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舌診アトラス

患者さんにお見せする舌診アトラスを新たに購入しました。以前は鉄筋コンクリートでしたのでメデイカルユーコンの大きな舌診アトラスを壁に着けていました。今は軽量鉄骨なので壁にできるだけ掲示物をしないよう心がけています。今回購入したのは東洋学術出版の下敷きのようなタイプのものです。本屋さんには売ってないそうです、お取り寄せしました。診療に役立ててゆきたいと考えています。診察の時、患者さんご自身に手鏡で舌を見ていただいて説明しています。ユーコンの小さな本には異常の舌が少ないため東洋学術出版の方が優れています。切診の中で脈診は難しすぎる、腹診は眼科には合わないなじまない、おなかの病気以外にはいまいちである。おなかを触って方剤が決まることに違和感を持つ医師や薬剤師は多いと思う、特に薬剤の資格では体を買われない、だから鍼灸師になる人もいる。薬剤師不足の時代にもったいない、困ったなあ。そうなると舌診が一番良い。医歯薬出版から出ている神戸中医権のものは詳しい、患者さんに漢方薬だすなら問診以外に何か一つくらいしないとインチキと言われそうである。

漢方眼科

漢方眼科は難しい。だから漢方眼科では症例報告しかない。漢方眼科のまとまった報告はない、ダブルブラインド試験も行われていない。私に対して論文を書くようにお誘い下さるがなかなか忙しと断っている。このブログを書くのが忙しい。更に漢方薬の会社により保険適応が異なる。石決明やクコすら保険適応外です。コタロー漢方製薬の匙倶楽部もよいが混合診療という問題と黄芩がはいいているので間質性肺炎が発症した時医賠責の適応外になることが大きな壁です。眼科の処方はどちらかといえば漢方眼科独特の薬というのは少なく普通の漢方薬に引経薬を追加したりする程度です。五輪学説を参考にするのか?全身を見るか、めの状態を重視するかむずかしい。目の中に漢方薬を入れる引経薬が必要となります。漢方エキス製剤2剤の組み合わせでは難しい。網膜が10層からなるなんて想像できない時代の薬です。本当はDMEやARMDに対して抗VEGF抗体の代わりとなる薬が漢方薬であればよいのでしょうがそんなに効く漢方薬があれば怖い。硝子体に漢方薬が簡単に移行することは考えがたい。混合診療を認める流れは漢方薬の世界にははたしてプラスでしょうか、私はマイナスだと思います。漢方薬保険削除の第一歩になるのではないかと危惧いたします。漢方眼科に必要なのはEBMです、サプリメントに比べて乏しいのはEBMです。コタロー匙倶楽部でEBMができたらよいのになあ。

ムコスタ点眼液発売2周年とコンタクトレンズ

今日本で一番勢いがある製薬会社は大塚製薬であると知人のMRさんがおっしゃっていました。大塚製薬のムコスタ点眼液発売2周年の講演会つまり2月ムコスタ発売2種年の講演会は大雪で参加できない人が集まる会が行われた。その内容がすばらしい。一番関心を持ったのはコンタクトレンズをムコスタ点眼液につけるという試みです。4時間ムコスタ点眼液にコンタクトレンズをつけてどうなるかというものでした。HCLは全く問題ないそうです、ソフトの使い捨ていわゆる頻回交換レンズも許容範囲内だそうです。BAKが入っていないが懸濁液なので非常に関心を持つところです。澄明になるはずでしたがこのような講演が行われるということは澄明になるには時間がかかるのでしょうか。コソプトシンポジウムも企業の利益を超えた講演会でしたが特に以前OCTについて大いに学びなした.ムコスタ点眼液は懸濁液であるところにその良さがあるともされています。発売記念講演会で懸濁液を澄明化するといった社長のご挨拶は実現するのかまた懸濁液以上に有効な点眼液が実現できるのか、大いに期待しております。

ネスプ

赤血球造血刺激因子の新しい製剤をネスプと言います。ネスプの便利なところは使用の基準がCrの値に依存しないところです。それはCrと腎性貧血の基準が一致しないからです。ネスプが効くのは間違いない。ネスプは最初は2週間に一回、安定すれば月一回でもよいそうです。ネスプを使っている患者さんにフェジンを併用する目標は何か?と患者さんのベテラン看護師さんにお伺いしました。キーワードはMCVだそうです。MCVが100なければ積極的に治療するそうです。大学の偉い先生に聞いたから大丈夫つまりフェリチンやTIBCは関係ないということでした。どれだけ体がもっている鉄を利用しているかということです。MCVは100あれば赤血球を作っているということです。先週神戸で行われた透析学会でも腎性貧血は話題になったようです。しかし、腎性貧血の基準については不明な点が多いみたいです。鉄剤を先行投与するべきかつまり材料を供給しておくべきかという問題があります。フェリチン50ng/ml以下なら鉄剤を先行投与すべきだそうです。鉄を吸収するのには漢方薬では補脾薬が登場するところです。

目の手術

目の手術にもいろいろな手術があります。処置か手術化保険診療を行っているとわからないことも多い、一般に手術といえば根治を目指す治療、増悪を防ぐ手術と色々です。白内障の手術は患者さん自身が見える為の手術です。一方緑内障の手術は進行予防です。緑内障は70歳を超えると10人に1人と多いことが多治見スタデイで分かっている。手術は一回で済むかどうかわからない、緑内障のほぼ手術を行うと確実に一時的かもしれないが視力が落ちる。しかし、眼圧が下がると成功ですといわれる。緑内障は手術できないと思っている患者さんは多い。一度悪くなると元に戻らない手術を受ける患者さんの気持ちは複雑です。新しい緑内障の種々うつがどんどん出てきています。網膜剥離では失明を予防するための手術です。私の両目にはレーザーが施行してあります。開業したら散瞳下での検査もできないであろうとよその眼科医が検査してくれました。網膜の周辺には格子状変性は全周に見られたらしい。飛蚊症など自覚症状はなかった。手術というと痛みに関心は行くが手術して患者さんにとっては何が変わるかこと一点に尽きるような気がします。

ヘパリンロック

ヘパリンロックが進化しています。翼状針でプラステイックのサーフローでヘパリンロックできるようになっています。しかも三方活栓は不要になっています。在宅医療においてご高齢の患者さんのルート確保ができなくなった。針はプラステイックカヌーラで入れっぱなしです。サーフローは24ゲージしか入らない。ルート確保できなくなったらCVポートの作成、胃瘻の作成などもあるが、家族はサーフローでの補液を希望した。毎日点滴をしているとルート確保ができなくなった、そこでヘパリンロックをすることになった。必要なものは既成のヘパ生とプラグそして三方活栓と聞いたが実際はヘパ生と翼状針とプラグでした。便利なシリンジ型のヘパ生もできている。ヘパ生は今はレデイメイドのものがあります。衛生的で楽です。プラグこれがなかなかむずかしい。どれがよいのか教えて欲しいところです。餅屋は餅屋です。たかがプラグですが私が頼んだらCVポートに用いるプラグが来てしまった。困ったなあ、返品ができない。大損だ。ああ。また持ち出しだ。しかしヘパリンロックで3日に一度の穿刺で済む。若いときは浮き出た血管が加齢とともに見えなくなる。昨日子供さんの採血をしてほしいといわれましたがカイロであたためても血管は浮いてこなかったムチムチなので採血できなかった。お母さんムチムチの子供のアレルギーの採血がむずかしいの知らなかった。簡単に考えておられたようだそりゃあ小児科では採血するとこ見せないもんなあ。

男は恵まれている

55歳以降で男性介護職員を目指す男性が増えているが続かないそうです。一方東京都議会の女性議員にたいするヤジがハラスメントとして大きく取り上げられています。共通点は男性が恵まれすぎているということだと思います。男性は育児出産がないために恵まれた環境で仕事をしてゆきます。そして定年が見えてきます。そこで人の役に立つ仕事をと思いヘルパー2級を取得にかかります。そこで男性に壁が待っています。どちらかといえば命令する立場である男性に待ち受けるのはおしんの精神です。辛抱・耐えるということです。男性の介護士は求められています。力がある、さらに今までリーダーシップを発揮する立場の人が多かった。それがいきなりおむつ交換や入浴介助・食事介助など裏方の仕事になります。このギャップが男性には耐えられないものとなります。だから55歳以降の介護職への転職がうまくいかないそうです。男女雇用機会均等法ができたのも最近の話です。それまでは医師と看護師以外は医療現場でも当直は許されなかった。放射線技師や薬剤師も当直のかげんで男性限定求人が多かった。もっと女性に感謝しよう。

効く薬

昨日ひどいアトピー性皮膚炎のお子さんが来られました.よく効くと思ったらステロイドでステロイドできれいになりやめたらリバウンドが来る。又か?の繰り返しだそうです。漢方薬をあまり期待せず私のところへ来られたようです。粉も飲めるといわれましたが錠剤にしました、アドヒアランス向上を考えました。アレルギーで効く薬といえばステロイドです。ステロイドにもさまざまなランクがあります、患者さんにはステロイドは怖い薬とのイメージがしみ込んでいる。外用薬・飲み薬すべて怖い。更には抗生物質の広域スペクトラムのものを使うとしばらく耐性になっている。マイコプラズマ肺炎のアジスロマイシンつまりジスロマックも6か月くらいは次回投与時期まできにくくなっています。また、抗生物質の使い過ぎがアレルギーを増やしたという説もあります。そこで皆さん期待されるのが漢方薬です。しかし、西洋薬にない味があるのが漢方薬です。ただそれだけのことです。例えば風邪をひくのは肩からとか首からだというと発想はすごいと思います。普通西洋医学ではのどから風邪をひくと考えています。西洋医学と東洋医学では発想が異なります。ただ発想が違うと考え方が合うかどうかという問題です。

ゆかた祭り

ゆかた祭りの初日、MSD社から参天製薬に販売が変わるコソプト点眼液のシンポジウムが神戸のホテルで行われました。コソプトシンポジウムの講師の先生方は豪華キャストです。今回で最後のMSDさんのコソプトシンポジウムです。本当は私などは対象外なのでしょうが参加できてうれしいです。MSD製品でお世話になっているのはB型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ジャヌビア、ナゾネックス点鼻、シングレア、ちょっと前は子宮頸がんワクチンなどがありました。コソプトシンポジウムでは過去に色々な緑内障の素晴らしい話を拝聴しました。前日はANAホテルでも緑内障の話がありましたがしんどかったのでサボってしまいました。あさは6時起きでした。なんとメールで父親が目を覚まさないとメールが来ている。車の運転できない私は取りあえずタクシーに飛び乗りました。私が行ったのが8時前だったのもありまだ反応がない。すやすや寝ている漢字でした。シンポジウムの帰りの姫路駅は案外人が少なかった。昨年は土曜日が初日だったからでしょうかタイムズあたりは昨年は車が渋滞で動かなかった。

チリダ二舌下免疫療法

鳥居薬品のチリダニアレルギーの臨床治験でアレルギー性鼻炎は安全性と認容性では優位差がなかったがプラセボとの比較試験で有意差がついたがアレルギー性喘息ではプラセボとの有意差がつかなかったそうです。製造承認申請を6から10カ月で出すそうです。ダニはアトピー性皮膚炎や気管支喘息のアレルゲンとして有名です。ダニは粒子が小さいため呼吸器に吸い込みます。ゾレアもよいが舌下免疫療法にも期待がかかっていました。話は変わりますが舌下免疫療法は妊娠が分かった時点で開始することを控えるべき治療です。確かに舌下免疫療法はアナフィラキシーショックが少ない優しい治療です。最近続々と舌下免疫療法の講習会についての案内が入ってくる。いろいろな舌下免疫療法が発売されるとしたら製薬メーカーは薬価を譲ることは難しい。安い薬価がつくと次から出てくるものももっと安くしなさいとされるかもしれない。今の薬価制度は開発費を回収できるまでは勝負です。最近目がかゆい、皮膚がかゆいという方が急に増えている。蒸し暑いのでHDやヒョウダニあたりが犯人ではないかとひそかに思っている。わたしだけなのでしょうか。