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小児の食物アレルギー

小児の食物アレルギーは必ず治るものではありません。しかし食物アレルギーの中でも治りやすいものがあります。或いは食物アレルギーを持つお子さんも食べられるようになります。具体的には寛解導入しやすいものは鶏卵、牛乳、小麦、大豆アレルギーです。一方寛解導入しにくいものはそば、ピーナッツ、甲殻類、青魚等が代表です。さらにはどのような患児が寛解導入しにくいのでしょうか?他のアレルギー性疾患を持つ、複数の食物アレルギー、アナフィラキシーの既往ピークのIgEが抗体が高値を示すことなどがあげられます。検査としてはHRTは特異度に優れ、プリックテストは感度が高い。

酢酸プレドニゾロン眼軟膏T

目の周りにアレルギー疾患がみられたときのわたしのお気に入りは酢酸プレドニゾロン眼軟膏Tです。酢酸プレドニゾロン眼軟膏Tは日東メデイックの製品です。酢酸プレドニゾロン眼軟膏Tはウイークのランクのステロイド外用剤です。眼軟膏でAが入っているものは要注意です。Aとはアセチルフラジオマイシンです。まぶたが抗生物質であるアセチルフラジオマイシンに感作されるケースは多い。酢酸プレドニゾロン眼軟膏はAが入っておりません。だから重宝しています。アレルギーの薬でアレルギーはおこります。Aは抗菌作用は現在それほどなく、むしろ皮膚炎の原因となり悪役として知られています。

アレグラ

抗アレルギー薬で世界に通用する薬がアレグラです。アレグラといえばインペアードパーフォーマンスです。わたくしが処方した鼻噴霧ステロイドと漢方薬の組み合わせよりもアレグラの方がましと患者さんに言われた。ましです。アレグラは一番眠くならない抗アレルギー薬といわれています。しかし、一方10人に1人は眠くなるともいわれています。インぺードパーフォーマンスということばを広めたのもアレグラです。インペアードパーフォーマンスは知らず知らずのうちに作業効率が落ちていることです。だから危険です。本人は大丈夫と思って車の運転をしているのです。インペアードパーフォーマンスは脳内にヒスタミンが移行することで生じます。インペアードパーフォーマンスなら漢方薬に一日の長があるとかんがえています。全く眠くならないからです。昨日はたくさんのアクセスありがとうございました。やりがいならぬかきがいがあります。

アトピー性皮膚炎の検査

アトピー性皮膚炎の検査といえばどのようなものを思いつかれるでしょうか?新しいものとしては塩野義製薬のHRT,TARCが挙げられます。TARCはアトピー性皮膚炎の病勢をモニタリングすることで良好なコントロールを目指すものです。皮膚炎の程度を短期の変化を鋭敏にとらえます。HRTはヒスタミン遊離試験のことです。原因を検索する検査です。食物アレルギーに対し生理的につまり生体内に近い状態で測定します。また、夏のアトピー性皮膚炎の増悪因子である汗の自己抗体を検索することに適しています。いずれも塩野義製薬の商品だから安心です。

ナゾネックス点鼻液の小児適応

ナゾネックス点鼻液にいよいよ小児適応が追加されました。MSD社のナゾネックス点鼻液は今まで15歳以上の方にしか使用できませんでした。この度ナゾネックス点鼻に12歳以上は一日1回2噴霧、12歳以下は一日一回1噴霧と変更の上小児適応ができました。うちの子には海外治験のデータをもとに発売以来使用してまいりましたがこれで診察に来られた患者さんにはナゾネックス点鼻が使用できます。フルチカゾンプロピオン酸エステルからナゾネックス点鼻液への大きなシフト間違いなし。頭がすーとしたと発売当初から支持されてきたナゾネックス点鼻液がいよいよそしてますます支持されることでしょう。インペアードパーフォーマンスから見ても素晴らしい薬です。鼻噴霧ステロイドの中でもナゾネックス点鼻液が一番です。

ヒスタミン遊離試験

アレルゲン刺激性遊離ヒスタミンHRTをご存知ですか?特異的IgEつまりRASTよりも生理的な検査です。35項目から選ぶことができます。保健科学研究所に依頼すれば検査可能です。特にヒト汗は魅力的な検査項目です。食物アレルギーは特異的IgEよりも魅力的です。ゼラチン、鶏卵・牛乳、穀類・豆類、魚や甲殻類、肉類などの検索が可能です。アラポートHRTは35項目から選ぶことができると記載されていました。しかし、保険科学研究所に依頼するときは従来どうり大人アトピー、子供アトピー等のセットで依頼するそうです。薬つまり試薬代金が高い検査です。

アレロックとアレグラ

抗アレルギー薬の世界的な標準薬はアレグラとクラリチンです。そんなアレグラは7から12歳未満は30mgを一日2回12歳以上は60ミリグラムを一日2回服用することになっている。クラリチンは7歳以上は一日10ミリグラム服用することになっている。日本で開発されたアレロックは2.5ミリグラムと5ミリグラムの錠剤があります。さらには細粒があります。2歳以上は細粒で5ミリグラム服用することになっています。2歳と成人が同じ量を服用することにすごく抵抗があるのはわたくしだけでしょうか?どう説明するか難しいところです。薬剤師さんも私にわかるのは添付文書に記載されていることだけですと言われてました。

鼻噴霧ステロイド

鼻噴霧ステロイドに限らず点鼻薬が子供でどれくらい使えるか?という調査がある。幼児では3人に1人、学童では80パーセント抗ヒスタミン薬とステロイドをあわせたデータです。抗ヒスタミン薬が安心でステロイドが危険とは言い切れない。抗ヒスタミン薬の使用で興奮やけいれんをおこすことがあげられます。つまり脳内移行の問題です。鼻噴霧ステロイドはバイオアベラビリテイーが低い薬です。どの抗アレルギー薬とシステイニイルロイコトリエン受容体拮抗薬の組み合わせにも勝るのが一日一回の鼻噴霧ステロイドです。今年は花粉の飛散が少ないからか鼻噴霧ステロイドは不人気でした。ステロイドが怖いからか点鼻薬が嫌なのか花粉の飛散量が少ないからか何が原因なのでしょう。調剤薬局が儲かるのはシステイニイルロイコトリエン受容体拮抗薬と抗ヒスタミン剤です。更にジェネリックを使用すると利益率が上がります。

小麦アレルギー

小麦アレルギーの時どのような検査をするかですが小麦は当たり前ですがグルテンさらにω5ぐリアジンもあります。水に不溶性のω5グリアジン小麦依存性運動誘発アナフィラキシーでは80パーセントの陽性率です。ω5グリアジンは偽陽性率は0.7パーセントです。小麦アレルギーでは必ず運動負荷が必要です。ただし、運動負荷の程度はひとさまざまです。

HRT

アレルギーの検査でHRTはご存知ですか?産婦人科ではHRTとはホルモン補充療法のことですがここではアレルギーの検査のHRTです。HRTはヒスタミン遊離試験のことです。HRTは5項目までが保険適応です。いままでは保険科学研究所が5項目のセットにしていましたが汗の自己抗体の有無などこれだけ調べたいと思う検査項目を調べることが可能になりました。食物アレルギーに関しましてはより生体内により近い形で検査が可能になります。