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コンプライアンスとアドヒアランス

コンプライアンスからアドヒアランスへと医学の世界では用語が変わった。コンプライアンスといえば企業の法令順守などのイメージがあります。つまり必ず上下関係が存在しますがアドヒアランスは対等な関係です。眼科疾患で超慢性疾患といえば緑内障とドライアイではないでしょうか?その中でドライアイは気持ちよくなることが治療の目的です。しかし、緑内障の薬は点眼してもしみるとかかすむとかご本人にとって良いことは少ないと思います。そんな中でアドヒアランスが重要です。緑内障は点眼によって進行を予防できる病気です。緑内障の手術は大幅に減少しています。手術を受けて喜ぶ人は少ない、まずいない。緑内障と診断しても2割が治療を中断しています、他の医療機関へ流れているかもしれません、点眼薬で治療するにしても副作用があります。アイファガンならアレルギーです。20パーセントの人にアレルギーが起こるという報告があります。多すぎる。偽落屑症候群による偽落屑緑内障や偽落屑白内障というのをご存知ですか。水晶体の上にふけ様物質がついている状態です。急に眼圧があがります。何人かそんな方を経験しましたがご本人が皆さんびっくりします。中には眼圧60mmHgまで上昇し目の前が白くなったという方もいらっしゃいます。超慢性疾患である緑内障は症状がでたら遅い。

麻疹の抗体がつかない

先日「麻疹単独ワクチン」をうった方から電話で御連絡いただきました。「麻疹抗体がつかなかったのでもう一回予防接種をお願いします。」やはり、麻疹ワクチンをうったら麻疹にならない麻疹にかからないということはないのですね。普通麻疹単独ワクチンを接種後採血することはない。麻疹の血清抗体価は保険診療にはなじみません。当然自費にて抗体の有無を測定します。経済上の観点から採血をして抗体価を測定することはありません。たまたま医療機関に勤務されており麻疹の抗体価を再度チェックされたそうでもう一度と予約の電話が入ったので今日でもどうぞとお伝えしました。コンドこそ抗体よついてくれと0.6ml皮下注しました。はしかも風疹も予防接種しても5パーセントの方に抗体がつかないなら採血して風疹の抗体価を測定してみないと分かりません。しかし、みんな抗体を測定するとなるとキットが不足するでしょう。妊娠3か月以内に妊婦が風疹に罹患すると「先天性風疹症候群」のベイビイが誕生するかもしれません。公費するから予防接種を受ける、自費なら受けないという時代になりつつあるかもしれない。

薬の副作用

アスピリン喘息という言葉を聞かれた方は多いと思います。成人気管支喘息の10パーセントがアスピリン喘息です。アスピリン喘息というのはアスピリンだけでなくNSAIDsの使用により喘息発作が起こる状態です。内服薬だけではなく座薬、貼付薬、軟膏、すべての剤型で喘息が発症する、誘発する状態です。一方、たかが目薬されど目薬です。ベータ遮断薬の点眼で心不全や喘息が誘発されることも有名です。

甘茶と花祭り

甘茶をご存知ですか?わたくは子供のころから甘茶に親しんでまいりました。4月8日の花祭りに甘茶をお釈迦様にかけていたのを覚えています。4月8日の花祭りはお釈迦様の誕生日でした。そのお祝いにお釈迦様の象に甘茶をかける、おかけして祝うしきたりです。前日の4月7日には屋根の上に蓮華やつつじの花をのりをかいして飾ってました。あの甘茶どこで買っていたのでしょう。うちの寺には甘茶の木がありました。アジサイとよくにた木のでした。花もよく似ていました。そしてカマで甘茶を朝から炊き出しみんな檀家の方が茶瓶を持参し甘茶をお持ち帰りになっていました。名古屋の松浦薬業さんのナチュラルヘルスインフォメーションに甘茶の製品広告を見つけました。松浦薬業さんは決して大きな会社ではありませんがなかなか面白いユニークな商品や情報を提供していただけます。アジサイと同じユキノシタ科の植物だそうです。花祭りはお釈迦様が点から竜が降りてきてお釈迦様に甘露をすすがれたことに由来します。ここからが漢方の話です。生の葉からは甘味は感じられませんがフィロズルチンが配糖体として配合されているそうです。お茶として発酵させることで甘味がでます。

緑内障患者さんの禁忌薬

緑内障患者さんの禁忌薬は大雑把に考えて抗コリン薬と血管拡張薬が挙げられます。700から800もの薬が緑内障禁忌と記載されているそうです。血管拡張薬とは狭心症の薬が挙げられます。抗コリン薬は胃カメラの前のブスコパンや過活動性膀胱の治療薬などです。OABつまり過活動性膀胱に対する薬が新たに出るそうです。新しい過活動膀胱の薬の名はファイザーからトビエース錠です。トビエース錠の禁忌事項の一つに「眼圧が調節できない閉塞隅角緑内障患者」との記載があります。ここまでの記載は今までの禁忌事項にはなかったはずです。過活動性膀胱の薬には抗コリン作用があります。抗コリン作用は膀胱収縮が抑制されたり消化管蠕動を抑制します。抗コリン作用で心疾患も悪化します。過活動性膀胱はなぜ女性に多いのでしょう。勉強します。ドライアイが中年以降の女性に多いのは更年期を迎えると女性ホルモンが減少すること関係するようです。マイボーム腺はアンドロゲン依存であることに関係します。閉塞隅角緑内障のアタックも女性に多いはずです。なぜなのでしょう。かなりの性差があったはずです。たしかに浅前房は女性に多い。

新眼科診療アップデートセミナーと託児室

京都で行われていた眼科診療アップデートセミナーは10回を持って終了しました。眼科診療アップデートセミナーは宿泊費とは別に参加費つまり会費3万円と高価ですが大変人気を博した会でした。眼科診療アップデートセミナーは10回で終了予定でしたが世話人の方のご尽力で今年から新眼科診療アップデートセミナーが始まりました。アップデートセミナーは三月二日から三日にかけて行われました。パワーポイントのスライドがカラーでいただけるのがセールスポイントのひとつです。昨年まで一円台20分でしたが25分に延長されました。3月3日は朝8時から講演でした。朝7時30分に受付しましたが結構人がいました。女医さんが多く参加するのがこの会の特徴です。当然託児室もあります。そして世話人の眼科教授の名司会で手際よく時間通りに進行してゆきます。あっという間に終了です。女医さんが参加しやすいようにポピンズさんの託児室も人気でした。小児の患者さんが減っても「イクメン大好き」な私も小学校6年生まで託児室にあずかっていただけたので子供づれで参加しました。オセロやチョコレートのパズルなどいろいろ楽しんだと報告書までいただきました。4月の日本眼科学会は託児室が小学校入学までのお子さんが対象なので残念ながら子供を連れての参加とはいきません。女性医師の多い眼科学会です。まして眼科専門医の更新には5年間で一回の日本眼科学会への参加が義務付けられています。日本眼科学会でも託児室の対象年齢を拡大していただきたいものです。

物騒な世の中です

ちょうどひと月前このクリニック近くで強盗事件があったことはご存じだと思います。風呂に20時ごろ入っているとガラスを医師で割る音がした。あわてて服を着用して出ていくと犯人にと鉢合わせになりました。犯人は台所で包丁を物色しており手には包丁を持っていたようです。掴み合いになり「お金は出します。助けてください」と必死でお願いしたそうです。そして必死で包丁を奪い取ったそうです。それから怖いが財布に入っていた結果的に5000円を渡して家から追い出したが「5000円やないか」「もっと出せといったそうです」さらには「タオル忘れとーやろ、出せ」と叫んだそうです。首には皮下出血の跡が残っておりました。このような怖い話がわたくしの身近で起こりました。念のため申し添えますがわたくしは犯人では決してありません。こわかったでしょうね。一つ目の問題点は格子がガラスに入ってなかった事、二つ目はペアガラスではなかったこと、三つ目は網戸がつていなかったことなど石でガラスが割れて侵入のきっかけができたことです。「他山の石」私のクリニックもセキュウリテイは万全のつもりが玄関前に動物の糞が朝出勤するとされています。お隣のスーパーと同じ警備会社ですが油断大敵です。大けがをされてました。

鼻づまりと受験生

デイレグラはアレグラに鼻閉の効果をパワーアップした薬です。抗アレルギー薬で世界で通用するのはアレグラとクラリチンといわれています。アレグラとクラリチン以上に症状が改善すれば新薬として世の中へ出ます。わたくしのクリニックには「漢方薬で」という患者さんが一定数来られます。漢方薬でわたくしが有用と考えるのは眠たくない治療が実践できることさらには鼻づまりに有効であることを実感します。こどもでもおとなでも鼻づまりの薬といえばオノンつまりプランルカスト水和化合物とムコダインの組み合わせぐらいでしょうか?デイレグラはプソイドエフェドリンとアレグラを合わせた薬です。エフェドリンは麻黄に含まれています。アレグラと漢方エキス製剤の併用かディレグラかどちらが人気が出るでしょう。安いのは圧倒的に漢方薬です。アメリカではアレグラD錠という名称で発売されています。マオウ配合の漢方薬は医療用漢方エキス製剤として多く用いられています。3月14日の兵庫県の高校受験まであとわずかです。カプセルや錠剤もあります。漢方薬飲んでマオウで覚醒するのはディレグラのプソイドエフェドリンと同じです。鼻噴霧ステロイドと漢方薬なら眠くなりません。受験生にお勧めの漢方薬と鼻噴霧ステロイド薬の併用療法です。

今年の花粉症のくすり

今年はスギ花粉症にとって表年です。しかし、あまり重傷な花粉症の人はうちにはお越しではありません。うちがやぶだからか?医療機関が増えたからでしょうか?PM2.5や黄砂など花粉症の増悪因子が増える中、静かな3月です。それとも気温が低かったせいでしょうか。目や顔が真っ赤な小学生の数も昨年と比べ減少しています。昨年と異なりナゾネックス点鼻薬が15歳未満での適応を取得したこと、ディレグラ錠が発売されたことそしてアレグラのジェネリック医薬品フェキソフェナジン錠が発売されたことなどが昨年と異なることです、さらには医療機関を受診しなくてもOTCで第一類医薬品としてアレグラ錠が比較的安価に手に入るようになったこと、さらにアレロック錠も手に入るようになったことなどアレルギーの世界もいろいろ変わっています。しかし、面白いのはうちの子は4年▽組にいます。そして親戚になる子が隣の小学校の4年▽組にいます。うちの子と親族の子を間違えている方が時々診察にお越しです。きのうも瘀子供が同級生なんですと言われましたが人違いでした。うちの子がそして親戚の子がそれだけ注目されている証拠です。本人たちは何とも思っていません。30年前ですがその昔、うちの妹も同じ苗字の医療機関のお嬢さんと間違えられていました。プライベートでもアレルギーでもうわさはこわい。若い人は若い患者さんはどんどん医療機関を変えていきます。、

はじめてのコンタクトレンズお断り

インターネットを見ていると「はじめてのコンタクトレンズお断り」というのがコンタクトレンズ量販店で記載されていました。やっぱり「初めてのコンタクトレンズお断り」という発想はあるのです。これからコンタクトレンズをめぐる診療はどうなるのでしょうか?「初めのコンタクトレンズ」はマンパワーが豊富なところではよいのでしょうが私の様に1人でやっているとつらいところがあります。しかも一回お越しになっておしまいということも実際にある話で一回指導して度数の微調整をするからと説明したにもかかわらず「うちの子はすべてわかっています同じレンズ渡しなさい」という風に保護者から言われました。今の時期「初めてのコンタクトレンズ」の方がお越しになるとびくびくします。コンタクトレンズ専門の量販店を信じていく人が主流になっているのでしょうかそれともインターネットが主流になってるのでしょうか?めがねもインターネットの時代が来ているそうです。処方箋を送ればよいそうです。こうなってくると鼻や耳のところを合わせるという調整が有料になるのではないかと危惧するのは心配のしすぎでしょうか?