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マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎が昨年はやりました。バロセルナオリンピックあたりまではオリンピック病といわれていましたがその後はオリンピック病ではなかったそうそうです。マイコプラズマといえばマクロライド系抗生物質が大変有効です。しかし、直前にマクロライド系抗生物質を用いるとマイコプラズマに対する効果が落ちるそうです。点眼薬も同じですが今ある厚生物質をいかに使うか?これは大きな課題です、新しいものは今後開発予定が少ないようです。点眼薬にするには水との相性が大切なようです。大人のマイコプラズマ感染症は新しいニューキノロンやミノマイシンが使える為あまり問題になりません。ミノマイシンは歯牙エナメル質が8歳くらいで形成され為8歳以下はミノマイシンは使えないそうです。ジェニナックのようなキノロンは小児適用がありません。LAMP法の普及によりマイコプラズマ感染症の診断は容易になっているそうです。IgM抗体を測定しても比較的長く陽性に出る為あてにならないこともあるそうです。マクロライド感受性の場合も48時間から72時間陽性にならない。マクロライド耐性マイコプラズマ感染症は重症化しにくいといわれています。耐性菌を作らぬ抗菌薬の使い方は大切です。

アレルギーの薬

アレグラ、ゼぺリン、アレギサール、ぺミラストン、アレジオン、ゼスラン、ニポラジン、これらのくすりは何を意味するでしょう?アレルギーの薬と分かればなかなかです。もっと深い意味があります。お分かりの方はすごい。これらはスイッチOTCのくすりです。しかも2011年以降にスイッチOTC化された薬です。OTCの名前はアレグラFX,アイフリーコーワAL,アレギサール鼻炎、アレジオン10、ストナリニ、ガードなどのくすりの名前で売られています。OTC薬でセルフメデイケーションの時代が来ています。さらに一般用医薬品部会ではジルテックが候補になっているそうです。第一三共のHPでも処方箋が必要であるとういうところが決してありました。ジルテックは眠くなる薬です。医師が処方しても薬剤師が処方しても眠気は変わりません。しかし、薬局の薬は優しいというイメージが定着しています。しかし、ジルテックで紅皮症になられた方を経験しております。無害な薬など存在しません。

給食以外の学校での食物アレルギー

給食で食物アレルギーが起こる。誤食がおこる。しかし、家庭での誤食の方がもっと多いそうです。これはある種の不可抗力な部分があるかもしれません。給食以外にどんな配慮ができるでしょうか?保健室の枕や修学旅行の枕。そばがら枕というのはいまどき少ないでしょうけど。リサイクル活動で集めた牛乳パック。なかを洗っていなかったり、不十分の洗浄等。給食でこぼれた牛乳その他のアレルゲンにふれる。工作の小麦粘土。数えたらきりがありません。産業医学の世界で行われる指さし呼称は給食で誤食防止に使えないだろうかと講演会でお話しされていました?JRの車掌さんも指さし呼称しています。児童がそして教員のかたが指さし呼称することで誤食は減らないでしょうか?これも一つのKYトレーニングです。ハインリッヒの法則の原則はヒューマンエラーは避けられませんという前提から始まります。AED講習会は一般の方向けにも行われています。エピペン講習会も一般の方向けに行われる日が来ればよいと思います。エピペンも日本での販売会社が大手に代わりました。医師でもエピペンを知らない人が少なからずおられるようです。エピペンを処方させていただいているかたが何か主治医に見せる為の資料がほしいといわれたこともあります。一般のお方には針が飛び出すエピペンをに抵抗があるのも致したなと思います。

両生類と爬虫類そしてムチン

ムチンとは高分子の親水性蛋白です。つまりムチンはアポムチンと糖鎖がO-グリコシド結合で結合したものです。ムチンは胃、腸、眼表面などの粘膜に存在します。子供の理科の勉強を見ていて一つは発見したことがあります。脊椎動物は魚類、両生類、爬虫類、鳥類、ほ乳類の順で進化してゆきます。両生類と爬虫類を正確に分類することできますか。両生類も爬虫類も変温動物です。子供が先生に聞いて聞きたことは子供の時は鰓呼吸、大人になると肺呼吸するのが両生類です。卵の産卵場所が違います。両生類は水中ですが爬虫類は陸です。蛇やヤモリが爬虫類であることは誰も迷いません。水の中と陸を両方行ったり来たりしているのがややこしい。「あかはら」こと「いもり」はどちらでしょうか。もっと簡単に記載すると井戸を守るイモリは?さらにカメは?卵を産む場所、呼吸の助歌で区別します。ムチンといえばねばねばぬるぬるの植物性ムチンが親しみある存在ですが動物性ムチンがここでのムチンです。魚類は粘膜で覆われています。一方両生類は粘膜と角化皮膚で覆われるよう変化しています。生体ではムチンは粘膜を潤し粘膜の損傷を防ぎます。高分子多糖類に短い蛋白質が結合しています。動物性ムチンと植物性ムチンは異なります。結膜杯細胞を増やしムチン分泌するのはムコスタ、P2Y2受容体を介してムチンを分泌させるのがジクアスです。日本でしか使えない薬がジクアスとムコスタです。

iタウンページ

iタウンページに広告を掲載する話を昨年春に記載しました。アクセス解析をみるとiタウンページは全く広告機能を果たしておりませんので昨日電話で更新の時期ですと連絡がありましたが更新しないことにしました。タウンページが世間で認知度が下がっている理由はまず高いことさらには固定電話が減ったことさらにはいろいろな会社が携帯電話に参入していることが挙げられます。タウンページをご覧になり来院される方はわずかです。昔は木曜日の午後はタウンページをご覧になった方がお越しでしたが今は皆無です。時代が変わりました。HPの勧誘ではiphone対応のHPの勧誘が多い。りっぱなHPですね。きっとお高いでしょうね。同じことを言われるが平均点数500点の貧乏クリニックです、そんなに高くありませんよとお答えしております。iphoneは私のクリニックでもアクセスが10パーセントを超えました。どんどん時代が変わります。予防接種のところが大きく変化しています。インフルエンザで学級閉鎖が出る今日この頃呼吸器感染症が嫌という方がお子様を連れてお越しです。わたしが感染症をもらうというお母さんは多い。昨日子宮頸がんワクチンの一回目をはじめてうけられるかたがおこしでしたがワクチン接種緊急促進事業として子宮頸がんワクチンは行われています。姫路では3月までは無料です。平成25年3月以降は国会で継続又は定期予防接種化されましたら無料は4月以降も続きます。生後二か月のお子さんは泣きません。月齢とともにだんだん学習し予防接種でこられると自動ドアがあくと泣く子がでます。

うつ病

うつ病は心の風邪と言われたこともありましたが心の風ではかるすぎるというのが今の考えです。うつ病は心の肺がんとまでは言わなくとも心の肺炎ぐらいでしょうか?うつ病で怖いことは自殺です。自殺について最近はうつ病の方にお話しする方がよいとされています。自殺について質問すると不安感が解消し安心感を持つようになるとされています。抑うつ症状を有する患者さんの90パーセントは精神科を受診しないとの統計があります。大うつ病や双極性障害は気分障害、不安障害にはパニック障害、PTSD,強迫性障害が含まれます。うつ病の診断基準では9つの症状の下でまず抑うつ気分、興味および喜びの著しい減退の2つが挙げられています。双極性障害は精神科以外がみてはいけないといわれています。精神科でも難しいとされています。「これまでの人生で気分が高揚しハイテンションで、怒りっぽく普段の調子を超えた時期が数日続いたことがありますか?これをone question case finding instrumentと呼ぶそうです。これが躁うつ病つまり双極性障害の見極めに役立つそうです。双極1型はそうエピソード、双極2型は軽躁エピソードで分類されます。

こわいはなし

昨年11月に2回急病センターへ出務した。その時重症患者さんがそれぞれひとりこられました。そのうちのおひとりが角膜穿孔していました。眼内異物があるかもしれないと某市民病院へ紹介しました。その結果が送られて!。眼内遺物がCTで見つかったそうです。緊急硝子体手術がおこなわれたそうです。市民病院でも異物は炎症のためよくみえないそうです。こわいこわい。ちょうど一週間前です。つぎは糖尿病の放置例です。2か月ほど来られていませんでした。血糖512mg/dl、血圧176mmHgと電話で伝えたら奥さん同伴でお越しになられました。話を聞くと記銘力低下がみられました。思い出せないことが最近多いとのことでいた。MRIを他院へ次の一人に行っていただきました。奥さん同伴でCDをもってこられたのでPCでみるとなんとT1強調画像でハイインテンシティではないか?大きいことはないがかなり浮腫の強いロウインテンシティがまわりにあるではないか?思わず予約していた認知症の検査はキャンセルしました。こわいこわい。さらにもう一つ。眼底出血が一つだけの患者さんが2週間後来院。出血がいっぱいになっていました。内科は通っていると思ったが無診療投薬。医師の前に行くのは年間一回程度とのことでした。血圧の薬など飲んだことがない。これだけ寒いと血圧が上昇しますよね。姫路は寒い。皆さん血圧にはくれぐれもご注意ください。

そうはいわれましても

今日は予防接種日和で朝から好天に恵まれました。〇歳児さんの四種混合ワクチン、不活化ポリオワクチン、Hibなど〇歳児さんと成人の麻疹単独ワクチン等天気が良いので待ってましたとお越しになりました。そこでいわれたのがインフルエンザの予防接種したけどなった。一家でかかった。みずぼうそうの水痘ワクチンを自費でうったけど罹った人がいる。などなどおっしゃりたいことは分かります。予防接種は万能薬ではありません。インフルエンザに関して言えばマスクを着用してもインフルエンザ感染リスクを優位に減らすという明確なEBMは存在いたしません。N95マスクと普通のマスクのランダマイズドstudyでも優位さがありません。マスク茶口調を科学してもそんなものです。抗インフルエンザ薬とて1日早く夏が下がる薬です。脳炎肺炎の予防薬ではありません。来年から受けんとこかなと言われていました。水痘やおたふくは海外では2回接種推奨であることは昔から明らかです。日本では1回接種をしているかどうか?行政が言う「意識の高い保護者の方」は2回しておられますがなかなか2回接種している人は大変少ないのが現状です。インフルエンザに関しては2回接種して2回かかるお子様は多い。うちの子もです。今まで何度か2回かかりました。

エピペンとヒヤリハット

エピペンは私のクリニックでは食物アレルギーではなく八チアレルギーの方に圧倒的に多く処方しています。最近は私のブログやHPにエピペンのうつタイミングや保管方法で検索いただく事も少なくない。食物アレルギーのヒヤリハットは圧倒的に家庭で起こります。しかし、エビがだめならカニ、カニがだめならエビを食べたことがないというご家庭が多い。甲殻類のアレルギーはなかなか寛解しないといわれています。キライなのか?アレルギーなのか?食物負荷試験ができる施設は限られています。エピペンシンポジウムで「食物アレルギーひやりはっと事例集2012」というのが存在し藤田保健衛生大学小児科アレルギーリウマチ研究会のアレルギー支援ネットワークのHPからダウンロードできるそうです。
目の前にいる人がアナフィラキシーになったときあなたはどうしますか?そして相手が子供ならどうしますか?予防接種でアナフィラキシーになったら保護者同伴のはずです。数十万分の一から数百万分の一の確率で予防接種後30分以内ににアナフィラキシーが起こる。保護者でない人が子供に筋肉注射をすることは大変勇気がいる。教職員の方とて同じ思いでしょう。学校に看護師免許を有する養護教諭が配置されているとは限らない。ましてやエピペンを児童がうつのを拒んだ場合どうするか?ここまでの想定はなかなかできていないのが現状です。くしゃみをして口の中のヨーグルトがアレル―を有する子供の顔にかかり顔が腫れたらどうするか?実際にあったようです。誤食ばかりが問題ではありません。

スイッチOTC

アレルギー領域のスイッチOTC化が急速に進んでいます。しかし、問題点はアレルギー分野では眠気で交通事故を起こしたときの責任問題です。薬剤師が責任を負うことになれば薬剤師はスイッチOTCに反対の立場になります。生活習慣病ではエパデールの「高中性脂肪血症」に対しT社等がスイッチOTCを計画しています。しかし中性脂肪が高いか低いかは検診機関か医療機関で採決をしなくてはならない。原案では中性脂肪150mgから300mgも人で糖尿病や高血圧がない人に薬剤師が販売することになっている。背景因子としては6年制の薬剤師が2012年からいよいよ出てきていることさらには医療費抑制への試金石との考え方もある。スイッチOTCへの流れは確実に進行している。日本薬学会はαーGIもスイッチOTCの候補として挙げているようです。少子高齢化の中生活保護の方が先発品の高い薬を服用し働き盛りの方は時間がないからOTC薬を服用する。何かおかしい世の中である。OTCのエパデールを飲んで胃潰瘍で吐血した時もまた大きな問題です。だれの責任になるのか?