緑内障は日本人の40歳以上の20人に一人、さらに70歳以上の10人に一人かなりの頻度です。誰がなってもおかしくない。10人に9人は緑内障であると知らない。だいたい緑内障の四人に三人はドックで発見されています。緑内障の患者さんで何かで眼科を受診して発見されるのが五人に一人程度です。やはり一病息災の可能性があります。
姫路の眼科 西川クリニック院長の日々雑感及びお知らせ
緑内障は日本人の40歳以上の20人に一人、さらに70歳以上の10人に一人かなりの頻度です。誰がなってもおかしくない。10人に9人は緑内障であると知らない。だいたい緑内障の四人に三人はドックで発見されています。緑内障の患者さんで何かで眼科を受診して発見されるのが五人に一人程度です。やはり一病息災の可能性があります。
2012年3月17日から3月18日まで第10回で最後の眼科アップデートセミナーです。豪華な講師陣とパワーポイントをカラーでいただけることで大変すばらしい会でしたが今回で最終回です。参加費3万円と交通費と宿泊費あわせるとたいへんな?出費です。ブログでわたくしの特に印象に残った事柄をおしらせいたします。
ムチンにはいろいろあることがわかってきたみたい。眼科でいうムチンと漢方の世界の植物のムチンはちがうものです。漢方の世界ではねばねばぬるぬるのものをさしている。こればかり考えていると痛い目にあう。眼科の世界のムチンは高分子糖鎖蛋白のことを広くさす用語だそうです。粘膜を潤す親水性の性質をもつ物質で他の糖蛋白はNグルコシド結合ですがムチンはOグルコシド結合しています。Oグルコシドは人工的に合成できません。ムチンとコンタクトレンズの関係ですが善玉か悪玉かまだわかっていないようです。眼表面ムチンは潤滑作用と細菌などを洗い流すバリア―機能の作用があるそうです。潤滑作用でコンタクトレンズが汚れると悪玉、細菌を洗い流すと善玉どっちでしょうか?
炎症とは何でしょうか?病理学的に炎症とは赤い、腫れる、痛い、熱感の4つ主要徴候がみられることが古典的な主要徴候です。今の時代の炎症性疾患といえば眼科領域では糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症そしてドライアイがあります。そのほかにもアルツハイマー病、動脈硬化、がんなどが現代の炎症性疾患です。犬のドライアイの薬にオプテイミューン眼軟膏があるそうです。なんと免疫抑制剤ですよ。犬の方がアメリカのガイドラインに近い治療を受けているそうです。日本のドライアイの考え方は結果としての炎症です。0.1パーセントのフルメトロン点眼液を一日2回点眼するという意見がふえています。2002年からシクロスポリンの点眼がアメリカでは第一選択薬となっておりアメリカではドライアイは完全に炎症性疾患です。
ドライアイの方の涙にはリゾチーム、ラクトフェリン、リポカイン等が減少していることが分かっています。眼科領域ではっきりしたエビデンスのあるサプリメントは加齢黄斑変性症のもの位だと思います。いまドライアイのサプリメントとして研究されているものにラクトフェリンがあり6か月後の涙の量が優位に増加したとの報告があります。ラクトフェリンは抗酸化作用、脂質代謝改善作用、骨形成作用、免疫改善作用などが期待されています。漢方やサプリメントでからだの中から改善したいと希望される方は大変多く存在します。しかし、ドライアイは涙の問題だけではなく、瞬目の問題、作業環境、コンタクトレンズなど多様な理由によります。
サンテルクスは目の健康のためのルテイン配合栄養補助食品です。サンテルタックスはルテインとDHAを含みます。加齢黄斑変性症で実績のあるルテインと青魚に豊富に含まれるDHAは細胞の形成にそして細胞膜の合成に関与しています。サンテルックは目の健康を保つDHAとルテインが配合されています。DHAはドライアイのサプリメントとして期待されています。先日も記載しましたが大きな魚は深海で生活し水銀を多く含んでいる恐れがあります。そこでサプリメントの出番があるそうです。イワシなどの小魚がよいかもしれません。放射能が怖い人はサプリメントがよいかもしれません。元放射線科医のわたくしは血管造影や低緊張十二指腸造影でバンバン被曝してきました。でも、皆さんサプリメントお好きですね。和漢箋を飲まなくてもクラシエさんの防風通聖散を毎日27錠飲むだけでダイエットできそうな気がします。わたくしは漢方エキス製剤を勧めてもサプリメントはいまのところはお勧めいたしません。
SEX HORMONEつまり性ホルモンとドライアイの関係をご存知でしょうか?性ホルモンとマイボーム腺は密接な関係があります。マイボーム腺は性ホルモンレセプターが発現している。つまり、マイボーム腺は性ホルモンの標的臓器です。閉経前やホルモン補充療法を受けている女性にドライアイが多い。前立腺癌でホルモン療法をうけている男性にもMGDつまりマイボーム腺機能不全によるドライアイは多い。ホルモン補充療法は以外にもドライアイと大ありです。あなたは更年期障害に対するホルモン補充療法をうけておられませんか。
「姫路 西川クリニック」は思っていたより18歳以下のお子さんが少ない。具体的に言うと10パーセント以下で下手すりゃ5パーセントくらいです。おかげでとても静かです。感染症対策として待合室のおもちゃを撤去したこと、はじめから待合室が狭くTVを設置していないことなど子供さんの受診は少ないことを想定していた。待合室におもちゃを置くとがたがたと音がする。不快感を示す人もおられる。漢方薬の処方を希望してこられる方は遠くは福井県、滋賀県、岡山県などから来られたことがあります。不妊治療などナーバスな問題もあります。姫路は専門性を重視する土地柄です。眼科以外を表に出すのはむずかしい。予防接種はこどもがおおいがそれは小児科ではインフルエンザなど感染症をもらう可能性があることです。
メイク落としと眼科にはどんな関係があるのでしょうか?コンタクトレンズ装用者がコンタクトレンズと着けたままメイク落としをしておられる方が多いように思います。化粧品やクレンジングでコンタクトレンズが劣化することをご存知でしょうか。結膜嚢内に化粧品やクレンジング剤が入るとコンタクトレンズは汚染されます。そんなことどうでもよいと思われている方が多いと推測します。低刺激で洗浄力があるバランスがとれたものでアイメイクを落とす前にコンタクトレンズをはずすことが大切です。
ドライアイの危険因子といえば何を思い浮かべますか?加齢、女性、エストロゲン治療、抗アレルギー剤たとえばポララミン、LASIK,放射線治療、C型肝炎、アンドロゲンの低下、コンタクトレンズ装用、ω3の不足などが因果関係が強いとされています。更年期障害のホルモン療法や前立腺癌のホルモン治療がドライアイと関係すると思っている医師はどれほどいるだろうか?ハルナールと白内障手術の関係もしかりです。