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双極障害

双極障害は躁うつ病です。神戸のANA CROWNPLAZA HOTELでそしてまたCROWN PALACE HOTELで双極性障害について学びました。ほとんどが精神科の専門医です。私は漢方薬を処方するために知識が欲しくて参加して来ました。最近はうつ病が多すぎて精神科医不足が目立ちます。北海道と信州の大学の先生そして愛知県の大学ののお話でした。医局員不足はどこも同じそうです。エスシタロプラムはCYP3A4ではなく2Ⅾ6だそうです。休養・抗うつ薬・電気刺激療法・精神病薬などをもちいますがクエチアピンはCYP3A4、リスパダールもCYO3A4・2D6です。気分安定薬には抗精神病薬・非定形精神病薬のVPA/CBZ/LTGなどを用いますがCYP3A4の薬物間相互作用DRUG INTERACTIONがあるCBZは使いにくい。気分障害には大うつ病と双極障害がある。もともと元気で充実した人生を送り周囲の評価が高く友達が多く高学歴な人には双極障害が多い。関係ないですが昨日の台風にも拘らず宍粟市からお越しの患者さん。大変やなあ。遠い方ほど天気が悪い時お越しになる。

ゾピクロンとエチゾラム

2016年10月14日からエチゾラムとゾピクロンが第3種向精神薬に仲間入りします。精神科のお薬の多剤投与が問題となりロゼレムとベルソムラが睡眠薬に仲間入りしたばかりです。精神科の薬は各3剤までになり調剤薬局も医療機関も減算され処方しにくくなりました。向精神薬になるということは多剤処方で3剤にカウントされて減算になる患者さんがいる。ベルソムラやロゼレムに続くものです。さらには精神科の指定医の問題がもうすぐ聖マリアンナ医科大学以外でも新聞に出るらしい。デパスとアモバンの問題もある。精神科関連の問題はにぎやかです。デパスはなかなかやめられない、デパスは0.25mgまで減量できても増えてしまう。不安で不安で仕方ない方が多くいらっしゃるようです。代わりにレクサプロを20グラムに増量しているがなかなか悪魔の薬デパスはやめられない。レクサプロはCYP3A4にかかわらないSSRIなので多用しています。他のSSRIはCYP3A4がかかわるので他の併用薬に大きくかかわります。アモバンも短時間作用で非ベンゾジアゼピンだがやめにくい。

エチゾラム

エチゾラムの先発品はデパスです。デパスには1mg、0.5mg、0.25mgの剤型がある。エチゾラムはやめられないがゆえに悪魔の薬と言われる、エチゾラムは整形外科などの身体科では3錠分3で処方される。だから癖になる。やめるために漢方薬を併用する。私からデパスを抜いたら何も残りませんと言われたら0.25mgのデパスをお勧めする。漢方薬のご縁で養父市からお越しの方から近所の人がデパスは悪い薬と言ってもらえないといっているのにどうして私には処方するのか?エチゾラムには抗不安作用があるONとOFFがはっきりするので依存と耐性がある。悪魔の薬エチゾラムであるがエチゾラムがあるから自殺しない命もある。筋弛緩薬として身体科特に整形外科領域で多用される。毎日1.5から3MG服用するとあっという間に依存と耐性ができる。さすがに訪問診療に出かけてデパスが入っていることはありません。筋弛緩作用が怖いからと推定します。ベンゾジアゼピン・非ベンゾジアゼピン関係なく依存と耐性は起こる。

線維筋痛症

線維筋痛症は自殺念慮を30パーセント持つ病気です。線維筋痛症は温めたらよい病気です。冷やすといけないそうです。関節リウマチかと思ったら線維筋痛症ということは少なくない。原因がわからない線維筋痛症には根治というのがない。9月から繊維筋痛症の方のお宅を伺うことになりました。私は訪問時何気なく足元に何気なくカルテを置いた。すると患者さんが先生イタイイタイとおっしゃる。カルテを布団の上に置いたら足のあたりに触れたようでものすごい痛みを訴えられた。あちこち、このあたりの医療機関にはすべて通われたそうです。トラマドール、アセトアミノフェン4000mg、トラムセット、リリカ、抗うつ薬全て試されているようです。在宅の訪問で何ができるのか?リウマチ科と思って受診したら線維筋痛症だっということが多いようです。なぜ私はうつ病ではないのに抗うつ剤を服用するのでしょうとしばしば多くの方から質問されます。そもそも線維筋痛症は除外診断です。診断が違うことをご家族は祈っておられるようでした。

双極性障害

双極障害は昔の躁うつ病です。此の世にはBIPOLARとMONOPOLARがあると信じられている。しかし、この世の中にはMONOPOLARはなくみんなBIPOLARではないかという話を聞きました。うつ病は精神科以外を初診する。BIPOLARは精神科以外診てはいけないというが鬱で発症するBIPOLARは3人に2人だそうです。軽いエピソードは見逃されます。軽躁はもともとの性格と思われます。躁で発症する方が少ないみたいです。つまりよほどの既往症がないとBIPOLARとは診断が精神科医でもできないようです。単なるUNIPOLARのうつ病かわからないのにSSRIやSSRIを処方しているのが現状です。BIPOLARの鑑別は自殺企図が多い、抑うつ薬による躁転が多い、25歳以下の発症が多いなどが挙げられます。気分・施行・行動すべてが躁・鬱という場合ばかりではありません。BIPOLARと診断されるのは初診から1型で8年2型で12年もあとのことです。つまり躁うつ病かうつ病かは鑑別は困難です

クエチアピン塩酸塩

認知症にセロクエルつまりクエチアピン塩酸塩の25mgはとても有効です。前回前医がクエチアピン1から2錠夜に投薬していたのを私が午前1錠、15時2錠、夕食後3錠でコントロールすることを提案しました。すると前回引搔かれた患者さんがおとなしく座っているではないか。今日は採血もできました、今日は一人で訪問診療でした。訪問診療をしていると爪白癬や認知症で大暴れの多くの患者さんに出会います。認知症に私はクエチアピンをおおよそ一日6錠でコントロールすることを目指します。6錠とは午後に2錠、夕方4錠で黄昏症候群に対抗します。クエチアピンは効果もすごいがCYP3A4で代謝されるからイトリコナゾールの爪白癬パルス療法には注意が要ります。クエチアピンはさらには急激な血糖上昇をきたす可能性があります。血糖管理に要注意です,そして足に爪白癬があればもっと注意です。リスパダールは液があるのがよいが蓄積します。夜間大暴れのご老人にはセロクエルのほうが使いやすい。

漢方薬でやめる睡眠剤

依存性や耐性がある睡眠薬を漢方薬でやめるには一時的には薬が増える。睡眠の質の改善薬として新井信先生はある漢方薬を使われるそうです。東海大学准教授の新井信先生は不眠という主訴に対して3つの方剤が頭にあるそうです。そして問診をされるそうです、可能なかぎり壱剤で対応されるそうです。桂姜棗草黄辛附湯は麻黄附子細辛湯と桂枝湯の合方だから一つに考えるそうです。不眠なら6カ月以上の期間を有することもある。漢方薬単独になるには間にベルソムラを入れると全例中止することができたという声を聞きました。ロゼレムは費用対効果が悪い、アメリカではサプリメントの世界。しかしベンゾジアゼピンも非ベンゾジアゼピンもアルコールもGABA受容体に働きます。アルコールが主治医の日本人は少なくありません、一方すぐに依存になる非ベンゾジアゼピンやベンゾジアゼピンも問題です。つまり広告でアルコールはたばこ同様禁止する必要があります。痛風や高尿酸血症の最大のリスクはプリン体ではなくアルコールです。漢方薬併用でゆっくり減量する意欲のある人は少ない。

ストレス社会でのうつ病の発見と治療

キャッスルホテルで弁当をいただきながら充実したテキストを見ながら「ストレス社会でのうつ病発見と治療」という良いお話を聞きました。充実した1時間が90分に大きく延長となったがみんな参加者は満足を持ち帰ったことだと思います。ストレスは本来は物理学から来た用語だそうです。精神科領域は漢方薬の世界と同じで用語が難しいと常に思っています。コーピングとか心気とか何度も耳にするがわかったようなわからぬような。ストレスは心からだそして行動に影響します。認知行動療法は気分障害の話では必ず触れる話です。認知とは物事の受け取り方のことです。人間の行動や気分が認知によって影響を受けるという考えに基づき認知を修正し問題を処理することにより気分障害を改善することだそうです。質問も活発でした。老年期のうつ病は食欲の低下如何みられることが多い。整形外科の領域でも痛みとうつ病は密接に関係するがSNRIではなくSSRIが効いた例がないか?精神症状と身体症状はどちらが先に来るのか?精神症状と身体症状は同時に存在するそうです。身体症状がはっきりしないときはDSM5の診断基準を参考にするとよいそうです。帰宅したらSGLT2阻害薬と腎臓の話が始まったところでした。微量アルブミン尿を予防できるのはSGLT2阻害薬しかないとのことでした。

レメロン

アメリカの睡眠薬は抗うつ薬のデジレルが使用量トップとされています、2人の精神科の医師の講演の中の話で共通です。ちなみに5位がレメロンです。近くの調剤にはリフレックスが入っている。レメロンについて情報交換会で講師の先生とお話していると貴重な話が聴けました。PL顆粒を服用して眠くなる人はレメロンが飲めない。次の日に眠気が残る人のようです。いちばん眠くならない抗アレルギー薬フェキソフェナジンでも眠い人はレメロンが飲めない人。レメロンで異常に食欲が出るのもヒスタミン受容体が関係します。ヒスタミン受容体とレメロンは大きく関係するそうです。日本はとにかくベンゾジアゼピンや非ベンゾジアゼピンが安く簡単に手に入る。ベンゾも非ベンゾもBARBITURATEもアルコールを飲んだのと同じ状態だそうです。講師の先生に漢方薬は不眠症にいかがですかと尋ねると抑肝散を使いますとおっしゃいました。私は抑肝散陳皮半夏を用いますと申しますと胃腸虚弱なら陳皮半夏ですねとおっしゃいました。いよいよ今日から高松で東洋医学会です。昼から休診にしていこうと思ったが明日行くことになりました。

肝鬱はうつ病ではない

肝気鬱血は肝鬱と略することが多い。肝鬱気滞と同じ意味です。現代医学でうつ病やうつ状態というのはどちらかといえば気の不足で気虚になります。肝は疏泄をつかさどる。そして気機の調節を行います。さらに消化の機能を高めます。最後に情志を調節します。更年期症候群かうつ病かわからない人がいる。うつ病か更年期症候群ですぐ効くホルモン補充療法かゆっくり効かせる漢方薬考え方は人それぞれです。更年期症候群は45才から55才蔵までの10年です。基礎体温がほぼ一層性になり高温期がないのは更年期が終わったサインで、低温層が短くあるいは長く続くときが更年期であることが多く、高温相が短くなって来たら卵巣機能の衰える時期であることが多いとされています。高温層はプロゲステロンの働きが参です、一気にホルモンバランスが変わります。ゴールデンウイークが終わり5月病に季節です。今まで当り前の行けた仕事や学校へ行けなくなります。肝が持つ疏泄の意味は気をめぐらせることです。心は血を一定の方向へと巡らせる。心は体全体に血を巡らせる。めぐらなければ癥癪となる。癥癪はTUMORの意味です。肝は気を雲の巣状に巡らせる。気は四方八方にめぐる。いそいそ社会が明日から動く。今日もゆっくりすることにします。