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アトピー性皮膚炎のプロアクテイブ療法

アトピー性皮膚炎のプロアクテイブ療法をご存知ですか?今までのアトピー性皮膚炎の治療をリアクテイブ療法といいます。アトピー性皮膚炎が悪くなったらステロイド外用薬やプロトピック軟膏を用いるやり方です。アトピー性ドライスキンは一見正常な皮膚でも炎症細胞がいる。アトピー性皮膚炎の炎症の指標で一番確かなものはTARCです。最近わたくしのクリニックにもRISTつまりIgEが220、HD、ダニは陰性TARCのみ高値の方のアトピー性皮膚炎の患者さんが最近来られた。大阪まで治療に行かれていたそうだ。しかし患者さんは自分の状態を全く分かっていない。もっと説明してほしい。そんな患者さんこそプロアクテイブ療法をうけるべきだ。だから寛解してもステロイド外用薬を塗り続けることをプロアクテイブ療法という。わたくしのクリニックは表面の顔は眼科ですが4人に1人はアレルギー患者さんです。漢方薬の併用が受けているようです。

Ⅲ群のステロイド外用

Ⅲ群のステロイド外用薬は首から上には塗ってはいけない。Ⅲ群とⅣ群の間がタクロリムス0.1パーセント軟膏です。海外には夢のような話があります。セラミド3と脂肪酸1とコレステロール1のものが海外では使われておりⅢ群のステロイドと同等の効果を示しています。夢のように思う母親は多い。アトピー生皮膚炎のお子さんで学校へ行っていない状態つまり不登校はどれくらいいるのだろう。つらいことです。

dual allergic exposure hypothesis

1歳未満のアトピー性皮膚炎の7割に食物アレルギーが合併する。しかし、そこで2008年、に考えられた仮説がdual allergic
exposure hypothesisだそうです。口から食べることは寛容状態になり、皮膚から茶のしずく石鹸が経皮感作したように皮膚から全身のアレルギーが始まると考えられ始めている。経口免疫免疫寛容が成立していない状態で皮膚に食べ物がついたらやばいという考え方です。

ごま油

ごま油に対するアレルギーは遅延型と即時型に分けられる。不鹸化物であるセサミンとセサモリンが同定されています。花岡青洲がつくった紫雲膏にもゴマは入っています。S社のセサミんもあります。健康によさそうなものがかえって悪いことも多い時代になりました。

TARC

TARCはアトピー性皮膚炎の病勢の指標として有用です。EBMとしては2000年以降のもので十分ではありません。TARCは急性期治療で大きく改善します。プロアクティブ治療は抗炎症治療を安全に行い無症状を長期にわたり維持することを目的とする治療です。TARCは治療不十分の状態や予防徒歩回数の検討に重要です。

強力ネオミノファーゲンC

強力ネオミノファーゲンCをご存知ですか。昔、インターフェロンのないころ慢性肝炎に使用していました。アレルギー疾患特に蕁麻疹にもよく使われていました。しかし、ショックを起こすということで使われなくなりました。怖いですねー。抗アレルギー薬でゆっくり直すのが一番です。急がば回れ。

558万分の1

五百五拾八萬分の一とは何のことか?これはインフルエンザワクチンを接種してアナフィラキシーショックに至った数或いは因果関係が疑われた数です。558万回接種したところひとりにアナフィラキシーが起こるんです。ことしはまだよかった。インフルエンザが年内ほとんど流行らなかった。インフルエンザが流行ったら全くインフルエンザにかかっている人と予防接種を打ちに来た方を区別できる施設は少ない。非常に医療安全の立場から考えると難しい。

薬疹

薬疹はいつ、どこで、だれが発症してもおかしくありません。原因の一番手は抗菌薬、以下消炎鎮痛薬、抗痙攣薬の順である。個別の薬としては、アロプリノール、カルママゼピン、セフカペンピボキシル、アセトアミノフェン、NSAIDsが多い。死亡率はTENで19パーセント、SJSだと3パーセントと高い。薬ってこわいなー。

なおりますか

私の蕁麻疹治りますかと聞かれたら、成書の記載のとうり次のように答えています。慢性蕁麻疹が治るのは3年をめどにして、5人に3人の確率です。なかなかてごわい慢性蕁麻疹です。

蕁麻疹

「じんましんはアレルギー疾患ではない。」と記載したらどうだろう。ほとんどの方にやぶ医者といわれるだろう。アスピリン不耐症はアレルギーに関係なくアスピリンを代表とする非ステロイド消炎薬により増悪する。Ⅰ型アレルギーと証明されるのは5から10パーセントにすぎないことをご存知であろうか?今日来院された方も2回目なので落ち着いておられたがふつうは「今の時代蕁麻疹の原因なんてわかって当たり前」と言われるでしょう。いくら検査をしてもわからないのが蕁麻疹です。内臓から来ると書いているが非常にまれですよ。