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ミテイキュアダニ舌下錠

鳥居薬品のミテイキュアダニ舌下錠はダニのアレルゲン免疫療法です、やっと製造販売承認されました。年内おそらく11月にはダニの新しい治療特に通年性アレルギー性鼻炎の治療が始まります。ミテイキュアダニ舌下錠これがとアシテアダニ舌下錠を処方するにはe-learningを受講することが必要となります。舌下免疫療法言い換えると昔の減感作療法です。9月28日に鳥居薬品のミテイキュアダニ舌下錠はいよいよ製造販売承認されました。そして先行しているシオノギ製薬のアシテアダニ舌下錠はいよいよ11月に発売となりそうです。薬価収載後一年を経過すると、このたびのスギ花粉の舌下免疫療法シダトレンのように長期処方可になります。塩野義のアシテアダニ舌下錠は薬価収載をすでにされているため早期に長期処方かになります。しかしこの薬は臨床治験をなさった研究者の話では長期処方を行えば行うほど去ってゆくそうです。3年から5年治療すれば舌下免疫療法はやめたあと3年から5年特に効果が出るといわれています。

エピペンの使用頻度

エピペンの正式な名前をご存知ですか?アドレナリン自己注射です。8月にエピペンが期限なので入れてくれと言われた方に連絡がつかない。食物アレルギーがひどく口の中がかゆくなることが多い方です。アナフィラキシーショックで入院でもなさっていなければよいのですがと思ったら妊娠されていました私共の大損です。まいったあ。えエピペンをいちばん最初からつまり発売当初から処方していますが返品不可なんですエピペンは。しかし、意外にも使用されたエピペンは帰ってこない。感染性廃棄物として帰ってこないのは不思議です。大体100人処方して1人使うそうです。しかし未使用でも捨てるのに困るはずです。医療経済的には100万円を投資して1万円分が使われるだけです。しかし、そこには救われる命がある。八アレルギーや蜂刺されの方が多かった、暑い夏でした。そろそろ100本処方するところですが使用された方はおひとりです。困りました、遠近両用ハードコンタクトレンズを特注で頼んだのにとりにお越しにならない。またコンタクトレンズで損をしました。困った世の中です。初めてです,遠近両用ハードコンタクトレンズを取りに来られない方は。

シダトレンとマイナンバー

10月からシダトレンは長期処方が可能になりマイナンバー制度が導入される。マイナンバー制度になると姫路市から転出先の市町村に電話連絡一つで引っ越しが終わるそうです。私はマイナンバーが来たら貸金庫に入れようと思っています。スギ花粉症の舌下免疫療法であるシダトレンがだれでもe-elerningを受講したら8月27日から医師免許があれば処方できる。さらには10月からは長期処方が可能になりました。約一年が経過して安全性が確認できたとの判断です。東京にホテルニューオオタニのアレルギー学会へ休診にして何をしに行ったんでしょう。たった一年でe-lerningのみで処方可能になるなんて。シダトレンが売れなかったからでしょうか。ダニで舌下免疫療法に参入する会社の力でしょうか。まあシダトレンが安全との印籠でしょう。舌下免疫療法の普及のためには良いことです。マイナンバー制度で儲かるのはパソコンで一元管理するような業者さん。そしてマイナンバーには保存期間がないからいやらしい。3年後には医療での導入を目指しているようです。マイナンバーは分散管理されるからまだ安心なようです。私のクリニックでも直近の給与明細にマイナンバーの説明用紙を入れることにしています。

自然免疫と獲得免疫

私のように50代半ばのものが医学部で学んだのは獲得免疫です。2000年つまり21世紀の免疫学は自然免疫だそうです。ショウジョウバエで見つかったTOLLーLIKEーRECEPTERの世界です。自然免疫はアレルギー学会の専門医講習会でしばしば話題となります。自然免疫はDENDRITIC CELLと樹状細胞の表面に存在するTOLL LIKE RECEPTERがカギを握っているようです。これが温病学の衛気に匹敵するそうです。東洋医学会の邪正闘争の世界です。獲得免疫は営気つまり血管の中にあるそうです。温病を勉強しても薬がない、今やせんじ薬を保険で処方すると何処も大赤字のはずです。しかし、OTCの方剤にも温病の方剤は非常に少ない、これは日本が鎖国した清の時代の出来事だからです。傷寒論と金匱要略に保険適応の147方剤の多くが傾いているからだそうです。傷寒論など経方では首からあるいは背中から風邪をひくと考えます。温病ではのどからウイルスが入ると考えます。麻杏甘石湯でも経方と温病では生薬の配合が異なります。具体的には麻黄と石膏の比率が異なります。

薬疹

薬疹とは全身投与された薬剤により生じた皮膚粘膜病変のことを指します。外用薬で局所に生じたものが薬疹ではなく接触性皮膚炎です。薬疹はいつ・だれに発生するか不明です。薬疹の診断は血液検査ではできません。範囲は広範囲・左右対称・丘疹状・蕁麻疹状が一般的です。播種性紅斑丘疹状・蕁麻疹状の形をとることが多いそうです。蕁麻疹型は2から3分ぐらいでする発疹が多いようです。播種性紅斑状薬を服用して3日以内や21日以内の皮疹は感染症を疑うべきだそうです。固定薬疹は薬を服用して数時間で出現する、境界明瞭の紅色丘疹で皮膚粘膜の境界に見られるそうです。灼熱感やピリピリ感がある。紅斑が癒合すると紅皮症になるそうです。多形紅斑型もある。円形紅斑が特徴で癒合すると地図状になる。てんかん薬は重症薬疹であるDRUG INDUCED HYPERSENSITIVITY SYNDROMEを引き起こすことで有名です。今は亡き相見三郎先生は柴胡桂枝湯や芍薬甘草湯がてんかんに効くとの報告がなされています。しかし、EEGでの変化を検討していません。症状や発作回数だけです。漢方薬が正しい評価を受けるにはEBMが大切です。

アレルギーの検査

私のところには普通の眼科と思ってお越しになる方、単なる予防接種に来る方、漢方アレルギー科さらには皮膚科と思ってお越しになる人いろいろおられます。アレルギーだと思い採血しましょうかとお話しすると希望される方が多いが検査をしてほしくないという保護者もおられる。アトピー性皮膚炎では特異的IgE抗体、HRT,TARC、血小板、好酸球、LDHなどを調べる。しかしTARCが高くないアトピー性皮膚炎がある。さらに食事制限を過度にした人ではIgGや血清アルブミン・電解質もなども調べるそうです。TARCですがアトピー性皮膚炎で意外と低い人がいる。サイトカインプロフィルから考えるとTH2サイトカインからTH1サイトカインへ重症アトピー性皮膚炎ではシフトしている可能性があるそうです。気管支ぜんそくもアレルギーです。吸気NOが炎症の指標として普及しています。採血検査は冬になると難しい。同じ人の血管とは思えないほど血管が見えない。寒くなるのでそろそろ採血は控えめにと思っています。昨日と今日は東京で行われた小児東洋医学会に参加していました。16時30分まで休憩もそこそこに勉強しました。今帰宅しました。シルバーウイークの学会得るものが多かった。顔が赤い乾いたアトピー性皮膚炎では荊芥連翹湯あるいは柴胡清肝湯と桂枝茯苓丸の合方を進める発表があったがマーカーはRAST・RISTではなくTARCが良いとの話でした。

第13回喘息を語る会

喘息を語る会も13回目だそうです。アレルギーの薬もジェネリック医薬品が急速に普及しスポンサー企業がなくなっています。バイオ製品は出ていますが先発医薬品を持っているメーカーの協賛を得がたい時代が来ています。吸入の配合剤を持つ会社がもっと元気になってほしいなあ。しかし、喘息を語る会はとても実践的な会です。特別講演はphenotype、genotype、endotypeのphenotypeに重きを置いた講演でした。講師は兵庫県の喘息死ゼロ作戦の事務局が置かれている神戸大学の先生でした。3月の神戸大学での講演会でもphenotypeについてこの時は東海大学の呼吸器内科の教授のお話でした。観察可能な特徴をベースにした分類がphonotypeです。たとえば肥満女性の難治性喘息です。吸気中のNOやIgEと臨床症状にかい離がみられるそうです.さらにはgenotypeとは遺伝子多型や遺伝子異常をベースにした分類でendotypeは明確な機能的・様態生理学的なメカニズムや治療反応性で規定される病態です。副鼻腔炎は問診ではわからないそうです。一度喘息を疑えば耳鼻科で鼻を見ていただいたほうが良いそうです。いよいよシルバーウイーク突入です。ゴールデンウイーク以上にご旅行する方が多いそうです。私は小児東洋医学会に参加します。子供は大人以上に漢方薬が飲める、そして舌診・脈診はあまり関係しません、しかし、子供は大人の小型ではありません。

ヒスタミンと鬱

ヒスタミンのH1はヒスタミンによりアレルギーが起こる。H2は胃酸分泌抑制。に関与します。ヒスタミンの1を遮断することはは鎮静作用つまり興奮や不安に関係します。さらに食欲減退を改善します。H2-BLOCKERつまりH2受容体遮断薬といえばガスターやファモチジンのイメージであり胃薬あるいは胃酸分泌を抑えるイメージです。しかし、HT2A受容体遮断は抗不安作用、睡眠相が改善作用、性機能障害軽減などの作用があることが以前にもブログに記載しています。5HT2©受容体遮断は抗不安作用、睡眠障害改善作用、食欲の改善作用が知られています。5HT1A受容体特異的刺激は抗鬱作用・抗不安作用が考えられています。昔から精神科で抗ヒスタミン薬に分類されるピレチアが良く使われています。これはヒスタミンと睡眠・不安などと関係することから当然のことであったと考えられます。ガスターなどファモチジンでせん妄が誘発されるそうです。PPIではそのようなことがないそうです。安全なイメージがありますがファモチジンでもせん妄が起きる、薬は怖い。

卵のフルコース

卵アレルギーで悩むお子さんは少なくない。食物アレルギーではエピペンの処方以外診療しません。卵のフルコースメニューというテーマの講演を拝聴しました。卵には生卵、温泉卵、炒り卵、ゆで卵という料理があります。これがアレルギー的フルコースです。卵は卵黄、卵白に分かれます。卵は成分的にはオボムコイド、オボアルブミン、オボトランスフェリン、リゾチーム、血清アルブミンが含まれます。まずは卵黄ですがアレルギーといえば卵白です。しかし卵黄にはつなぎ、ビタミンD,つなぎ、おいしさという重要な役割があるそうです。ゆてたまごにするとオボアルブミンは千分の一、オボムコイドは不変だそうです。鶏と人の筋肉はアクチン・ミオシンからできていてアレルゲンにはならないそうです。つまり卵アレルギーと鶏肉アレルギーと卵アレルギーは関係ないそうです。鶏肉内の血清アルブミンが悪いそうです。3月4月生まれのお子さんつまり春夏生まれの方にはアレルギーが少ない、秋冬生まれにはアレルギーが多い、確かに当たっている。この原因として演者は生後すぐに日光浴を行ったかどうかを上げておられました。ビタミンDの生合成と関係するそうです。以前からアレルギーと誕生月のはなしがあります。

慢性疼痛

線維筋痛症という病気を聞かれたことがありますか。線維筋痛症はかなり痛い病気です。慢性疼痛を漢方薬で診てくれと言われたらどうするか。漢方薬の流派によりますが気のめぐりを改善するそして血の流れも改善する、附子で温め新陳代謝を改善する。麻黄と石膏で消炎を図る。いろいろあります、だから漢方薬はインチキだといわれるのかもしれない。慢性疼痛の原因として線維筋痛症をご存知ですか。線維筋痛症は日本人の1.7パーセントアメリカで2パーセントです。かなり多い病気です。40歳ぐらいで診断がつくことが多い。関節リウマチは200万だから線維筋痛症で苦しむ患者さんの70万人はかなり多い。ところが受診者は7000人しかおられないそうです。中枢神経系の異常応答が原因とされています。生命予後にかかわる病気ではあります。慢性疼痛はアセトアミノフェンのようなNSAIDs、オピオイドつまりトラマドール、サインバルタの様な抗うつ薬に大きく分けられます。今や関節リウマチはTNF-αのようなレミケードとかいろいろ関節の変形や拘縮を予防できる薬がある。昨日はある会社でMRさんとご一緒に勉強し一緒に考える社内勉強会を行いました。有意義でした。