜上皮障害が起こります。Tcellを活性化するICAM-1decoyが治験中だそうです。JAKinhibiterつまりJANUS KINASE INHIBITERの略です。サイトカインが最初と最後に働くところを阻害するそうです。F社の関節リウマチの薬ですがドライアイの点眼として開発中だそうです。分子標的薬はものすごく高価な薬です。低分子化合物の代表は抗がん剤で有名なイレッサです。生物学的製剤はモノクローナル抗体製剤が代表です。これらも点眼への試みがなされています。これらの話は大阪で日本医科大学の主任教授から伺った目からうろこのお話です。水を補う治療だけでは不十分ですがステロいさらには免疫抑制剤や生物学的製剤。ドライアイはシンドロームであり涙液浸透圧を図ることはなかなか困難であることが話を難しくしているそうです。日本のドライアイはBUっ短縮型ドライアイ、アメリカのドライアイはシェーグレン症候群ベースのドライアイというのが大きな違いの根源のようです。

370方式視力検査

370方式視力検査を知る人は少ない。370方式は学校での視力検査法です。今の学校健診では1.0が見えたらA、0.7が見えたらB,0.3がみえたらC、みえなかったらDです。1.2や1.5等はかっていません。ところが少ないながら私のクリニックにもお子さんがお越しになります。370方式と言っても保護者の方には理解されていません。校長先生とお話ししていますと「1.2や1.5は意味がない。」と理解されていましたが保護者の方にはなかなか伝わらない。更には現行の検診では色覚異常は高校を卒業するまで検査する必要はない。同意書をとって間で色覚検査をしようという学校はどれくらいあるのでしょうか?丁度色覚検査を小学校4年生で測定しなくなった世代が高等学校を卒業する世代となっています。そこで自衛官になりたいとかなったときに問題が生じる。男の子は0.05パーセント20人に1人は色覚検査で異常がある。色覚異常は信号が見えるみえないの問題ではありません。小学校低学年ではうちの子が猿・メガネザルと言われた経験から無理に眼鏡をかけることは進めてません。小学校4年生ぐらいでは急に近視が増えます。女の子は顔が変わるからとお父さんが拒否されることが大変多い。

学校における定期健康診断

学校における定期健康診断は毎年6月30日までに行わないといけない。期日に健康診断できなかったものについては可能になったら速やかに行うことになっています。学校保健安全法、同施行令、同施行規則、日学保の児童検診に基づき検診は行われています。検診を行えば事後措置が必要です。学校で検診を行った場合21日以内にその結果を児童又は生徒または幼児およびその保護者に学生においては学生に伝える義務がある。私の専門分野の一つ労働安全衛生法も同施行令、同施行規則がありきめ細やかに記載されています。では実際視力検診してから21日以内に児童、学生などに結果が交付されているでしょうか?結構21日よりも遅滞している学校があると思います。視力が悪ければ近視や遠視とは限りません。緑内障や網膜剥離を発見した経験があります。昨日の竜野から心因性視覚障害のお子さんが来られました。眼科の世界でメンタルといえば心因性視覚障害です。検診結果は全員に通知するとなっています。またまた心因性視覚障害と思っても受診勧奨は必要です。健診後21日以内に受診勧奨しないといけないという法律をご存知でしたか?

PFという点眼液

日本点眼薬という会社のPFという点眼液を使われた経験がある人はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。RFはpreservative freeの略です。PF点眼液はBAKが入っていないつまりBAKフリーです。PFは優しい点眼液です。角膜のキズやまぶたのかぶれがPFの点眼を用いると嘘のように治ります。神戸からわざわざPFがほしくて来られたご婦人もかつておられました。創っておられる日本点眼液という会社は小児のPL法という視力検査やPFという点眼液の容器を作っています。PFの容器はアメリカ・イギリス・フランスともう一つの国の計五か国で特許う取得しています。日本では特許出願中です。特許といえば武田薬品の海外ベンチャー企業の買収が盛んです。2つかいったそうです。ワクチンを作る会社だそうです。冬の季節の風物詩のようになっているノロウイルスや熱帯の脅威であるのワクチン作成に挑むそうです。PFはきめ細かなfilterがかかっているため懸濁液の容器として不適です。しかし、BAKつまり塩化ベンザルコニウムが配合されていないことは素晴らしい。こんなジェネリックが増えればジェネリック率22パーセントどころか30パーセントや35パーセントいう高い目標がすぐ達成できそうです。これからはジェネリック医薬品35パーセント使う薬局のみが生き残るかもしれません。ジェネリック医薬品を使うことが国民皆保険を守るためには必要です。昼休みや早朝は風疹ワクチンのお問い合わせそして最近子供が中間テスト前というのに全く勉強できておらず世界史や世界地理そして化学の元素記号、生物の顕微鏡の使い方さらには基礎英語とフル回転。ブログを書く余裕が全くありません。最後に今日FAXでアレルギーの方の採血結果が返ってきました。なんと3人のかた全員カモガヤ陰性でコナヒョウダニとハウスダストⅡ陽性でした。確かにうちこ子供たちは最近じんましんや喘息のような症状で二人とも休みがちです。アレルゲンは屋外ではなく屋内にありました。咳を止めてくれと最近言われる患者さんが大変増えています。アレルゲンがダニ・ハウスダストなら納得がいく結果です。シンビコートのSMART療法をうちの子供たちには認可外ですがヒスタグロビンの注射とともに施行しています。たしかに昨日学校検診に行きましたが目の赤い子が少なかった。なるほどHDやダニアレルギーなら納得しました。今日は麻疹風疹ワクチンもたくさん来られました。うちのクリニックは子供さんが少ないのでこれから妊娠を望む挙児希望の方にはピッタかもしれません。わたしもこどものいじめや不登校で苦労してますが望むのに授かれない夫婦も多い。うちのクリニックは眼科にしては異常なまでに大人ばっかです。どんどん平均年齢あがっています。女性が妊娠を期待しナーバスになっておられるときに子供が騒ぐとイラつく気持ちがよくわかります。

木曜診療

眼科の場合、木曜日は手術してたり役員をすると木曜日に総会や役員会が集中しているため診療しているところは少ない。木曜日休診にしているのは逆に眼科医はいろいろ忙しいためです。決して遊んでいる人はいないと思います。しかし、それにしても最近は木曜日あいているところ増えました。新規開業がみんな水曜午後休診とするためです。昔は木曜日の午後に外来している眼科はなかった。加古川・竜野あたりから当たり前の様に御来院いただいておりました。木曜日はガラガラになりました。なぜだか知りませんが世の中変わりました。今日もきっと暇でしょう。昔と言ってもちょっと前まで木曜日はニーズが高かった。タウンページからこれで最後ですと言って電話がかかってきました。ホームページをスマートフォン対応にするからと断っているのに3回目か4回目です。木曜日患者さんがタウンページを見て来院するかといえば決してそんなことはない。やはりホームページだと思います。私が昔務めた総合病院でも木曜日に眼科で当直したら季節にもよりますが30人位御来院でした。救急隊が広域で把握していたようでした。県外からもお越しでした。そんなにニーズは不要だがないと困るのが眼医者の当直です。

70歳を超えたら11人に1人

40歳を超えると20人に1人が緑内障です。多治見スタデイで分かったことは70歳を超えると11人に1人が緑内障です。案外多いんです。OCTの普及とともに緑内障と診断される方はもっと増えそうです。或いは緑内障を疑う人が多くなります。緑内障というと患者さんは開口一番私は見えなくなるのでしょうか?と言われますが99パセントは開放隅角緑内障です。閉塞隅角緑内障はわずか1パーセントです。開放隅角緑内障はゆっくり進行します。双子の兄弟の方が診察にお越しになりました。遺伝が絡む糖尿病がありさらには緑内障もありそうです。糖尿病で眼底出血もしています。何から何まで同じような病態だそうです。緑内障と抗ヒスタミン薬の関係は密接です。特に閉塞隅角緑内障と密接です。抗コリン作用を有する薬と密接です。抗コリン剤はBBBを通過するため認知症とも密接な関係があります。男性型脱毛AGAの発現頻度は20歳代で12.5パーセントです。50歳代では39.9パーセントです。植毛やかつらは嫌だという方リアップよりもフィナステリドがおすすめです。自由診療で処方箋が必要ですがED治療薬に比べまだやすい。clinical questionsで男性型脱毛症にはA推奨のミノキシジルをお勧めします。

OCTのと緑内障

OCTを導入し毎日の診療に役立てています。一番今関心を持っているのは緑内障とOCTです、緑内障である事を診断するのも難しいが緑内障でないことを言い切ることも大変難しい時代が来ています。なぜならプレペリメトリックグラウコーマという概念の出現があります。プレとは前、ペリメトリックは視野の、グラウコーマは緑内障です。要するに視野で異常が出る前に緑内障と診断する時代です。つまり、OCTがある眼科とない眼科で診断が異なる可能性があります。OCT自体黄斑疾患から発達した分野です。しかし、黄斑疾患は高額な薬を硝子体に注入する治療が広く行われています。漢方でという時代は終わりました。EBMとして?です。GCCで赤いところつまり網膜が薄いところが神経線維層に沿って存在することさらには上下が非対称的であること更には乳頭周囲NFLの厚みが左右非対称であることそして視神経乳頭の所見に一致する視野がみられることこれが緑内障です。まだ成書で緑内障のOCT所見について完成品はないようです。緑内障ですと言われうれしい人はいません。わたしのOCTの所見は緑内障ではなさそうです。よかった。小乳頭による変化でした。大きな乳頭だとオーバーダイアグノシスされやすい。小乳頭は緑内障にみえにくい。しかし、近視性乳頭変化と緑内障性視神経乳頭はOCTでもはっきりしない。