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頭痛に漢方薬

頭痛には漢方薬が有効です。川芎茶調散、桂枝人参湯、呉茱萸湯などが一般には知られている。クリニックにもお高い片頭痛の薬が良いという人もいる。一錠約1000円、しかし自己負担金が高いから長くは続きません。それだけ漢方薬が安くて効くということです。女性では生理痛と偏頭痛の区別がつかない方がかなりおられるそうです。漢方薬の生薬の考えには経絡と結びつける考えがある。経絡の考えを応用すると頭頂部には呉茱萸、前頭部には葛根・升麻、側頭部には柴胡、香附子、後頭部には独活・姜活ということです。場所を考えると柴胡桂枝湯も面白い。桂枝で表証を改善し柴胡で側頭部を改善する。芍薬で痛みをとる。甘草で急迫を治する。湿をトリガーにするのは五苓散が有名です。アセトアミノフェンが優しいというが漢方薬はもっと体に優しい。桂枝人参湯は桂枝を人参湯に加えた方剤です。桂枝で表証を取り除きます。ロキソニンとガスターは保険が通りません。昔から保険診療では頭痛いからロキソニン、胃が悪いからガスターを一緒には処方できません。頭痛のみならず慢性硬膜下血腫を五苓散で治す時代が来ています。

東洋医学の五臓

この連休はよく勉強しています。頭の中が漢方薬のことでいっぱいです。東洋医学の五臓は現代医学の五臓とは違う、心は心臓だけではありません、中枢神経も含めます。肝は肝臓だけではなく自律神経も組めます。腎とは腎臓だけではなく副腎つまり内分泌系を含めます。脾臓に至っては現代医学の膵臓・脾臓・肝臓を合わせたものです。系統中医学講座で肺について学びました。来月の系統中医学講座は東京へ行きたいと思っています。肺は系統中医学ではバリアーです、肺は排です。仙頭先生の冗句がわかりますか。肺は水の上限です。肺のバリアーに当たって水は落ちてきます。東洋医学ではなぜか肺血はありません。西洋医学では肺静脈・肺動脈があります。風邪と寒・熱邪が襲ってきます。木村先生から学んだ水気病は確かに怪病だ。痰とは祛痰薬で治療し、飲は朮・茯苓だそうです。インフルエンザの漢方治療で仙頭先生が唱える大防風湯の応用を一度身内にしてみたいが誰も昨年はインフルエンザにかからなかった。インターネットで木村豪雄先生を検索すると仙頭征四郎専先生が出てきた。どこかでつながっておられるようです、お二人とも素敵な漢方医です。大阪維新が早々と勝利したようですね。ヨドバシ前は選挙運動の一等地です。

舌下免疫療法のJAU

ダニの舌下免疫療法に取り組もうとしている医師は多いようです。意外と知られていない概念が日本アレルギー学会の決めたJAUです。JAUはJAPAN ALLERGY UNITの略です。SANOFIの講演会でデイレグラとダニの舌下免疫療法についての講演を聞きました。来年の春に兵庫県にもお越しの予定の湯田先生のお話でした。第一回アレルギー総合講習会で初めてご講演を拝聴し今年の第二回総合アレルギー講習会でもご講演を聞くことができるようです。シダトレンを300例以上施行されたそうです。先日、MRさんにシダトレンは先生みたいな眼科の先生とか耳鼻科以外の先生が意外とおおいんですよねと言われた。いやな言い方です。これも誹謗中傷でしょうか。シダトレンは副作用がとても少ない治療です、それはひょっとして含まれる単位数JAUが少ないのかもしれません。JAUがダニに関してはいずれの会社でもシダトレンに比べて多い。SGLT2阻害薬で先日聴いた講演会の演者の先生の話が誹謗中傷に当たるかどうかとの論争があるみたいです。市販後調査を表にしただけのようですが誹謗中傷に当たるかどうか?ダニの舌下免疫療法も2つの会社から発売されました。今のところ大きな差はなさそうです。

まつ毛の異常

まつ毛が短くて悩む人は意外に多いことが分かった。塩野義製薬のまつ毛クリニックのパンフレットを受け付けに置いたら大きな反響があった、ただし価格が・・・。2か月から3か月で20000円という価格を伝えると・・・・。乳がんで抗がん剤を続けている人、案外ご年配の方が悩みを持っていることがわかりました。カラコンは扱わないので私のところには関係ないのかと思ったらそんなことはない。お若い女性のイメージでしたがそんなことはない私のところにお越しのご年配の女性も関心いっぱいです。ただし値段を聞いてを聞いてびっくり。20000円です。みなさん・・・・・。ただし塩野義製薬のMRに聞いても不明なのが上のまつ毛だけに塗布するのが何故かです。下のまつ毛に塗ると色素の問題が一つ、もう一つ考えるのがまつ毛が伸びて角膜を傷つけるのかもしれません。塩野義製薬のMRさんは昔からジェントルマン。しかし、なぜ下まぶたのまつ毛にグラッシュビスタを塗布するといけないのか?高い物は売れない。インフルエンザワクチンが納入価が500円から1000円変わっている。値上げには敏感な時代です。

ベルソムラ

ベルソムラを朝服用するとどうなるかと講師の先生がお話しされていました。エネルギー消費と酸素消費が下がり、体重はそのままだそうです。睡眠に関してはどうなるのでしょうか。ベンゾジアゼピンでも非ベンゾジアゼピンもGABAに働き耐糖能が低下します。ベルソムラがもうすぐ長期可になります。長期に服用が必要な方にはベンゾジアゼピンではなくベルソムラが今のところ良いと思います。これが欲しいから来てるんやという患者さん、ベルソムラ、これって漢方薬ですか?今、日本東洋医学会の漢方専門医の更新の時期を迎え日本東洋医学会に提出予定の患者さん10人の報告書を作成している。ベルソムラが聞く人効かない人の区別がつかない。自然な睡眠を誘導する。しかし、昼まで眠かった人もいる。糖尿病では約半数の方が睡眠障害だそうです。日本では不眠症はどこに行くか?飲酒だそうです。しかし飲酒では深い睡眠が得ることができません。うつ病・肥満・糖尿病は密接な関係があります。睡眠時間が短くても長くてもうつ病になります。徹夜をすると脂肪の摂取が増えるそうです。SHIFTWORKER委は二型糖尿病が多い、だから私も当直はいやだ、つまり、過食になり血液中のCORTISOL,GH,CATECHOLAMINEが増える。

舌下免疫療法

いよいよアシテアとミティキュアというダニの減感作療法の新しい薬が登場します。錠剤を二分間なめる治療です。3年以上の継続が必要です。第二回総合アレルギー講習会のテキストが届きました。P333からP343まで舌下免疫療法についての記載がある。どなたかおられないかとカルテを見ていたがスギの方が多い。昨年この時期にスギが改善したら人生が変わるとシダトレンを開始した人が多い。ほとんど皆さん続いています、しかも新規導入も進んでいます。兵庫県はeーlerningを受講した医師が多いにもかかわらずシダトレンを用いて治療を受けておられる方は少ないそうです。企業のCOMPLINCE重視の姿勢の表れかもしれません。SGLT2阻害薬の講演でABCDEと薬の名前を羅列した講演があった、誹謗中傷に当たるかどうかという話がある。事実を述べた化けのように思う。シダトレンは冷所保存だが本日発売になるアシテアそしてこの後登場するミテイキュアは常温保存です。どちらが良いという議論に全く至ります。JAUという単位だけからいうと効果が違うかもしれません。ダニの舌下免疫療法ははスギ舌下免疫療法より副作用が多いとのうわさもある。ところでe-lerningを受けて思いましたがシダトレンやアシテアは受講番号が100番ぐらいでしたがミテイキュアは受講番号が大きくなっています。つまり世の中の関心が高くなっている可能性があります。

臨床研究いろはにほ

統計的優位とは薬の力と会社の努力の掛け算だそうです。臨床研究いろはにほというタイトルの本を書いておられる東京大学の山崎力先生のご講演を聞く機会を得ました。難しくてよく分からないところがありますが臨床研究の読み方とらえ方についての話です。臨床試験はあまりにも大規模ではいけないそうです、大きいことは必ずしも良いことではないそうです。COI講演会の縁者が提示するスライドです。COIは対等な関係でないといけないそうです。ヒトには無数のの利害関係が存在する。メタ解析が行われ始めて40年です。UROKINASEは1980年代にメタ解析でその有効性が認められたそうです。また解析はあてにはならないそうです。ではどのように論文を読んでゆけばよいか?東京大学の山崎力先生おすすめです。まずはタイトルを読む、次にイントロダクションの最後の段落を読む、DISCUSSIONの最後の段落を読む、図表を読むがRESULTSは読まなくてよい。と私のノートには書き写している。臨床試験は大規模な方が良いかといえば必ずしもそうではないそうだ。先日、舟形スタデイとともに久山町の疫学調査について九州大学の先生の話を聞きましたが人口がほとんど移動しないその陰には市街化調整区域にあることが大きいそうです。さらには保健師の健康指導はあっても九州大学の疫学調査をする医師は介入しないそうです。日本発のデータを注目する久山町疫学調査です。統計はむずかしい。

けったいな病気

朝夕冷え込む日が続きます。風邪の患者さんがけったいな病気つまり変な病気ではありませんよねとおっしゃった。風邪はウイルス感染です、すべての原因ウイルスを調べることができるわけではありません。経過をみないと風邪ではないかどうかはわからない。風邪は万病のもとといいます。けったいな病気にもいろいろあります。例えばダニの一種のツツガムシです。リケッチィア ツツガムシと学生時代に学んだツツガムシ病の病原体がオリエンタリアツツガムシにと名前が変わっているようです。そのツツガムシ病が東北で増えているそうです。ツツガムシ病は紅斑と高熱が特徴です。初夏から秋にかけての病気です。夏に代々木公園で東京都は網を張って行政が警戒していたのがデング熱ですが今年は一匹もデング熱保有の蚊はいなかったそうです。しかし、デング熱なる病気は戦後神戸港や舞鶴でも多くいたそうです。帰還兵が南方から持ち帰ったそうです。開業医にデング熱が来る時代は温暖化もあり遠くない。デング熱ウイルスは日本の冬は越せないそうです。真夏が来ればまたデング熱に注意しなければならない。

漢方診療でお越しの患者さん

漢方薬が欲しいと電話がかかりお越しくださいと受付が答えた、お越しになった方は自ら一つ一つお話ししましょうかといわれた。主訴は耳鳴です、どうも漢方専門医と精神科や心療内科のようにお話を長く聞くと診療報酬で加算がつき優遇される診療科と勘違いされたようです。耳鳴りはなかなか治らないだから耳鼻咽喉科が込んでいるんですよとお伝えしましたその後お越しにならない。薬はプラセボでも30パーセント有効です、お話を聞くだけでよかったかもしれません、患者さんが込んでいたので耳鼻咽喉科よりも話は聞きました。漢方薬だけを処方している患者さんにはいろいろおられる、眼科はよそに行っている人、私がすべてと言いて下さる方、本当にいろいろで一回限りの人も多い。白内障で視力が落ちている人がおられました。眼鏡店でメガネを作ったら変わらない、眼鏡店で変わらないというと眼科へ行けと言われたそうです。視力が0.1しか出ない、白内障の手術をするしかない。最近初診でお越しの患者さんはマイスリーを一度に6錠もお飲みになったことがあるそうです。いきなり漢方薬では無理です、向精神薬ではないベルソムラをまず加えました。肩がパンパンに張っていたのでわきから攻めてゆくと伝えましたがベルソムラが漢方薬ではないとお判りでしょうか。挙児希望で遠くの薬局漢方を使われていた方は芎帰調血飲第一加減が処方されていた薬です、コタローの匙クラブでお願いするか医療用なら当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の合法です。これで妊娠するなら苦労はしない。駆瘀血・補血・利水ですからね。信頼が得られたら思い切って処方を変えたい。毎日いろいろな方がお越しくださる。ある漢方メーカーさんが久しぶりにお越しくださった、4カ月ぶりです。西日本どころか東海地区から西をすべて担当しているからびっくりです。

ミティキュアダニ

シダトレンのスギ花粉治療が始まりようやく1年が経過しました。ダニの減感作療法が発売されますが他の減感作療法との併用の経験がないからシダトレンとダニの舌下免疫療法の併用はできません。今回はダニの舌下免疫療法ミテイキュアダニ舌下錠は最初の一週間は330JAU、8日目からは10000JAUの2つの剤型の錠剤がが発売されます。ダニの成分はコナヒョウダニとヤケヒョウダニです。1分間口の中に含みそれから飲み込む。5分間はうがいをしない。ミテイキュアダニは3300JAUのブリスター包装は7錠入っているつまり7日使分でちょうどよいが1000JAUは10錠入っているらしいがなぜ14錠ではないのだろうか。新薬なので薬価基準への収載日の属する月の翌月初日から起算して1年を経過するまでは一回14日分の処方になる。65歳以上と12歳未満は使用経験がありません。ステロイドの全身投与は免疫抑制により効果が出ない可能性がある。非選択的ベータブロッカーを服用中の方もアレルギー反応が強く出ることがある。