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実用視力

通常の視力検査を最大瞬間視力とすると、実用視力は日常の見え方といえます。実用視力は一分間に2秒ごとに視力検査を施行します。2回続けて間違えると指標が下がる。正解すると指標があがる。興和から除くタイプの器械が発売されているそうです。ゲル化製材の緑内障薬が発売されたとき患者さんから緑内障という言葉が持つ意味が大きいうえに数分間目がかすむと一生見にくくなるといわれた経験を有します。今、ムコスタ点眼という懸濁液製剤が発売されました。瞬間的に目の前真っ白になる画期的なお薬です。ムコスタ点眼液のゲル化製剤が発売される日を待っている一人です。XE製剤ではコントラスト感度の低下や高次収差の増加が報告されています。眼軟膏も高次収差の増加が続くそうです。そこで飛び出したのがガッテンだったようです。ムコスタ点眼液の点眼により「物の見え方が一時的に悪くなる」が実用視力には影響がないそうです。我が家にはTVがおいてありますが子供がが不登校になって以来一度もTVはコンセントにつながっていません。「視力があがった」「見える」医師免許をお持ちの患者さんもおっしゃいました。

漢方薬と月経・頭痛

東洋医学で月経痛を治療しているひとは少なくない。ロキソプロフェンはプロドラッグです。胃腸にやさしいはずですが服用して胃腸障害を起こす人もいる。ロキソプロフェンが飲めるなら問題ない。何にも考えない漢方薬なら芍薬甘草湯です。体質と痛みの時期を知らべると次のようになります。気滞では月経前に痛みが強い。つまり月経前緊張症という状態が多い。下腹部に気滞による瘀血がたまっていると考えます。瘀血の体質では月経中の痛みが強くなります。そして三日ぐらい経つと痛みは減ります。月経血として瘀血が体内から出て行ったと考えます。血虚では月経後に痛みが強くなります。月経により血液を失うからです。気血両虚の状態になります。ここから先の考え方は以前述べた漢方周期療法をおすすめします。その他、月経と関係するものとして頭痛があります。排卵日や月経初日前後でエストロゲンの急激な変化が変動時には偏頭痛の頻度が高くなるとされています。

インターネット講演会

最近インターネット講演会が急速に増えてきました。先月など眼科だけで2つ重なりました。「眼科と統計」、「こんなドライアイ、こんな症例」のふたつです。統計学も勉強していかないと医師としてついていけない時代になっているようです。しかし、5年目の医師対象となっていましたがみんなついていけないようでした。「こんなドライアイ、こんな症例」はよくまとまっていました。ドライアイは炎症であるという立場から日本とアメリカの考え方の違いを考察していました。メーカーのホームページに個人情報を登録という形で売るかわりに専門に関係なく自宅で診療終了後勉強が無料でできる。姫路の駅前へ行くのも自分で運転できればよいがペーパードライバーには大変です。うつ病や糖尿病も職場や自宅でインターネットを介して学ぶ時代が来ています。緑内障薬で世界的に有名な某社の眼科チームなど韓国ではMRさんが7人しかいない時代です。何でもIT時代です。ついていけません。

フルオレセイン染色

眼科を受診してハンカチを黄色で汚したことはありませんか?蛍光ペンの黄色のような色がついたことはありませんか?フルオレセイン染色をしています。フルオレセイン染色の目的は眼圧を測る、HCLのフィッテイングを観察する。、BUTを測る、角膜のキズを見る。更には最近、角膜のみならず話題の結膜を見ることを重要視している。眼科医にとって多くのことがゆっくり見ていると見えてくる。結膜弛緩症もみえてくる。ドライアイ研究会にお願いすればリサミングリーン染色やローズベンガル染色など多くの材料を分けていただけます。最近はフルオレセイン染色の仕方まで丁寧に記載され時代です。昔はべたべたに染めていました。フルオレセイン染色で何を目的として観察するかで染め方も大きく異なります。点眼麻酔をするかどうかで大きく変わります。フルオレセイン染色では薬剤毒性なら角膜のみ染色されます。涙液減少型ドライアイなら角膜も結膜も染色されます。

涙は二層構造

涙は2層構造です。嘘でしょう、本当ですよ。以前は涙は三層構造とされてきましたが最近は2層構造とされています。二層とは油層と水・ムチン層の二層です。従来は涙液は三層とはムチン層、水層、油層とされてきました。ムチンも分泌型ムチンと膜型ムチンに分けられます。分泌型ムチン主にMUC5ACは結膜杯細胞から分泌されます。涙液をゲル化して粘性を与えます。分泌型ムチンは涙液膜安定化作用があります。潤滑油として働きます。診察所見は軽いが自覚症状がつよいBUT短縮型ドライアイに対して分泌型ムチンの膜安定化作用に異常があるのが瞬目不全型ドライアイです。瞬目不全型ドライアイは下方角膜にキズが存在することになります。ムコスタ点眼液で有効な例はどんどん増えています。ジクアス点眼液も一度はダメといった人が今一度試してみるとよいといわれています。おなじわたくしが処方する薬ですすらこの状態です。プラセボつまり偽薬で30パーセント有効です。TVの効果は大きいです。

冷え症と漢方的診断

冷え症は温まると解消するでしょうか?必ずしもそうとは言えません。陽虚による冷えはあたためればよい。しかし、陰や血の不足による代償的な偏在があります。偏在といえば兵庫県の中でも医師は偏在しています。例えて言うと南の東に多く、北へ行くと少ない。体の中の熱も偏在します。手足だけが冷える方、体全体が冷える方などいろいろおられます。気滞による気の偏在もあります。気の滞りによるものは上焦のほてりや裏のうつ熱の症候です。つまり、体の一部だけが冷える冷え症もあります。体表だけが冷えているのか体の芯まで冷えているのか見分けるのが難しいです。だから、舌診とか脈診も併用します。不問診というのがあるそうですがどうやって診るのでしょうか?

アラキドン酸カスケードと緑内障

アラキドン酸カスケード細胞膜のリン脂質にホスホリパーゼA2が作用し遊離アラキドン酸が産生されCOXが作用してPGG2さらにはPGH2そして眼圧下降作用を有するPGD2、PGE2、PGF2α、眼圧には関係しないPGI2,TXA2があります。5-リポキシゲナーゼが働き5-HPETEが産生されさらにLT類が生成されます。ロイコトリエンは鼻炎や喘息の原因とされています。緑内障薬で単剤NO1の売上高のラタノプロストは フォスフォリパーゼA2を活性化します。ニプラジロールはNO活性とCOXを高めPGつまりプロスタグランジン活性を高めます。

薬膳とムチン

目の表面にはムチンがあり、膜型ムチンにはMUC、1MUC4,MUC16分泌型ムチンにははMUC5ACがあることをこの一年間学びました。私の養生の基礎は八丁掘りの東京医療福祉専門学校で和田先生に学びました。実習は若い栄養士さん?ばかりなので一回もしたことありません。きっと目指すところが違うと思いました。薬のN堂漢方ブテイックが大きな百貨店で大成功するように薬膳に対する関心は高いと思われます。梅田のH百貨店の薬の日本堂漢方ブテイックは日曜日はいっぱいでした。NHKの通信教育で「薬膳」学んだこともありました。基礎的なので私には簡単でした。あんまり理論重視ですとおいしくありません。ねばねばぬるぬるはムチンですが植物性ムチンと動物性ムチンは異なるようです。mucinとは何でしょうか?糖蛋白です。植物性ムチンはねばねばぬるぬるの食べ物です。植物性ムチンはオクラや納豆です。高タンパク多糖類に短い蛋白が結合したものです。生体内の動物性ムチンは粘膜を潤すものですクラゲのイメージです。。ムチンは糖鎖でいっぱいです。ムチンは高分子の親水性糖蛋白です。つまりアポムチンと糖鎖がくっついたものです。「姫路 ムチン」で検索いただいた方のために書かせていただきました。

保険で使える眼科漢方

保険で使える眼科の病名や症状がある漢方薬をさらに調べてみました。老人の霞目に対して八味地黄丸や牛車腎気丸、充血に対して苓桂朮甘湯、結膜炎や角膜炎に対して葛根湯、急性結膜炎、フリクテンや翼状片に対して越婢加朮湯等があるこれらは製薬会社により保険適応が異なります。全社共通はアレルギー性結膜炎に対する小青龍湯だけです。会社により適応病名が違うと縦覧突合時代には大変です。コンピューターもついていけない漢方の病名です。「治せる医師をめざす・・・・・・」という漢方の本の分担分が原稿完成までもうすこしです。局所と全身どちらに視線を向ければよいのでしょうか?眼科漢方は難しい。

三千仏礼拝行

三千仏礼拝行は在家の方には全く馴染みがないものと思っていましたが今は一般の方にも参加していただく時代なんですね。三千仏礼拝行は五体投地といい、立ったり座ったりを繰り返します。大変きつい修行です。わたくしは平成3年に研修医が終わり当時の神戸市立中央市民病院で研修医が終わった時期、比叡山の横川にある行院で三千仏礼拝行を行いました。投地ですから膝から倒れていきます。倒れ込む方が楽ですのでみんな修行中で疲れているので膝を痛めて修行を困難にすることもあります。当時まだ30歳くらいでしたがわたくしも普段は運動などしない生活でしたので顔色が青いと先生に心配されました。先生は今は比叡山延暦寺で大変えらい方になられています。厳しい中での優しさがありました。午前と午後500仏の名前を唱えながら立ったり座ったり繰り返していました。そのあと筋肉痛がひどかったのは言うまでもありません。姫路西高の校訓である質実剛健と比叡山延暦寺での修行たいへん似ています。人間外観で判断してはいけません、市内で老人施設を経営されている方がおっしゃっておりました。苦しいときは比叡山の横川での修行を思い出しています。うちの子も修行できたらよいのになあ、もっと強い人格形成ができるのにと思います。