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多剤耐性菌

前回当直した夜、看護師さんと一緒に入院患者さんのカルテを見て勉強した。とてもためになった。遅くまで残っていた看護師長さんも参加して真夜中に勉強した。一週間ほど抗菌点滴を用いると抗生物質の感受性がSからRになっているではないか。使える抗生剤がバンコマイシンだけになっているではないか。点眼液は水に溶解しなければならないという観点からキノロンしか新しい抗生物質はありません。点滴や内服薬から見るとかなり贅沢な抗生物質の使い方になっています。一週間ほど抗生物質を使用すると感受性がなくなる。同じ抗生物質を使い続けることは難しい。保険で査定される。漫然投与に当たる。眼科では感受性を見ることはほとんどありません。PK/PD理論で漫然投与は減っていると思われる。岩田健太郎先生の話を聞くとCRPの値がすべてではないようです。CRPが0だから抗生物質やめるのではないそうです。抗生物質人類の戦いは永遠に続く。昔流行ったクロマイが眼科ではMRSAに良く効くことが知られています。副作用の再生不良性貧血のため他科では使われなくなっているからです。昔なら良い抗生物質だしとくねっていったら喜ばれたかもしれない。広域スペクトラムの抗生物質は今は多剤耐性菌を作っているようなものかもしれない。可能な限り培養検査をすることです。さあレセプト持参分ができました。寝ます。当直では食べれるとき食べる、寝るとき寝る。カップめんは必需品です。AM三時に起こされたら寝れないもんね。筋書きのない物語が当直です。急病センターの時は妻が作るおにぎりだけです。

ブロプレスのジェネリック

日本でまたオーソライズドジェネリックが発売されます。全く同じものが安くなるのだからよいことです。地裁レベルですがMKタクシーの近畿運輸局への主張がみとめられたそうです。安くてよいもの皆求めています。武田薬品がグループ企業のあすか製薬に特許切れが見えてきたブロプレスを譲るそうです、ヨーロッパでは当たり前のAUTHRIZED GENERICですがおそらくサノフィのアレグラから日医工のフェキソフェナジンへの動きに2番目のオーソライズドジェネリック医薬品となります。オーソライズドジェネリックは武田薬品の作ったブロプレスを特許が切れる前に武田薬品が9パーセントの株を保有するあすか製薬が販売すうることです。製薬会社には各国の威信がかかっているようです。ファイザーとアストラゼネカもしかりです。武田薬品のMRさんもこのブログをお読みです。ありがとうございます。武田薬品工業は日本でトップの企業です。しかし、世界のM&Aはアストラのようにお声はかかりません。日本経済新聞によると将来に期待される薬がアストラにはあるそうです。当たるも八卦当たらぬも八卦の占いと新薬の大型商品の開発どちらが当たるんでしょうか?競馬の馬券が経費かどうか、裁判で争っている。

8月11日は山の日

2年後から8月11日が山の日として祝日になる。改正祝日法が可決されそうです。山を愛する日だそうですがなぜ真夏なんでしょう?登山事故が起こったら訴訟リスクもある。年間祝日は15日になる。お盆休みやから一緒やん。医療機関は迷惑です。急病センターの当直日が増える。私自身もともと休む習慣はない。海外旅行なんて無縁な世界です。大きな病院はお盆も平常業務しています。夏の強い紫外線はよくない?しかし眼科でお渡しする紫外線のパンフレットはすべてコンタクトレンズメーカーのものです。紫外線で焼けるのは冬も同じです。雪目の原因は紫外線です。眼科の聖書にはほとんど紫外線の記載がない。目に対する紫外線対策というのをテレビでやっている。しかし、詳しく聞いていると瞼裂班や翼状片を起こす。日本人は特に紫外線の影響を受けやすい。堀が浅い顔、近視眼などによるそうです。1.66倍の量の紫外線を日本人は受けている。朝夕を特に気を付けないといけない。習慣としてサングラスや色がついためがねが必要です。私は今当直しながらレセプトやっています。当直は筋書きのないストーリーです、今のうちに風呂へ入ろう。

漢方研究

漢方研究は以前私が投稿したこともある雑誌です。コタロー漢方製薬が漢方研究を発行しています。漢方研究の2014の4月から5月号に三浦於菟先生たちの抑肝散陳皮半夏座談会という座談会形式の記事が掲載されている。その昔わたくしは、三浦先生には一度東京千駄木の日本医科大学東洋医学科に地下に外来の見学に行ったことがある。なぜ東洋医学科であるか?看護師さんと鍼灸師さんそして毎週水曜日に診察を見学に通った元鐘紡記念病院にいた医師の方が勤務しておられました。日本医大は今はシダトレンの治験で有名ですがちょっと前は救急救命センターその前は丸山ワクチンで有名でした。日本医科大学は姫路に付属高校があるT大付属姫路がある加減でT大の文系学部のある板橋区とはちかい。だから幾度か日本医大に患者さんを紹介したこともある。そして自らもお金を払ってみていただきました、日本医科大学は特定機能病院ですので紹介状持参しておらず5000円余分なお金を払った。8月15日の休診日の暇な日でした。さすが大学病院でも人はまばらだった。近くの蕎麦屋でお昼におそばをごちそうになった。今日の午後患者さんに質問されました、珍しく「漢方何処で勉強したん」東京や大阪とお答えいたしました。兵庫県西部の漢方のレベルはとても低い。逆に東部はレベルが高い。ところでうちにお越しの患者さん私の携帯電話がおかしい。今日来た業者さんに聞いたがよくわかりません。来週お越しの説は携帯電話をみてください。AUショップにいくまがない。忙しい。また役員が当たってしまった。そのうち漢方の講演やらされそうです。抑肝散と抑肝散陳皮半夏については次回となりました。

最後のWEB講演会

最後のWEB講演会とMSDが眼科領域から撤退するからこれで最後のWEB講演会のことでした。引き受ける参天製薬の株価は値上がりしているそうです。テーマは緑内障手術でした。MSD社はノフロ点眼液やチモプトール点眼液の時代から眼科領域に参入していました。MSD社が眼科領域のWEB講演会を行うのは最後でしょう。MSDの糖尿病の薬であるDPP4阻害薬の講演会は6月にも2回入っています。緑内障の手術はシャント手術が出現して大きく変化した。今後自分が手術しなくても術後を見ることは大いにあるだから勉強しなければならない。目からうろこの勉強会でした。保険点数の高いことにびっくりした。わたくしのようなOPなし開業医はどんどん貧乏になる。抗VEGF抗体の薬代や緑内障のシャントチューブに眼科医療費は偏在する。勉強した後の夜の姫路城は昔とあまり変わらなかった。昼の姫路城は本当に白くなった。屋根も白い。文字通り白鷺城です。私は遠くが見にくい。姿を現した姫路城は文字通り白鷺のようです。緑内障点眼液の単剤のNO1はコソプト点眼液です。更に今や緑内障点眼液を4剤も入れている人が増えているそうです。最近、兵庫県外から私のブログを閲覧してくださる人が増えており兵庫県下の方はじり貧です。兵庫県内の方もアクセスしてください。

首が凝る

姫路城が見えるようになってきました、本当に白いです。首が来るという女性がすでに漢方薬を服用中の夫に連れられて受診されました。首から肩にかけて触ると岩の様だった。漢方薬をご主人が飲まれて気に入っていただき受診されました。頭まで痛い、BPPVによるめまいも持っている。そりゃ肩の凝り方が尋常ではありません。私のマッサージではびくともせず針をお勧めしました。漢方薬は問診票を中心に処方した。サフランも追加した。サフランは番紅花といいます。貴重品です。活血作用と不眠に対して寝る前だけお茶にして服用してもらいます。そこから念のために視力検査をしてみた。なんと左右で3Dの差がある。目の前のレンズ12枚分の差が左右であるんです。妥当ならハードコンタクトレンズが肩こりの一番の薬です。漢方では横のこりは柴胡、首こりは葛根湯と言います。しかしこの人は地図状舌でした。脾胃の部位に剥苔を認めました。葛根湯を使会う前にもっと良い薬があるとかんがえました。H2blockerのアシノンがすでに入っていたので考えたが麻黄のはいらぬ処方を選びました。ホンマはコンタクトだけど以前ソフトで近くが見えず困ったそうっだ。50代後半の女性遠近両用ソフトも無理だろうなあと思ってコンタクトは無理には進めなかった。

卵巣嚢腫と子宮筋腫

最近卵巣嚢腫や子宮筋腫さらに子宮内膜症の漢方治療を希望される方は多い。漢方で小さくなるならそれに越したことはない。今日もおひとりお越しになった。原則血瘀と考える。舌診では瘀点・瘀斑、紫舌、舌下静脈の怒張と瘀血の所見はいろいろあります。更に瘀血顔とか瘀血足とかいうのもある。ひどくなるとVARIXになります。私は産婦人科漢方は主に遼寧中医学院で学びました。遼寧で一緒に学んだのが東京医科歯大学のBT先生です。毎日図書館で勉強され生活のため漢方薬局でアルバイトして生計を立てていたそうです。ホルモン剤には血栓リスクがある。血瘀とは中医学の用語です。日本漢方では瘀血と言います。血瘀には大きく分けて腫瘍つまりできものの意味とドロドロの血液のふたつがあります。糖尿病も婦人科疾患も血瘀なんです。女性を診たら妊娠を考えろは西洋医学の世界です。東洋医学では女性を診たら血瘀を疑います。しかし、今日の患者さん舌診で冷え、足も冬にしもやけができるつまり冷え、いわゆる寒凝瘀血の状態でした。朝調子が悪いというのもヒントにしてまずは効く漢方を処方しました、一週間後どうなっているでしょうか。瘀血でも血瘀でもどちらでもよい。気を巡らせるとか冷やすつまり清熱涼血とかいろいろあります。何かをかえなければならない。

抗アレルギー薬で太る

セレスタミンやべゲタミンをやめたい人は多い。セレスタミンとかベゲタミンという薬で肥るのは当たり前です。ステロイドと第一世代抗ヒスタミン薬の配合剤です。水分を蓄積させる副腎皮質ステロイドホルモンが入っている。セレスタミンをやめたら顔が変わったという女性は少なくない。ムーンフェイスだった人がほっそりしてしまった。薬の説明書にも坑ヒスタミン薬としか記載していない薬局が多い。しかしステロイド入っていない抗アレルギー薬で太るという患者さん時々いる。セレスタミンにはステロイドが入っているのでよくあることです。多いのはオロパたジン塩酸塩で太るというのがある。循環器センターに紹介した人がひりだけいる。弁膜症で手術をしていたからです。紹介状は不要とおっしゃったのでその後は不明です。確かに昔,ぺりアクチンを食欲増進薬として使った。抗うつ薬も太る薬の一つです。オロパタジン塩酸塩やアレロックで太るのは一説では三環系の抗うつ薬に似ているからだと聞きました。なぜかわからないが男性の患者さんが肥った言う話は皆無である。ひょっとしてホルモン依存性があるのでしょうか。抗うつ薬でなぜ太るのかはレメロンの話で述べました。5-HT2c遮断、5-HT3受容体遮断、H1受容体遮断により食欲減退を改善する。つまり、逆に太る。

鼻噴霧ステロイド

一日一回の鼻噴霧ステロイドは3社から出ています。ジェネリック医薬品はありません。鼻噴霧ステロイドは下から上に向かって噴射します。しだいに年齢層が拡大されています。アラミスとは2から14歳は一日一回、一回一噴霧、ナゾネックスは3から12歳は一日一回、一回一噴霧、エリザスは一日一回、一回一噴霧で15歳以上となっています。エリザスはパウダーを売りにしています。アラミストがデバイスを変更して始めは堅いといわれていたものがよこおしのため噴霧量が少ないためふわっとして今は噴霧量が多いためのどにたれることが少ないそうです。シェア50パーセントのナゾネックスはたておしです。のどにたれるのが絶対嫌ならエリザスだが入った感じがしない。アラミストでは残量確認ができるのがよい。なんせ鼻噴霧テロイドの出現でアレルギー性鼻炎治療は大きく変化したガイドラインでも初期治療をしなくてもアレルギー性鼻炎の出現後の治療で間に合うとガイドラインをかえた。アラミストはノズルが短く鼻を突くこともありません。或いは鼻を突きにくい。デバイスの差は大きい。

ザイザルシロップ

ザイザルシロップは生後六か月から服用可能な第二世代抗アレルギー薬です。海外ではザイザルドライシロップもあります。私の個人の見解ですがザイザルは鼻炎というより皮膚に効くというイメージがある。私自身はザイザルは発売以来使っている。ジルテックの悪いところを改良したつまりL体だけを残しD体と削除したいうが口渇や眠気は完全に消えていません。ただザイザルは脳内のレセプターとの結合は少ない。一昨年から痙攣リスクが上がるというので第一世代の抗ヒスタミン薬であるポララミンやぺりアクチンは使いにくくなっている。アレロック顆粒もさとう味です。小児科の医師もぺりアクチンとポララミンの使用は3年前から変わっているそうです。ザイザルは第2世代ですが適応病名はアレルギー性鼻炎です。風邪には保険適応がありません。適応外で薬を用いると医賠責の適応から外れてしまいます。初めてアレルギー鼻炎で6か月から使える薬ができたのに残念です。ザイザルは英国のGSK社の製品です。確かにアトピー性皮膚炎や尋麻疹には良く効く。最近海外の製薬会社はM&Aが進んでいる。なぜファイザーはアストラゼネカを選んだのか?