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ドライアイの悪循環

ドライアイの悪循環とはなんのことでしょう。言葉を変えると「コアメカニズム」のことです。コアメカニズムのコアとは核です。核となる機序です。ヒアレイン点眼液発売当時患者さんが受診時大阪の大学病院にお持ちになりそこでよい目薬をお使いですねといわれ御本にが嬉しそうであった。今やそのヒアレイン点眼液も水分子を引き寄せるだけの補水剤、良くても眼表面の涙液層の安定性の低下改善剤ということになっている。それに対しジクアス点眼液はP2Y2受容体に作用し、結膜上皮細胞から水分、結膜杯細胞から分泌型ムチンの分泌を促進します。さらには眼表面に膜型ムチンを分泌したり、上皮の水濡れ性を改善する可能性があります。ドライアイの悪循環をドライアイの「コアメカニズム」といいます涙液層に安定性を与える薬それがジクアス点眼液です。ジクアス点眼液は水とムチンの両方を分泌します。TFOT〔tear film oriennted therapy〕時代が日本のドライアイ治療の中心となりそうです。涙液層の安定性に注目するのが日本流、涙液層の浸透圧に注目するのがアメリカ流です。日本ではドライアイに免疫抑制剤を用いるとなると大きな手交換を持つ日が多いことであろう。

無理な注文

医療事務の求人は少ない。一方医療事務の資格を取得したという方は大変多い。従いまして一つの求人に対し応募者は大変多い。ホームページの求人欄をクリックしておられる方は大変多い。したがって、最近は市内でも履歴書を返送しませんというところもある。ところでハローワークは履歴書は個人情報なので返送するよう指導している。求人の基本はハローワークにある。ハローワークでの記載は詳しい内容になっている。ハローワークの求人票にはかなりきっちり記載しているつもりですがなかなかうまく伝わらないようです。求人誌では最近医療関係の求人がめっきり減ってます。従いまして求人誌に応募を出すとものすごいたくさんの応募があります。最近多いのが「私は何処でも面接まで行きません。」最近困るのは「先生のところでレセコンの画面を横から見せてほしい」という電話での依頼です。嘘のような話です。びっくりしますが本当に何人かの方から依頼を受けました。これは絶対に無理な注文です。全面施行されていいる個人情報保護法がネックです。皿には守秘義務もかかってきます。お気持ちはよくわかりますがどこの医療機関でも無理な話です。職員でもない方がレセコンの画面を見るというのは「個人情報の漏えい」に当たります。画面を見たいと電話越しに申されるだけで失格です。保健証は個人情報の塊です。明細書も個人情報の塊です。それから多いのがハローワークでみたがハローワークをとおさないといけないか?事業主はハローワークをとおして求人しています。医療事務は機微な情報を扱います。緻密な方でなければ返戻がいっぱいかかります。保険者はオンライン背芎導入以後非常に厳しい審査をしています。また、医療には守秘義務があります。「要医療事務の経験」と記載しますとレセコンを触ったことのない方からご連絡をいただくことが大変多い。開業医の医療事務とはまず第一にレセコンを使いこなせることです。何のために求人票に丁寧に記載しているのか。たくさん職員がいるところ例えば昔の西川病院のようなところなら経験なくても人数がおれば未経験者でも可能だと考えます。ご理解とご協力お願いします。

ステロイド配合眼軟膏

ステロイド配合眼軟膏は一番弱いウイークのものしか存在しないと思っておりました。ミディアムのステロイド眼軟膏を日東メデイックで発見しました。日東メディックのDEX眼軟膏Tです。アトピー性皮膚炎ガイドラインでは首から上にはステロイド外用薬はウイークかミディアムを使うことが進められています。皮膚が薄くなるからです。アトピー性皮膚炎の方が西川クリニックでは多いのでウイークでは力不足を感じておりました。しかし、眼軟膏といえども目の中に入ると眼圧上昇のリスクが存在します。すべてのステロイド外用薬が目に入ると眼圧上昇リスクを背負います。今日はメガネの花あてあたりだけが赤くなる方にDEX眼軟膏T0.1パーセンを処方しました。ウイークの酢酸プレドニゾロン眼軟膏でさっぱり聞かないと患者さんがおっしゃったからです。EE軟膏には硫酸フラジオマイシンが配合されておりかなり接触性皮膚炎リスクを高めるようです。昔火傷によく使ったソフラチュールは硫酸フラジオマイシン製剤です。

ドライアイと性差

ドライアイは3対1で女性に多いとされる。更年期障害に対しホルモン補充療法を行いドライアイ或いは角膜障害を起こし来院され方が時々見られるようになった。男性は20代、女性は60代にドライアイのピークがあるそうです。性差の原因はアンドロゲンが涙腺やマイボーム腺に対して保護的に働くからさらには女性はもともと男性ホルモンであるアンドロゲンが少なく更年期を迎えるとさらにアンドロゲンが低下するとされています。しかしこれでは青年男子に多いことの説明はできないとされています。これがドライアイの定義やメカニズムが国々で異なる原因と考えられます。アメリカへ行けばドライアイは免疫抑制剤がファーストチョイス、日本ではちょっと前までヒアルロン酸Naの点眼や人工涙液の点眼が勧められていました。いまではスリーコンポネント治療に時代となっています。眼軟膏、ムチン分泌、水を補給の3つを補うものです。科学的になぜ成年男子にドライアイは多いのか?ドライアイの原因は様々です。解明される日が待ち遠しく思います。

姫路のドライアイとジクアス点眼液

姫路の冬はドライアイの方には最悪です。雪が降らない。日本海からの湿った空気も来ない。ひたすら寒い。したがって空気はからからです。姫路の冬はドライアイの方にはつらい。プラグを入れるのは怖い。したがって点眼治療から入るのが普通です。ためしてガッテンはバラエテイ番組といわれるくらい注目の番組です、ムコスタ点眼で視力があがると話題になりましたが普通の視力検査ではなく実用視力といわれるものです。実用視力は5Mの距離で測ることは同じです。しかし、実用視力検査には時間の概念が入ります。ムコスタ点眼液がゲル化に成功するかどうかわからぬ状態において今現在ヒアルロン酸製剤では結膜嚢への滞留時間15分、人工涙液マイテイア点眼では5分一方ジクアス点眼液では30分以上にわたり涙液量を増加させる。BUT延長効果も強い。継続使用で効果があがる。糸を引き目やにや「しみる私には強い」と患者さんに怒られ時がある。ジクアス点眼液の作用機序は結膜上皮から水分分泌結膜杯細胞からMuc5AC分泌を中心としたムチン分泌,角結膜上皮細胞を直接刺激します。そして、塩素イオンの分泌に伴う水分分泌増加させます、つまり、ジクアス点眼液が画期的なのは外から与えるのではなく自分の細胞が持つ治癒能力を助けるのである。ムコスタ点がと異なり透明でディンプルの容器がよい。特にご老人に圧倒的人気のディンプルの容器は参天製薬が特許を取ってますから他社ではまねできません。

インフルエンザワクチンの誤解

インフルエンザワクチンの接種は誤解の塊のように思います。ひとつめは「インフルエンザワクチンをうつとインフルエンザにかからない」他の予防接種とは異なりインフルエンザは絶えず変異しておりかかりますが軽くて済むというのが今の考えです。つまり、かかるかからないではなく、脳炎などもっと重症な事態を回避するために接種しているということです。「2回接種するのはワクチンの効果が切れる為」2から4週間隔で2回接種するのはブースター効果を狙っています。ブースター効果とは相乗効果のことです。「子供は2回ですよね」任意接種ですので一回接種でもゼロ回接種でも構いません。勧奨されることはありません。一方、抗インフルエンザ薬は脳炎・肺炎リスクを減らすというエビデンスはありません。またすべての抗インフルエンザ薬は十代のかたには慎重投与です。永久に異常行動と抗インフルエンザ薬の因果関係は不明な可能性があります。「冬にインフルエンザがはやる」沖縄では2005年から夏と冬の両方でインフルエンザは流行しています。何が原因でしょうか?インフルエンザは一部で流行入りし、今週は先週の1.8倍です。関東の方は軒並み流行入りしました。四〇.七度のお子さんが来られました。インフルエンザキットおよび採決結果から扁桃腺が腫れており発熱のフォーカスはインフルエンザではありませんでした。

労働衛生コンサルタントの口述試験と病院

労働衛生コンサルタン試験の口述試験は毎年年明けに行われます。病院の有害業務につて聞かれた方がいます。内視鏡の消毒薬グルタールアルデヒド、それから検体のホルムアルデヒド、それから血圧計の水銀、それから滅菌のエチレンオキシド、それからという風にどんどん質問がきます。行政官から一人、大学教授一人など計三人の権威から質問を浴びせられます。コンサルタントですから合格すれば一人前とみなされます。私が通ったころはちょうど県立A病院で労災認定型しかなされた時期でした。過酢酸を代替え物質として使いなさいという時代でした。ホルムアルデヒドつまりホルマリンはシックハウス症候群の原因として有名です。人体解剖をしたり、内視鏡で組織を採取するとホルマリンに付けて保存します。今は肘で測る血圧計が病院でも主流となっています。水銀が飛び散ったら大変ですから当たり前の流れといえます。滅菌の機会はEOGつまりエチレンオキシドが作業環境測定の対象となりほとんどオートクレーブにきりかわっている。特定化学物質取扱主任者を私が取得したのも当時の西川病院にオートクレーブが使われていたからです。特定化学物質には発がんリスクがあるとされるがよくわからないのがエチレンオキシドでした。「病院の産業医」の経験ありと答えられたら参考になるかもしれません。時代が古いかもしれません。

ドライアイ研究会とLipiFlow

東京で開催されるドライアイ研究会の演題を見ていると「LipiFlow」についての演題があります。「LipiFlow」は一回した施術したら持続期間は1年とも3年ともいわれている。まぶたを内側から温める器械です。アメリカでも数か所の限った施設しか施術していない話題の治療だそうです。「LipiFlow」は眼瞼結膜を温め、瞼板腺をマッサージする器械だそうです。ドライアイ研究会へ行きたいなあ。しかし、3月の関西眼疾患研究会も申し込んでいます、3月には生涯教育神戸講座も開催されます。子供の受験も終わりすべて通るかすべて落ちるか?どっちもありかなあ。神のみぞ知る。しんどいなあ。どうしようと悩んでいます。

注目のロトリガ

DHAとEPA製剤のロトリガはサプリメントではなく高脂血症の薬として発売されましす。ω―3系の脂肪酸で血液サラサラになる薬として注目されています。血液がサラサラになる薬として医師が注意喚起するところに値打ちある。血液がサラサラになりすぎると胃潰瘍で吐血、脳梗塞再発どころか脳出血発症するかも知れないという危惧がある。ところで眼科の一部ではω―3系脂肪酸がドライアイやマイボーム腺機能不全に有効であるとの報告がある。今後、EPAがスイッチOTCとなりDHAとEPAが入ったロトリガに切り替わっていくかもしれない。眼科が保険診療で使えるものは動脈硬化と中性脂肪が適応症のEPAのみである。ロトリガは高脂血症のみの適応です。どのような差があるのか見守りたいところです。私のクリには青魚の食べすぎで高尿酸血症になられた方がおられます。フェブリックで下がりましたが青魚がよいと言って偏った食事は危険だと思う出来事でした。

副鼻腔炎の漢方治療

冬になると顔がいたとか鼻づまりなど蓄膿つまり副鼻腔炎の症状が増える。副鼻腔炎つまり鼻づまりにはに漢方薬は有効です。西洋薬は鼻閉はなかなか改善しません。漢方では瘀血を痛みの主体として不通即痛という考え方があります。川芎・辛夷という二味の薬徴が有ります。辛夷は鼻づまりの専薬です。川芎は「血中の気薬」といいます。川芎はその活血作用で血と気を巡らせます。「ワンエアウェイ ワンディジーズ」というのが今の喘息のキャッチコピーです。呼吸にかかわるのは一つの道という考え方です。鼻の病気と気管支喘息による気道狭窄は一つの病気であるという考え方です。モンテルカストやプランルカストという薬とともに発達した考えか方です。喘息に用いる漢方薬を用いて鼻炎や副鼻腔炎はうまくいくことが多い。勉強不足の薬剤師さんの調剤薬局へ行くとおかしいといわれてしまう。処方箋で薬を出す以上院内で丁寧に説明してしまうことも一つであるがなかなか言い出しにくい方も多いようです。薬すべてを説明することができるというのは無理なようです。石膏・知母で抗炎症作用を期待することも大切です。杏仁・石膏や麻黄・石膏の生薬が入った漢方薬で肺の粛降作用を期待することも大切です。