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麻黄

麻黄は漢方薬にはなくてならない存在です。花粉症治療において麻黄のはいった漢方薬を多用する、気になるのはやはりよくない反応です。若い人女性では非常にまれですが不眠、年配の男性では尿閉が起こることがある。小青竜湯、越婢加朮湯、麻黄附子細辛湯など花粉症に有効な薬に配合されている。さらには西洋薬でもデイレグラにも配合されている。帰経は肺経、膀胱経、発汗解表、宣肺平喘、利水消腫の効能があります。麻黄には心臓、消化器、自律神経などに大きな副作用がある。そこで考えられたのが胃の中のPHです。H2ブロッカーやPPIの普及で胃の中のPHは変わっていると思う。麻黄は中国の砂漠化を予防します。雨が少ないところつまり乾燥しているところでは麻黄は有効成分が多く利尿や気管支拡張作用が強いプソイドエフェドリン含料が多いことが知られているそうです。麻黄にはエフェドリンとプソイドエフェドリン以外にノルエフェドリン、メチルエフェドリンなどが含まれるそうです。夏の麻黄は香薷です。発汗解表、利水消腫、和中化湿の作用があり発汗を促す。

越婢加朮湯

麻黄が一番多く含まれる漢方エキス製剤は越婢加朮湯です。麻黄湯よりも越婢加朮湯のほうが麻黄の含有量が多い。ジュンコウの越婢加朮湯は以前は今のMSD社が販売していた。今は大杉製薬に変わった。ジュンコウは台湾の会社でトウモロコシでんぷんを使用しておりあまり味がうまくないようです。結膜炎や翼状片の保険適応を有する越婢加朮湯はジュンコウ製品のみです。本当に翼状片やフリクテン性結膜炎に効くかといえば特に翼状片には効くわけないやろと思います。翼状片は手術するかしないかの問題です。あまりに放置すると角膜の乱視が強くなります。翼状片は日帰り手術が定番ですが入院する病院もあった、私には経験がありませんが手術の夜に疼痛が強くトラブルになることがまれにあるようです。翼状片やフリクテン性結膜炎で清熱作用を強くするためには越婢加朮湯に桔梗石膏を合方すればよい。より温病の気分の時期に用いるに近い方剤に変わると思います。麻杏甘石湯に桔梗石膏を合方すれば傷寒論のエキス方剤が温病の方剤に変わります。桔梗は載薬上行のはたら気があります。気分の熱や陽明の熱を冷まします。

小青竜湯の錠剤

小青竜湯の錠剤を希望される方は多い。酸っぱいから顆粒や細粒は嫌と言われる。麻黄附子細辛湯も同じです。顆粒や細粒のほうが効くが周囲の方の前で飲むとにおいが気になるという人もいる。五虎湯の錠剤は今年は人気がない。ONEAIRWAY ONEDISEASEは洋の東西を問わないようで気管支ぜんそくに適応病名を有する喘息の鼻炎の合併はとても多い。麻杏甘石湯に桑白皮を加えて五虎湯です。大杉製薬も麻杏甘石湯の錠剤も作っておけばよかった。4月になったら発売されるジュンコウの補中益気湯の錠剤は間違いなく売れる。厚生局の指導では本来漢方薬は1剤で終わりのものを二剤まで認めているといわれる。小青竜湯加附子は小青竜湯にアコ二ンサン錠を加えたらできる。さらには麻黄附子細辛湯カプセルと小青竜湯の錠剤でもよい。小青竜湯加杏仁石膏は小青竜湯の錠剤と五虎湯の錠剤とを加えたら方位はできる。小青竜湯の錠剤ですが大杉製薬のは6錠一袋に入っている。一袋が3錠の会社のものは加減がしやすいが患者さんが間違えることがある。

色覚異常検査

学校医実務研修会の兵庫県眼科医会理事の藤沢先生と日本眼科医会理事である柏井真理子先生の色覚異常の話はとても画期的というか大盛況でした。平成14年の法改正で同意書を取り色覚検査を行うようになった。眼科医も養護教諭も忘れかけている世界です。姫路では当然のように廃止された.夢前町は姫路から眼科医が検診に行っていましたが、最初は学校のご厚意で色覚検査がなされていました、しかし、いつの間にか廃止されていました。7月の日本眼科医会の生涯教育神戸講座は学校保健がテーマです。その中で色覚異常の話があるそうです。先天色覚異常は人の人生を変える。人権問題である。今や小学校6年生が学校でカンニングをする時代だそうです。内申書が大きくものをいう中学生ならいざ知らず。不登校児童が多くなり、学校検診を受けていない人も多いのではなかろうか?本当は学校検診を休むと個別で受診しなければならない。私が学校医をしている学校で1校だけであるが後日養護教諭や家人が私のクリニックまで遠いところ受診していただく学校がある。これが本来の姿です。もちろん無料ですというよりも学校医として当然の責務です。久しぶりに色覚検査をするとなると学校医だけでなく現場ではだれが施行するかという問題が生じる。そして伝え方です、昨年私立の学校の生徒さんが一人学校から連絡があったと受診された男の子であったのでご兄弟も発見できました。職業選択に影響する。日本人女性でも500人に一人いる。日本人男性では20人に1人とかなりおられる。

学校保健法施行規則

学校保健法施行規則が改定され色覚検査が復活する。色覚検査が廃止された世代の方が大学を卒業する時期を迎えやっと色覚検査が任意検査で復活する。つきましては兵庫県医師会館で京都から日本眼科学会の柏井真理子理事をお招きして講演会があるというので京都の眼科診療アップデートセミナーをキャンセルして参加しました。眼科健診の日を決める為連絡をいただくが38版の石原式を買いました、それ以上は決まっていませんと異口同音に答えが返ってくる。色覚検査を人権団体が差別につながると言って廃止になりました。眼科医会の長老に尋ねるとまだ何も決まっていないとのことでした。超満員私は何とか中に入れました。養護教諭・医師も小児科と眼科に医師がいました。DVDを配るはずが超満員で足りなくなったそうです。私のクリニックにある石原式・PANEL・SPPだそうです。うちには東京医大式もあります。石原式を一つでも間違えたら眼科で違う検査をするべきだそうです。男子は20人に1人存在します・ABO式の血液型でAB型は10パーセントです。AB型血液型がクラスに2人・色覚異常が男子で1人と思えば早いうちにわかった方が良い。

レセコンの買い替え

同時期に開業された市内の医療機関のレセコンや電子カルテが私のところ以外はすべて入れ替えだそうです。電子カルテのところはザーとみて一本、レセコン本体で300、私が使う子機とともにすれば400です。皆さん潤っておられるようです。一年の違いかもしれない、しかし、そんなに長くは使えないということでしょう。12月のレセプトが返ってきました。31日つまり一人さみしく診療していた分です。12月31日ぐらい大目に見てくれたら良いのなあ。無理やなあ、コンピューターが審査しているからなあ。レセコン買えば固定資産税が来る。一月はご入力で一件減点です。確定申告税が20日、消費税が23日に来るらしい。質素倹約しないと納税資金がない。入学金に教育充実費いろいろ教育費がかかる。ということで会計事務所からレセコンを買ってはいけないといわれているが営業は来る。無理なものは無理。厳しい時代は介護も同じです。小学校と中学校の同級生が診察にお越しになった。ケアマネの資格を取得され立派に活躍されているとのことです。介護も4月から報酬が減るそうです。消費税10パーセントに備え3年連続の診療報酬改定が待っている。生活保護優遇の改善のみが生きる道です。夜間病院に行ってタクシー代が支給されるのは生活保護のみです。

新しいにきびの薬べピオ〔BPO〕

青春のシンボルにきび。世界では50年お使用実績があり日本にこの度は行ってくる薬がBPOです。尋常性座そうガイドラインで推奨される過酸化ベンゾイルです。商品名はべ否緒です。私のところに来る患者さんはにきびの漢方薬を希望する方が多い。にきびも漢方薬がよく用いられる疾患の一つです。BPOつまり過酸化ベンゾイルの最大の長所は耐性菌ができないことです。ディフェリンゲルやダラシンゲル、アクアチムローション、硫黄カンフルローション富のマイシンの内服などがよく行われている尋常性ざ瘡の治療です。案外ファロムの内服もよいそうです。かなりアクネ菌の耐性化は進んでおり30パーセントに至るとの報告もあります。漢方薬ではにきびは熱ととらえることが多いようですが素体が冷えて冷えのぼせのにきびもあるように思います。4月のBPO発売が楽しみです。尋常性ざ瘡ガイドライン委員会が厚生労働省に要望して実現した今回の過酸化ベンゾイルの発売を楽しみにしております。漢方薬とべピオでP.ACNESの薬剤耐性株が減ったらうれしい。4月に発売です。

柴苓湯は黄斑浮腫に有効か

昔から黄斑浮腫に柴苓湯を使えというメーカーがある。ドライアイ、動脈硬化そして糖尿病は炎症である、古典的炎症ではなく炎症性サイトカインが存在する炎症です。だから小柴胡湯は消炎を期待する、五苓散は利水作用を期待する。柴苓湯は小柴胡湯と五苓散の配合剤です。小柴胡湯も五苓散も燥性が強い処方です。SGLT2阻害薬と同じで中医学的な陰虚の状態の患者さんに利水作用を期待するのはちょっと違うと思います。糖尿病黄斑浮腫つまりDMEに用いるのは怖い気がするので私は用いません。一つの会社の方がお越しになるたびに柴苓湯を勧める。私は相手にしないから前任者に比べて訪問回数が大幅に減っている。久病入瘀といいます、DMEは東洋医学的には瘀血とか血瘀という状態です。抗VEGF抗体は3割負担で5万円から6万円です、さらには何回注射したらよいかわからない。メーカーによっては2人分で3人の量が入っているようです。眼球内の水を動かすには瘀血の改善とか補腎そして気の巡りの改善が必要です。糖尿病も古くなると陰虚火旺の状態で熱を持っています。だからSGLT2阻害薬で尿細管再吸収を抑制するのはよくないかもしれない。DMに柴苓湯のような体を乾かす燥性の薬は合わないと思います。

消費税

確定申告の時期です。消費税増税が昨年行われたが私のところの月極駐車場はどこも値上げなし。コンタクトレンズも5パーセントでうちがかぶれるものはかぶる。ワクチンもインフルエンザは据え置きです。みんなインフルエンザの接種料金あげています。2500円から2800円や3000円です。どうせ消費税を払うなら値上げするより喜んでほしい。5パーセントの時代に課税対象業となったものを8パーセント4月に支払わないといけない。対抗策はふるさと納税位でしょうか?今の時代に年収2000万円以上限定というローストビーフがあるそうです。違いが判らない、表面でモノを見る、安くなければ買わないという価格至上主義が増えた思いませんか?と高級ローストビーフ店が問題提起してました。コンタクトレンズメーカーも安く設定するようになっています。消費税の納税は4月です、確定申告税と合わせてお金を用意しないといけません。4月に向けて質素倹約です。

通陽化気

桂皮・肉桂・桂枝の通陽化気とは水湿が停留、陽気が廻らん為に逐水証になった状態です。朮・茯苓は脾気特に陽気が廻らず、肺に水気がたまり痰邪・飲邪を治す。桂皮で膀胱気化不利を治す。沢瀉・茯苓を配合して膀胱の気が動かず小便不利となった状態を治す。これが五苓散です。五苓散に小柴胡湯で柴苓湯、五苓散に半夏厚朴湯で柴朴湯です。蒸騰気化不利に用いる方剤が五苓散です。蓄水症、水湿内停、痰飲が使用目標です。平胃散合五苓散で胃令湯です。口渇の原因で膀胱気化不利に用います。