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アレルギーの話

4月にアレルギーの講演を薬剤師会でしてほしいと依頼を受けました。アレルギーならなんでもよいようです、私にできるのは舌下免疫療法、エピペン、珍しいアレルギーの話、そして漢方薬の使用経験、そして新しい第二世代抗ヒスタミン薬について位です。あとはアレルギー性結膜炎のお話です。アレルギー性結膜炎といっても特に新しいお話はありません。新しいはなしといえばダニとスギの舌下免疫療法について、そして今続々と登場している新しいアレルギーの内服薬です。ビラノア、デザレックスそしてさらにはデスロラタジンの前駆物質のルパタジンの3つがあります。田辺三菱製薬のルパタジンつまりデスロラタジンの前駆物質はまだ市場には出ていません。デスロラタジンが日本でも使えるようになった今なぜタリオンの後継商品が出るのか意味深です。ビラノアと同じスペインから導入されるみたいです。ビラノアとデザレックスをどう使い分けするか?14日しか処方できないのも大変です。さらに来年はルパタジンが入ってくる。田辺三菱製薬はタリオンの特許切れでAGもいつでも販売できるようです。AGのSANIKよりもEEがフェキソフェナジンでは売れているらしいびっくりしました。

乳がん術後内分泌療法に対する漢方薬

昨年11月に産業医講習会で乳がんについて話を聞き感動しブログに書いた。エストロゲンをブロックすることになりますが副作用としてエストロゲン低下状態が起こります。つまり更年期障害と同じような症状が起こります。乳がんの内分泌治療薬として抗エストロゲン薬、LH-RHANTAGONIST薬、アロマターゼ阻害薬、いずれもエストロゲンを抑えるのに変わりはない。その副作用軽減に大学病院では漢方薬が応用されているそうです。わたしのところへこうねんきしょうがいのHOTFLASHでお越しの方は10年王れんげドk等を服用されているそうです。黄連解毒湯は単独で長期に使う薬ではありません、しかし、この患者さんエパデールを中性脂肪が高いので処方すると特定疾患になり診察料が高いからと飲まない、いらない。黄連解毒湯を長期に服用すると体が冷えるというと絶対に変えるなとおっしゃる困ったものです。来るな見れないというと上から目線と言われるのでこれ以上言えない。

本社の学術

私のこのブログのアクセス数の2割がなんと東京です。このブログは製薬メーカーの本社の学術さんにより東京本社から監視されています。ありがたいことです、誤って変なことを記載すると訂正してほしいと支店長さんが見えたこともあります。先日、デイレグラいついてかねてから情報がほしいと思っていたら本社の方と面談がかなった。ともにパソコン越しに有意義な顔を見合わせながらの30分でした。音声は携帯電話を介して会話しました。この前は往診で処方しているエンシュアリキッドHについてのお話でした。今はMRさんがいなくてもいけるように各社いろいろな試みを行っておられます。提案ができなかったり製品をきっちり説明できないMRさんは今後消えるのでしょう。むかしのプロパさんはもういらない時代です。信じられていないから製品説明会も本社から提供された内容を読むだけです。糖尿病の話なら飛んでくるがデイレグラに対しては今まで3回しか切っていない。しかしプソイドエフェドリンは漢方薬の麻黄にタンニンとともに入っている成分です。デイレグラはなぜ4錠分になのか?エフェドリンという覚せい剤の原料が入っているからフェキソフェナジンとの比率が決まっているそうです。馬鹿な私はあまりに錠剤が大きくなるからと思っていました。この続きはまた後日記載します。

排尿障害の治療と最近の話題

皮膚泌尿器科医会の講演会でホテル日航姫路へ呼ばれてもいないのに参加した。講師は大白書中学校そして姫路西と私と同じ道を歩んだつまり私の後輩にあたる医師でした。男性のTOPの癌は前立腺癌です。1993年ハルナールの登場で排尿障害の薬物治療は進歩した。男に生まれてある程度生きたらいくら摂生してメタボを予防しても前立腺は大きくなる。40歳以上の12.4パーセントが過活動性膀胱というから排尿障害で苦しむ人は多い。漢方薬で排尿障害は苦手な分野と思います。私にはREALWORLDの実診療あるのみです。訪問診療に伺っている患者さんは一日30回も排尿がある、何とかしたい、しかし泌尿器科を受診してはいただけない。PSAは全く正常です。数年すれば膀胱壁にボトックスを注入する治療が始まる。さらには親水性コーテイング付き自己導尿カテーテルの逆ザヤの改善も待たれる。エピプロスタット、フリバス、ユリーフ、ハルナール、ベシケアいろいろ使ったが一日に30回の排尿です、ベタニスを使ってみることにしました。私よりも5歳上の男性です、原因は脳血管障害です、おそらく神経因性膀胱だと思う。困っています、なぜ泌尿器科を受診しないのか?姫路西高卒の泌尿器科医はわずか17人、私の学年で眼科医は4人もいる。私の学年で泌尿器科医は1人。超高齢化社会で泌尿器科医はもっと増えてほしい。

花粉頼み

花粉頼み風邪頼みという言葉を聞かれたことはありますか。税理士さんがお書きになっていました。要するに2年連続スギ花粉、ヒノキ花粉の飛散が少なく経営に影響したということです。私の守備範囲は広い、ふつうの眼科、アレルギー、漢方診療、生活習慣病、大人の予防接種、特定健診などです。花粉症頼みから脱出したが無理なようです。注腸検査の経験3000例といっても今はできない環境です。寒い日が続きますが目がかゆい鼻がむずむずというy患者さんがいらっしゃる。スギ花粉の舌下免疫療法シダトレンの中間報告でそれなりに有効との報告が載ってました。寒いとコンタクトレンズ、内科領域の患者さんの割合がが増え、予防注射そして漢方診療の患者さんが多く乾燥するので皮膚科もそこそこ眼科の患者さんが少ない。ダニアレルギーの舌下免疫療法は難しい。副作用が3人に2人も出る。ただこの副作用は防ぐことができる。医師が慎重になれば防ぐことができるものです。体質改善がしたいとよく言われます、メルスモンやラエンネックのプラセンタでも漢方薬でもないアレルギー体質の改善は舌下免疫療法です。

ヘルペスが多いです

年末からヘルペスが多い、ヘルペスウイルスには水痘帯状疱疹ウイルスと単純ヘルペスがあります。眼科には眼部帯状疱疹という病気があります。片眼が赤くて痛い、流行り目と似ている、そして耳前リンパ節が腫れている、ステロイドを使うとえらいことになる。だから片目が赤い人にはステロイド点眼は使わない。自衛隊病院でステロイドを使って大変な経験をした。ヘルペスグループはステロイドを使わなければ自然治癒もある。アトピーでステロイドとプロトピックをガンガン使っている人が右の顔面が帯状疱疹でいっぱいになっていた。おまけに丹羽式軟膏まで塗っていた。外用薬すべてやめてもらった。エパデールが好きな私はバラシクロビル粒状錠を最近処方しています。ただし一般名処方なので患者さんが何を選んでいるかは不明です。最後に昨日午後の小学生体重56Kgもある。ただ右の顔面がいたい。これも帯状疱疹を疑いバラシクロビル粒状錠を処方しました。3000mg分3です。漢方薬で気血を補いたいあるいは祛風湿をしたいが薬が多くなるので漢方薬は併用していません。治ったら水痘ワクチンうってください。

過労死

医療もどんどん変わる、子供の医療費が姫路も所得制限ありで無料になった、そしていきなり高校生になったら3割負担になる、保護者はより高いと実感することになるだろう。そして4月から休日夜間急病センターが診療時間の最初と最後に受付時間ができる。朝9時から18時は長すぎる、市外から出務する医師も少なからずいる、姫路の急病センターは時間が長い、長すぎる、行きたい医師はいないと思う。強制的に出務して基調は休日がつぶれる、週一日の休日がないのは1.35倍の休日加算対象になる、最近は長時間労働は悪であるという話が多い、第二回目の電通事件が起きたからです、誰か死なないと世の中は変わらない。休日夜間急病センターも掛け持ちで働いている人がたくさんいる、ましてや労働基準法で深夜加算の時間です。最近は過労死問題が毎日話題になっている、長時間労働は悪なら休日夜間急病センターの診療時間も短くしてほしい、医師は労働組合に入っていない場合が多いので県立奈良病院の産婦人科の医師のように卓直の待機時間は労働時間に組み入れられない。普通は待機時間は労働時間になる。

漢方エキス製剤発売60年

おかげさまで漢方エキス製剤とともに60年ですか、すごいなあと感動しました。おかげさまで漢方エキス製剤とともに60年という紙袋の中身は小太郎漢方製薬株式会社の暖簾でした。大好きな緑色の暖簾でした。色で言うとオレンジかグリーンが好きです。そういえばエキス剤の文字は緑色です、診察室に入るところにのれんをかけています。社是である漢方をよりよくより多くの人へという言葉がのれんには書かれています。漢方をよりよくより多くの人へ、漢方研究に良く掲載されている言葉は社是だったんだと知りました。漢方エキス製剤は粉ミルクにヒントを得て作られたそうです。小太郎漢方製薬は漢方エキス製剤を世の中の初めて送り出した企業です。

問診

詳しくじっくりとお話を聞いていただけますか?といった電話が時々かかってくる。お話をゆっくり聞くのは30分聞けば加算が付く心療内科や精神科ですよとお答えしています。漢方薬を効率よく処方するために問診票がある。一般の身体診療科ではゆっくり話を聞くと次の一般の患者さんから苦情が来る。また診察料がそして薬代が漢方薬局に比べ安いから・・・。昨日は20時からたけしの番組で漢方薬のお話をしていました。私はアレルギー性結膜炎のお話を聞くために出かけていましたので21時以降の部分をテレビで見ました。漢方薬にはわからないところが多く存在します。一日2回か3回か、食前に服用しなければならないか?もっと言えば中国では一般的に行わない本当に腹診は重要か?漢方といってもいろいろある、流派がある。オール漢方薬ではない。朝ホームページの管理画面を見ると漢方薬の検索が急に増えていました。テレビの力が大きいです。しかし、世の中インフルエンザだらけで患者さんもまばらです。今日は寒い、本当に寒い。インフルエンザには麻黄湯が有名ですが誰も麻黄湯をくださいとはおっしゃいません。

インバースアゴニスト

インバースアゴニストは10年前から抗アレルギー薬の世界では使われている概念です。インバースアゴニストはヒスタミンの非存在下で不活性型受容体を増やしシグナルを抑制し細胞全体の受容体を低下させる。眼科にしては1本1800円する高級点眼液アレジオンの出現で一気にインバースアゴニストがMAJORになりました。アレジオン点眼液が優れているのはどんなところか。人工的に花粉飛散ができる部屋で臨床治験がなされたこと、抗ヒスタミン作用とメデイエーター遊離抑制作用の両方を持つところ、BAKFREEであること、そしてインバースアゴニスト作用です。アレジオンはPGD2にも作用するそうです。PGD2は装用や充血の作用増強作用がに止められるそうです。ADで言われるPROACTIVE THERAPYやREACTIVE THERAPYをアレルギー性結膜炎の世界に持ち込んだのがアレジオン点眼液です。鼻アレルギーガイドラインでは初期治療の有効性はないとされるがアレルギー性結膜炎ではいまだに初期治療は重要視される。新しいアレルギーの薬は強力で立ち上がりが早いとされる、そしたら初期治療は不要ではないかと思います。