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在宅患者訪問診療料

在宅患者訪問診療料は通院が困難な患者さんのため設けられた保険点数です。在宅とは何ぞや?病院や介護施設に入居していない状態です。病院入院中や介護施設入居中は対診になることがありますよ。在宅訪問診療管理料は一人の患者さんにひとつの保健医療機関のみが算定することができます。つまり、在宅訪問診療管理料は内科や外科の医療機関には通院できて眼科には家に訪問してくれというまれな患者さんにしか使えない制度です。ふつう、眼科医に家に来てくれという人は内科や外科医にきてもらっていますよね。昔、姫路には白内障手術をして眼内レンズを挿入しない医療機関がありました。そんな人を追いかけてしかも自転車であっちやこっちの病院をさまよったことがありました。自分では管理できないのでソフトコンタクトレンズを2週間連続装用するBr-Oというレンズをしていました。自転車乗って健康的でしたよ。今では昔の話です。眼科の在宅診療は難しいのです。

ドライアイと涙液

ドライアイと涙液が関係することは明らかです。しかしドライアイは涙液減少症のみではありません。「瞬き」の存在なくしてドライアイは語れません。だんだん瞬きを人間はしなくなっていると愚考します。働けば働くほど何でも集中するほどまばたきがなくなります。きょうはドライアイの方が多かった。いよいよ空気が乾いてきました。体は楽になっています。なみだの3コンポーネント治療をご存知ですか?ためしてガッテンの影響か?ドライアイ治療はムチン分泌にかかわるジクアス点眼液とムコスタ点眼液が脚光を浴びています。しかし、ムコスタ点眼単独治療はいまいち?といううわさです。ジクアス点眼は水とムチンを分泌することになっています。一方、ムコスタ点眼液はムチン分泌に特化している為水が必要です。後は油の成分です。油は涙の蒸発を防ぎます。眼軟膏が勧められています。後は瞬きですが深い瞬きをすることは大変難しいことです。生活習慣を変えることは大変難しいことです。目薬を用いることだけでは治らないのがドライアイです。今週は「葛根湯医者」ならぬ「ムコスタ医者」になっております。ムコスタ点眼後は涙点圧迫1分間、白い液体はテイッシュで防御。がってん。がってん。きょうはいっきにインフルエンザの予防接種が増えました。

眼科の往診のむずかしさ

「眼科の往診しませんか」とケアマネさんにいわれた。しかし、眼科の在宅医療は中身は往診と同じでもいろいろ難しい。主たる診療科が在宅患者訪問診療料が算定すると眼科は算定できません。往診料は求めに応じ患者さんのおうちへ行き算定するものです。計画的、定期的に診療を行った場合は無理です。定期的には眼科が在宅診療を行うことは大きな壁があります。

ためしてガッテンとドライアイ

NHKの「ためしてガッテン」でジクアス点眼液とムコスタ点眼液の話があったそうですね。それ以来私のホームページやブログをおとどれる方が増えています。ムコスタは胃の粘膜保護薬として長らく人気商品です。ムコスタ点眼液は大塚製薬の赤穂の研究所で開発を進められました。OS-1やポカリスエットの大塚製薬です。大塚製薬は上場していないだけで実は大企業らしいですね。日本の製薬会社といえば武田薬品工業がトップ企業です。しかし、DPP-4阻害薬であるネシーナが大変苦戦を強いられているようです。外資に負けず頑張ってほしいものです。ムコスタはユニットドーズつまりUDです。一回一回使い捨てになっております。しかし、防腐剤を抜くためには大変大事なことです。姫路は最近朝夕寒いくらいです。寒気とともに湿度が低くなりドライアイの素因がある方はつらくなってきています。目の不定愁訴の6割はドライアイと言われています。ムコスタ点眼液が透明になる日が待ちどおしいです。社長さんがおっしゃったので期待しておりますが研究する人は大変です。今夜はこのブログ何百人に読んでいただけるのでしょう?明日の朝が楽しみです。

白内障手術

10月23日に白内障手術を受けた方が26日今日手紙を持ってお越しになりました。手紙なんて書いてある?と聞かれたのでめがねをかけて1.0見えると書いてあるとお伝えするとじゃまた目薬なくなったら来るわ。白内障手術の感染リスクは0.05パーセントです。「今度は29日にお越しください」というと目薬1か月くらいあるいうとったで。違う。感染つまりばい菌ことがはいったらあかんからすいている開業医で頻回に診てもらいなさいということです。大きな病院で3時間待ちは気の毒だじゃから紹介されたんです。ところで風呂や頭洗うのはいつから?何か表のようなものもらっていませんか?普通、クリティカルパスのようになっており標準的な日程表があるはずです。「何も聞いてない。」とのことです。だから29日に来てください。やっとお分かりになったか?じゃあ29日くるわ。簡単そうにみえることも難しい。白内障手術のリスクを手術前に聞いているはずだが難しい。白内障手術は簡単ではない。

色覚検査

色覚検査は平成7年から小学校4年生を除いて学校検診の必須項目から削除されました。さらには平成15年から「色覚検査において異常と判定されても大半は学校生活を支障なく送ることができる」という理由から廃止?ではありませんが同意書をいただき可能という形に変わっています。教育現場は多忙になっている。してもしなくてもよい。検査をしたら個人情報保護法の立場から何を言われるか?と思いながら眼科健診の後児童を残すと他の児童たちは何だろうと思う。昔はよかった代表的な話です。平成15年から色覚異常の検査が義務でなくなった。つまり、今年あたり高校を卒業する世代です。その生徒さんで警察官や船舶関係の仕事にすすむ方に大きな衝撃を与える可能性がある。逆に今の時代知る権利を奪われたと訴訟になってもおかしくないような気も致します。色覚検査は小学4年生で実施するべきではないでしょうか?

コンタクトレンズの処方箋の法制化

現在のところコンタクトレンズには処方箋など存在しない。しかし、関東を中心に「コンタクトレンズの処方箋」を法制化する動きがあるそうです。その奥には何を考えておられるのでしょう。コンタクトレンズがディスポのソフトレンズ中心になってきています。「コンタクレンズ処方箋法制化」がやっとすこしわかってきました。「コンタクトレンズの処方箋」は現在はほとんど発行されていません。まず、厚生労働省のおすみつきの様式がありません。私は見たことはありません。インターネット販売は日本だけで多く行われている抜け道です。コンタクレンズ販売は高度医療機器に指定されました。そこにあった抜け道がインターネット販売らしいです。韓国はインターネット販売が禁止されました。フランスもインターネット販売は限定医的です。今日○○というカラーコンタクトレンズがほしいのですがと言われましたが聞いたこともない商品名だったので改めてお尋ねするとパンフレットを見ているとのことでした。コンタクトレンズを合わせるには最低1枚の同じレンズが必要です。他にも輸入品をつかっているというひとが来られました。何度か受診歴がある方でした。左右最低一枚は自宅へかえってとってきてくださいと言いましたがおこしにはなりませんでした。トライアルレンズは無制限に手に入るものではありません。コンタクトレンズユーザーならメーカーによって微妙にレンズが違うことをお分かりだと思います。もし仮にレンズが合わなかったり破損していたりしたとき今なら当たり前のように交換してますが将来どうなるでしょうか?相手の見えないネット社会には反社会勢力が参入するかもしれません。コンタクトレンズ販売社の場合相手が薬剤師ではなくやくざかもしれません。安易に「コンタクトレンズ」を装用しないこと。そして低年齢化していることを改善することがさらにはより安全なハードレンズの時代に戻ることが大切ではないでしょうか?

過酸化水素

過酸化水素は二酸化マンガンを触媒として酸素を発生されことをいまどきの小学生は学んでいます。昔わたくしも学んだような気がします。ソフトコンタクトレンズのすすぎ、消毒、洗浄には何をお使いですか?MPSですか?それとも過酸化水素ですか?一液タイプで楽なのはMPSです。MPSはマルチパーパスソリューションと申します。すすぎ、洗浄、消毒がすべてできる液です。アカントアメーバにははっきり言って弱い。アカントアメーバを考えると昔ながら煮沸機を用いた消毒が有効です。しかし煮沸消毒器は発売されておらず今の日本では手には入らない。過酸化水素は水と酸素に分解されます。大変安全です。しかし、中和するには6時間とか4時間かかります。それまでに過酸化水素が不意にコンタクトレンズを使う羽目になり過酸化水素が目の中に入ると激痛が走ります。今日もおひとり来られました。過酸化水素は激痛が走りますが飲める水で洗えば大丈夫です。焦ることはありません。洗眼したら眼科受診してください。商品名でいうとAOセプト、コンセプトです。

アカントアメーバ角膜炎

コンタクトレンズ診療は好きではありません。お金儲けをしているかのように誤解されるからです。コンタクトレンズ装用者にとって一番怖いものはアカントアメーバ角膜炎です。5人に1人の割合でケースからアカントアメーバは検出される層でどこにでもいると考えた方がよいようです。その中で、うちの子と同じようにうんが悪い人が3万分の一という確率で発症します。ソフトコンタクトレンズは9割、ハードコンタクトレンズが1割です。感染部位が角膜に限定される為カビの薬や掻破するしか治療方法はありません。なぜ怖いか?ゆっくり病変は進行します。病気が変化し色々な顔を見せるからだと思います。約2か月くらいだそうです。ステロイドは禁忌です。ケースは案外不潔ですよね。液は毎日変えてもケースはなかなかケアしません。レンズケースを乾燥させることは消毒です。レンズケースの蓋はとってせず乾燥させてください。

硝子体出血

今日は硝子体出血の患者さんが来られました。年間3回くらい出血するようですが今までかかっていた眼科では止血剤で様子を見るとのことでした。年間3回も硝子体出血もするなら硝子体手術ができる施設へ紹介して焼死体手術の可否について判断してもらう方がよいような気がします。硝子体出血の原因には糖尿病網膜症、網膜中心静脈閉塞症、網膜裂孔その他ぶどう膜炎があります。Bモードエコーで見る限りは網膜剥離はないようです。四日は経過しているそうです。頭を高くして眠り運動は避け、風呂は軽めに済ませる。これが生活上の注意です。すすのようなものは時々飛ぶようです。もちろん視力はまったく0です。本当はどれくらい見えていたのでしょうか?硝子体手術をした方がよいと思いますが?ご本人次第です。