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昆虫アレルギー

昆虫アレルギーの原因としてはが、ゴキブリ、ユスリカなどがあげられています。昆虫で陽性率が高いものは「が」です。確か5年くらい前に「が」のRASTを採血して検査すると高率に陽性にでました。蛾の鱗粉や「が」の糞がアレルゲンになっているそうです。夜行性の「が」は光に走化性を示し樹木に誘引される。蛾の幼虫は光が嫌いで暗いところで活動します。食品害虫の「メイガ」と衣害虫の衣蛾の分類されます。蛾のRAST陽性率が上昇していますがあらたな地検は得られていないようです。色々な昆虫にアレルギーを示す人がおられますがやはり注目されるのは蜂です。ミツバチ、アシナガバチ、スズメバチがあります。たとえばすずめばちでは夏から秋にかけて雑木林や人家周辺で頭、顔、首、手足をさす。蜂に一回目は刺されて腫れて痛み自然に回復します。二回目以降が危険です。アナフィラキシーショックを起こすことが稀にあります。いったんアナフィラキシーを起こすとあっという間に増悪します。生命の危機です。そこでどこでもだれでもが自己注射できるくすりがエピペンです。0.15mgの小児用と0.3mgの大人用があります。予防に保険が適応された画期的な注射です。エピペンの登場で八チアレルギーによる死亡が半減したそうです。人道的に無資格者がうっても医師法17条違反にはなりません。逆に自分のエピペンが人道的に他の人を救うこともあり得ます。

アレズバ

アレルギー性結膜炎は1型のアレルギーです。即時型と遅発層の2層に分かれます。抗原、特異的IgEおよびマストセルが関与する即時相、好酸球や2型ヘルパーT細胞が関係する遅発層に分かれます。日本眼科学会でアレズバというモーニングセミナーを拝聴しました。猛烈低気圧の後とてもすがすがしい東京のあさでした。東京国際フォーラムで朝7時30分受付開始で講演開始は7時50分楽しい1時間でした。ア〇ズバというTVをまねた「アレズバ」という3年目のアレルギーの講演会でした。実際に外来では保険診療では測定できない涙液中のバイオマーカーECPなどを測定する話でした。EPCは血液中の検体では測定されていますが研究目的で測定したデータでした。これから、涙液中のサイトカインプロフィールはもっと研究されるでしょう。すべての専門医がそうである様に眼科専門医を更新してゆくためには5年間に1回は日本眼科学会総会に参加する必要があります。アレルギー性結膜炎は国民病ですが推定でモノが進む可能性もあります。つまり症状で想像の上角化の医師が点眼薬を処方しているのが現状です。しかし、アレルオッチという涙液のアレルギーつまり涙液IgEを検査する方法もあります。しかし、スギ花粉症では臨床現場では60パーセントしか陽性にはなりません。もっと臨床の場で初めての花粉症つまり花粉症デビュ―の時や季節外れのアレルギー性結膜炎を的確に診断できるマーカーが必要です。明日の午前は子供の入学式や進級式です。受付がおりません。診察・検査・受付・会計すべて一人で行います。ご迷惑をおかけするかもしれません。それで私も成長します。

エピペン2本

エピペンはアドレナリン自己注射のことです。自己注射だから在宅自己注射管理料が算定されます。さて、知りませんでしたがエピペンはアメリカでは2本セットだそうです。日本の保険診療でエピペン2本と言って保険が通るのでしょうか?査定されたら医療機関の丸損です。確かに喘息発作でエピペン0.3mg×2回なんて当たり前です。普通15分間隔でボスミン0.3ml×3回です。エピペンは病院までの薬です。特に最近は医療費が0円の自治体があります。そんなところでは2本と簡単に言えますが。姫路市だったらお母さん悩みますよね。保険がきいてもそれなりの医療實です。しかし、林業の方は医療機関まで遠いことも多いと思います。しかし八チアレルギーのアナフィラキシーショック死は半分に減少しています。エピペンの効果だそうですよ。うちのクリニックではやはり八チアレルギーの方のためのエピペン処方が多かった。食物アレルギーは小児科へ行かれる人が多い。その道の大家海老沢先生の話ではアメリカなら食物アレルギーを有する人すべてがエピペンを所有してもよいとのことでした。

ステロイドは怖い薬

花粉症やアトピー性皮膚炎の患者さんがステロイドと聞くだけで「それやめてください」とおっしゃいます。鼻噴霧ステロイドと注射や内服のステロイドは全く異なります。昨日も「先生の薬よく効くわ」「友達に話したらステロイドでも入ってるん違うん、先生に効いてみ」と「友達に言われンたやけど」と女性の患者さんから言われたのでワンシーズンに一・二回うったらよく効く薬のほうがこわいですという内容の話をしました。気管支喘息に対し吸入ステロイドは広くもちいられています。吸入ステロイド治療が普及するまでには多くの呼吸器内科医が努力しそれまでの気管支拡張療法から抗炎症治療へと変化させました。テオドールとメプチン吸入とか気管支拡張療法のみからICSつまり吸入ステロイド療法の時代と変わりました。そして目標が喘息死3000人と言われたのがいまや喘息死1000人から0までという時代を迎えました。更には救急受診者数、入院患者数も大幅に減少しています。吸入・点鼻・点眼などのステロイド療法はステロイドの薬の量としてはわずかです。然し局所の炎症を抑える力はかなりの力を有しています。兵庫喘息死ゼロ作戦講演会を聞きに三宮の兵庫県医師会館へ行きました。最近の流れでは高齢者が気管支喘息で死亡している。しかし、COPD合併例が多く正確なところは把握しにくいのも事実です。姫路の急病センターでも高齢者の喘息発作での受診者は少ないそうです。高齢者は救急車で病院へ搬送されているのか家で辛抱しかかりつけ医へ翌日受診されているのか。死亡診断書でも直接の死因は心不全や呼吸不全と書かないようになっています。ステロイドの全身投与は怖い。

よく効く花粉症の注射とは

よく効く花粉症の注射とはケナコルトAを筋肉や下鼻甲介に注射する治療法です。ケナコルトAを下鼻甲介に注射して眼動脈閉塞による失明例の報告があるそうです。こわいなあ。私のところでもケナコルトをうって欲しいという方は多い。しかしすべて断ってます。すると皆さんご来院されなくなります。アトピー、喘息、花粉症つらいのは分かっているが断ります。「ガイドラインで打つな」と記載されているからです。一回の注射で楽になることがうける理由でしょうがそんなにおいしい話はありません。鼻噴霧用ステロイドは全身に回るステロイドとは大違いです。ヒスタグロビン以外ではノイロトロピンもあるそうです。ノイロトロピンとヒスタグロビンは同じ会社が販売しています。MRさんにうかがいましたがアレルギー疾患にはヒスタグロビンの方がお勧めだそうです。ノイロトロピンは整形外科領域で多用されているそうです。ヒスタグロビンはワンクール六回でまず行うものですから一・二回でスギ花粉に効くはずがありません。全身に投与するとステロイドは持続的に効果も副作用も持続します。ステロイド半量とポララミン半量ののセレスタミンも要注意です。点眼のステロイドの場合も眼圧上昇リスクと感染のリスクがある。

年寄り多いね

年配の女性の患者さんを受付でお見送りしていると振り向きざまに「年寄り多いね」はあーと聞き返すと[年寄りにアレルギーの人多いね]と答え直してくださいました。今週はヒノキ科の花粉飛散が増えたようです。逆にスギの花粉は減少したようです。アレルギー疾患は年寄りに多い病気となっております。正しくは低年齢化と高齢化しています。わたくしのところは成人が圧倒的に多くと言っても待合室は狭くしょぼい建物です。本来わたくしが居住するはずの建物なので仕方ありません。アレルギー疾患には気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎などがあります。舌下減感作量以外これといったスギ花粉症に対する有効な治療法の開発も進んでいないようですしこれから10年位はすぎ花粉の飛散の最盛期を迎えます。スギ花粉陽性ならヒノキ花粉も80パーセン陽性とされています。3月つらい思いをされた方は4月もつらい思いをされることと思います。こちらのクリニックがある八丈岩山周辺では4月にはハンノキ化の花粉が飛散します。マスコミではヒノキ科の花粉の飛散は少ないと言っているのに辛ければハンノキ科を疑う必要があります。採血で結構陽性にでます。ハンノキ科はカバノキ属です。ハンノキ族陽性はOASつまり口腔アレルギー症候群につながります。OASでは特定の果物や野菜を食べると口の中や周りがかゆくなりのどがイガイガします。メロン、モモ、リンゴなどとハンノキには共通抗原が存在します。

エリザス点鼻粉末

エリザス点鼻粉末は一回200μgです。鼻出血はなぜ慎重投与なぜかと尋ねると棒の先で鼻を突くからといった人がいます、うそでしょう。乳糖のみ添加物で使っているので安全というのでなぜアナフィラキシーが起こるかというとまたちんぷんかんぷん。ステロイドは体から作っているものなのになぜ妊婦につかったらいけないか?さあ。アレルギー性鼻炎合併の蓄膿の方に使用するのはどうか?適応がないとかなんとか。話が通じません。鼻咽頭感染症に慎重投与とかいてあるから。ALTが1から5パーセントで異常なのも気になりますが・・・・。匂いに配慮して粉末になってるらしいが逆には言った感じがしないのも物足りない。以前使用したりのコートがそれで使用しなくなった。成人に使用すると書いてあるが成人とはこの場合はいくつからでしょうか?昨日、WEB講演会のためグランドフェスタととおり駅南へ行きました。人人人でした。姫路が元気になるとよいのになあ。

プソイドエフェドリン

「デイレグラで眠れません」との検索をいただきました。デイレグラのプソイドエフェドリンの量が200mgというのが多いか少ないかよくわかりません。プソイドエフェドリンは抗炎症作用や利尿作用がエフェドリンに比べてすぐれています。欧米では抗炎症作用に注目しはやくから麻黄はマオウ科のマオウは草麻黄、木賊麻黄、中麻黄があります。総アルカロイドを0.7パーセント以上含みます。フェキソフェナジンとプソイドエフェドリンの合剤であるデイレグラで眠れなくなるのはプソイドエフェドリンの作用です。トゥルーエフェドリンに比較して血圧上昇、心拍数、中枢神経興奮作用は比較的マイルドです。麻黄配合量は麻黄湯の一日量でプソイドエフェドリン6mg,エフェドリンは17.3mg、葛根湯ではプソイドエフェドリン5.7mgエフェドリンが16.4mg,小青竜湯ではプソイドエフェドリンは4.8mgエフェドリンが14.4mgとはるかに漢方エキス製剤の方がマイルドです。デイレグラのプソイドエフェドリンは漢方エキス製剤に比べはるかに多い量です。やっとわかった。ちなみにえたいが知れないデイレグラ配合錠まだ使用経験はございません。プソイドエフェドリン200mgは大量でした。

妊婦の薬のリスク

花粉症の薬を求めてそして漢方薬を求めておこしのかたには「妊娠しているかもしれませんが大丈夫ですか」と薬を出しますと言ってから聞かれるのがこの季節です。なぜかというと「妊娠の初期に薬剤や放射線に暴露されないと先天異常は発生しない]と勘違いされています実際は流産の自然発生率は15パーセント、先天貴兄は3パーセント」との記載があります。先天異常の原因としてお薬は1パーセント未満とされています。だから妊娠初期に薬を飲んだから先天異常という間違った情報を一度リセットする必要があります。母体が薬を使用しないと病気が悪化した胎児の生育環境が悪化することも考えないといけません。一回一回問診票の記載が必要な予防接種と異なり過ぎやヒノキの花粉のシーズンだけお越しの方が非常に多い。昔「女性を診たら妊娠と思え」と研修医時代レントゲンや薬を出す場面でよく言われました。最近はたかが目薬ということであまり問題になりません。しかし、元祖の抗アレルギー薬であるインタール点眼液では妊娠3か月までは禁忌になっている。最近の点眼液は禁忌にはなっていません。しかし、安全性が確立したわけではありません。妊婦には風疹の生ワクチンは禁忌である。薬は妊婦さんに使用するためには作られていません。

インバースアゴニスト作用

むかしは抗ヒスタミン薬はヒスタミン受容体拮抗薬という考えあった。抗アレルギー薬つまり第二世代抗ヒスタミン薬はインバースアゴニストである。インバースアゴニスト作用の考え方はヒスタミンが存在しないときの持続的に自然活性を抑制します。昨年の夏ごろだったと思いますがインバースアゴニストについて記載しました。以前は抗ヒスタミン薬はH1受容体拮抗薬つまりアンタゴニストとしてとらえられていました。花粉症が多くなる前につまり花粉が飛散する前から投与する「初期治療」を推進する理論であると思います。しかし初期治療の有用性は鼻アレルギーガイドラインで推奨するところまでは来ていないと思います。初期治療して効いたという方がいればか効かなかったという方もおられました。肥満細胞が脱顆粒しヒスタミンは活性型受容体と結合し安定化させる。そこへ抗ヒスタミン薬を投与すると不活性型受容体と結合し安定化させる。さらに静止期ではヒスタミンH1受容体はヒスタミン刺激がなくても常に活性化している。ここを抑制するのがインバースアゴニストの考え方です。そもそも眠くないといったのは製薬会社のキャッチコピーです。更にそれを信じて伝えたのは医療従事者ですというのが患者さんのアンケートでていました。