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ロトリガ顆粒が今注目されています

ロトリガは以前から注目していた薬です。武田薬品のロトリガが注目されています。ロトリガはω―3脂肪酸製剤です。ロトリガに対し今まで存在したEPA製剤はT社からOTC製品として中性脂肪が高い人向けに発売されます。医療用はEPAとDHA含有のロトリガに変わる可能性があります。ロトリガは肝臓で中性脂肪の合成を抑制し、中性脂肪の代謝促進により血液中の中性脂肪を低下させます。サプリメント嫌いのわたくしにはEPAとDHAの一緒に入った製品は大歓迎です。医療用EPA製剤は高脂血症のみならず閉塞性動脈硬化症の適応も取得していましたが、高脂血症のみにロトリガは使用できます。EPAはK代の眼科ではドライアイに有効かという研究がされています。EPAとDHAが同時にとれる保険適応薬ロトリガ顆粒の登場が楽しみである。いまやバラエティ番組となっているためしたガッテンで取り上げたら日本中大パニックですよ。

今どきの小学生はすごい

近畿統一試験まであと40日です。寒くなり、西川クリニックの近くに夜集合していた少年の姿が見えなくなりました。最近物騒なので姫路駅前まで子供を迎えに行き、ついでにといってはなんですが姿を見ると自宅が近いお子さんとタクシーに相乗りすることもあります。世の中、景気が寒くなると物騒になります。そのタクシーの中で聞いた話では卒論がある公立小学校があるそうです。しかもワードで「卒論を作成する」そうです。いまどきの小学生はすごい。西川クリニックの校区も姫路では一番早くパソコン教育が実施された小学校だそうです。どこに卒論を書く小学校があるのだろうか?しかもワードで?ひょっとして?どうも教育大学付属小学校のようです。なるほど姫路から現役の教員の方が大学院へ行かれる学校だなと思いました。K大に教育学部がなくなったと聞きびっくりしたのも今は昔。!塾への往来もタクシーだそうです。遠いと毎回迎えにはいけませんね。ああ大変。

ツムラの柴陥湯

ツムラにしかない漢方薬は多い。漢方エキス製剤にはツムラしか発売していないものが多い。ツムラにしかない漢方エキス製剤の一つが柴陥湯です。きっとあまり売れていないと思います。柴陥湯は小柴胡湯の加減法です。小柴胡湯というと患者さんからやめてくれとか大丈夫かと言われた時代がありました。肝炎イコール小柴胡湯の時代は終わりました。風邪に使うと小柴胡湯は魔法の薬でした。わたくしが結核療養所で働いていたとき小柴胡湯を結核患者さんに使う臨床試験がなされていました。結果は分かりませんが今振り返るとなかなか厳しいと思います。中医学でいう陰虚の典型例が慢性化した結核です。黄㬎は冷やして乾かす薬です。陰虚は明らかに悪化します。柴陥湯は小柴胡湯に瓜呂仁と黄連を加えた処方です胆が切れにくい咳に使うとされています。千福先生はCVAつまり咳喘息に柴陥湯を用いて効果があったと日本東洋医学会総会で報告しています。柴陥湯のカギは瓜呂仁と千福先生は考えたそうです。瓜呂仁はステロイドのような作用があるそうです。柴陥湯は黄連と黄芩が入る連剤であり、柴胡剤でもあります。柴胡も黄連、黄芩もすべて冷やすとともに乾かせる薬です。CVAになぜ柴陥湯かと思いますが発想が素晴らしいと思います。痰が絡めば燥性の生薬が多用されているのもわかります。今日、千福先生に質問させていただきました。

お屠蘇

お屠蘇気分で有名なお屠蘇は漢方薬です。お屠蘇と言ってもわからない人が増えた今日この頃です。お屠蘇に入っている生薬は会社により違うようです。松浦薬業さんのものには陳皮、おけらこと白朮、桔梗、浜防風、山椒、桂皮だそうです。松浦薬業さんの屠蘇散は300mlのお酒に一晩つけます。更に元旦の朝家族そろってのみ、家族の健康・幸せを祈ります。お屠蘇は正月の薬酒です。「迎えた一年家族に大病・大過がないように、笑顔で今年も迎えられるように」の願いがこもったものです。わたくしの実家の寺院でも檀家さんにお配りしています。飲酒ですので未成年者は舐めるくらいでしょうか?三国志の時代の中国の名医華佗が作った処方とされています。正月のために創られたものではありません。そのあと各所で違う処方が作られました。「蘇という鬼を体外へ追い出し屠るための薬」です。家族のみならず近隣の方の健康を願ってお屠蘇を飲むそうです。

逃げるが勝ち

中学受験の最終面談が行われました。それも夜8時からです。良い話は少なかったので今日は疲れています。姫路の場合は誰の意志かはわかりませんが[地域の中学校]へ行かないための中学受験が多いそうです。公立中学校か私学中学校かという選択は「勉強するため」ではないそうです。つまり「逃げるが勝ち」です。そして男子か女子かで大きく変わるそうです。定員のなかで男女比率が定められているところもあります。自宅から通える学校が限られていますから。受験する学校の中で実際通学する学校を受験し全滅するかもしれません。正確に述べると本人が行きたい学校は全滅かもしれません。子供には携帯電話を持たせていません。携帯電話を持たせないことが志望校にとおったとき必要になります。携帯禁止の学校があります。噂では学区再編で高校受験はさらに厳しくなるともいわれています。新たに開校予定の共学中学校は意外と人気が出る?と思いませんか。本人の意思を尊重したいです。「合格」がでなかったら本人には公立を勧めています。岡山でスタートした公立中高一貫教育すごい人気らしいですね。憂鬱なひと月です。全滅が怖いです。

牡蠣

カキの貝殻が牡蠣と書いてボレイと読みます。柴胡竜骨牡蠣湯と桂枝加竜骨牡蠣湯に竜骨・牡蠣は配合されています。柴胡加竜骨牡蠣湯には本来鉛が入っていたそうです。今の時代「カキ」といえばノロウイルス感染症が頭に浮かびます。二枚貝の代表がカキです。ぼれいにはカルシウムが多く含まれています。したがって重鎮安心薬に分類されます。安中散は大正漢方胃腸薬に含まれています。安中散と芍薬甘草湯で大正漢方胃腸薬です。安中散のなかのぼれいは制酸作用を期待しています。ぼれいの生薬としての作用は鎮静作用、収斂作用、軟堅散結作用そして制酸作用を有します。昨日、赤穂の生ガキをおそらく10年ぶりくらいで生で食べました。ノロウイルスが怖くて食べたことが最近ありませんでした。おいしかった。保健薬局でこの話をしたら女性薬剤師からそんなこと思って食べたらおいしくないでしょうと言われたがとてもおいしかった。とてもおいしかった。医者の不養生と言われず良かった。かきは漢方ではぼれい肉というそうです。かきはMILK OF CALCIUMです。

ドライアイと炎症

シェーグレン症候群は涙腺や唾液腺を標的臓器とする自己免疫疾患です。関節リウマチ等膠原病に合併するものは二次性シェーグレン症候群とされています。シェーグレン症候群はリンパ球性炎症です。ドライアイは炎症です。だから胃炎の薬であるムコスタ点眼液が目の炎症であるドライアイに有効との考え方です。アメリカではドライアイは炎症でシクロスポリンのみが薬として用いられているようです。その他の点眼薬は薬ではなくドラッグストアで買えるものだそうです。日本で用いられている目の水分補給の薬はアメリカでは主薬ではありません。日本から世界のドライアイ治療をかえようとドライアイの権威といわれる医師が切磋琢磨されているようです。逆に申し上げると話題のムコスタ点眼液、ジクアス点眼液はどのように使うか?まだわからないことばかりです。上輪部角結膜炎や酒さ、コンタクトレンズのドライアイには摩擦が関与すると考えられるようになっている。摩擦は炎症そのものです。ここでいう炎症は広い意味での炎症です。

乳頭出血

眼科における乳頭とは視神経乳頭です。視神経から出血するのが乳頭出血です。正常眼圧緑内障で視視神経の乳頭から出血するのが問題です。乳頭出血は緑内障悪化のメルクマールです。視神経乳頭の耳側に90パーセント見られます。つまり乳頭出血は耳側つまり黄斑近くに出現しやすい。乳頭出血を見落とさないためにはK大の眼科教授はほぼ全例に眼底カメラをとるそうです。そして神経線維層欠損と乳頭出血を探すそうです。緑内障はドライアイとともに眼科では数少ない慢性疾患です。早期発見するためには高い倍率で後極部を観察できる眼底カメラの活用が欠かせません。一から三か月で消失し視野検査で悪化を認めます。乳頭出血は最初に見たときは異常のない視野検査の方が次第に緑内障性変化を伴うようになります。眼圧は正常値で10から20mmHgの場合が多い。倒像鏡では見落とすかもしれない。

プレベナー

小児肺炎球菌ワクチンのプレベナーはファイザーの製品です。プレベナー派の脳炎・髄膜炎の予防のためのワクチンです。今後プレベナーに代わる13価の小児肺炎球菌ワクチンがまたまたファイザーから発売されるようです。私のクリニックへ訪問していただいていたファイザーの方が東京に転勤することになりました。東京で小児科を回るそうです。「東京はプレベナー有料なんです」知ってますよ。だから、姫路では保健所の方が無料化のありがたみを説明してくれとおっしゃいます。東京のように人口が多いところは有料です。なぜ有料か?そんなことしなくともたくさんの方が住むからです。一方、近隣の加東市は中学生まで医療費無料化になります。医療費無料化はよいことばかりではありません。医療機関が込み合います。そして、税金の無駄遣いと言えることが起こります。人口を増やすのが先かあるいは人口の減少を食い止めることが先か財政健全化が先か?住む人も将来急速に高齢化が進むことを真剣に考え直す時期が来ています。ところで姫路の私のクリニックに近いところでもスポットでインフルエンザ感染症が出ているようですね。

塾は休んでも学校は休むな

昔、姫路には全国組織の進学塾がなくH先生が労働会館でE教室を日曜日に開かれていた。私の小学校でもわたしとは出来が違う2人の方がE教室に通っていました。一人は私立、一人は私立をうけず公立へ進みました。もったいない話のように思いました。二人とも何でもできる人でした。しかし、いつの間にかそのE教室のうわさを聞かなくなりました。最近知りましたが小学校を休んで塾で勉強させ新聞沙汰になり亡くなったそうですね。だからか「学校は休むな休むなら塾を休めとうちの子は言われました」。義務教育ですから学校へ行かなくなったり行けなくなったりしても進級します。義務教育が終われば出席日数が不足すれば留年です。わたくしの大学では私が入学する前の年に120人中100人が留年する異常事態があった。しかし、留年が多いと補助金カットという処分を文部科学省から受けるようで以後そのようなことはなくなった。姫路で私立を目指す子は私学へ勉強に行く子ばかりではありません。いじめは何処にもある永遠に不滅です。「いじめゼロ」なんてありえません。そのような環境の中で姫路では限られた学校しかなく何かがあったとき毅然とたした対応を期待して私立受験すると塾の先生が言われてました。1月19日の試験に落ちたら公立中学校を勧めています。今日が近畿統一入試日まで50日前です。