2012年3月17日から3月18日まで第10回で最後の眼科アップデートセミナーです。豪華な講師陣とパワーポイントをカラーでいただけることで大変すばらしい会でしたが今回で最終回です。参加費3万円と交通費と宿泊費あわせるとたいへんな?出費です。ブログでわたくしの特に印象に残った事柄をおしらせいたします。
姫路の眼科 西川クリニック院長の日々雑感及びお知らせ
2012年3月17日から3月18日まで第10回で最後の眼科アップデートセミナーです。豪華な講師陣とパワーポイントをカラーでいただけることで大変すばらしい会でしたが今回で最終回です。参加費3万円と交通費と宿泊費あわせるとたいへんな?出費です。ブログでわたくしの特に印象に残った事柄をおしらせいたします。
病院で給食が提供されるのは当たり前。うすい味だと「こんなもの食べられないといわれる」しかしその陰には、大きな努力がある。朝5時や6時から働いていただいている給食職員の方には頭が下がる。そして昼があいて夜下膳された食器を洗う必要がある。大変です。医療機関では当たり前のように診療の対価として会計されている。しかし医療機関の規模と診療科目によりそして国策であるジェネリック推進政策によりいろいろな薬の名前どころか適応病名まで覚えることが必要になっている。レセプト審査が今後厳しくなることが予想されています。一方、無診療投薬や保険病名に対し厚生局では厳しく変換を求める時代です。医療事務の資格は国家資格ではありません。各会社による認定資格です。そこが一般の方にはわかりにくいところです。或いは誤解があるところです。眼科におけるOMAや眼科コメデイカルも資格ではなく研修が終わったというしるしです。
MMPは医学の世界ではMMP-3つまりマトリックスメタロプロテアーゼ―3が有名です。関節リウマチの診断、治療効果、治療効果判定に有用です。MMP-3は関節リウマチのほか膠原病一般に有用です。MMP-3は滑膜炎を反映します。眼科ではMMP-9と円錐角膜の関係が示唆されています。ラタノプロスト点眼液が円錐角膜を急激に進行させます。ぶどう膜強膜路でラタノプロスト点眼液がMMP活性を更新させ房水排出を亢進させ房水排出を高めます。その結果眼圧が下がるのです。なるほど。
エチゼンクラゲはMUC5ACに似た成分を無っているそうです。ムチンはいろいろな動物の粘膜の粘液に存在しているそうです。ムチンはよくわからない。これが現実です。ムコスタやジクアスという薬の開発にはどのような苦労があったのでしょうか。よくわからないムコスタとジクアス特に消化器内科の医師が20年研究してもよくわからないムチンを眼科の医師が研究し「ためしてガッテン」にでるような時代が来るのでしょうか。ムチンにはサトイモ、レンコン、白きくらげなど植物性のものに対して動物性ムチンはあまりよに出回っていません。開業しても子供がいじめによる不登校となった今だからこそムチンの研究ができたらなー。としも年だから今更なあー。
確定申告の時期です。というかもう終わりです。カルテに年間の領収書がほしいと記載してある方がある。年間の領収書は有料でもよい。「姫路 西川クリニック」では無料で発行しております。しかし、取りに来られる方は少数です。租税対策措置法26条は地域医療を守る大切な法律です。良質な医療を維持するためまた国民皆保険を維持するために租税対策措置法26条を維持していただきたいものです。わたくしも確定申告は終わっています。ところで退職した職員が確定申告しているかということを会計検査院が調査していることをご存知ですか。私どものクリニックの給与がたまたま会計検査院の調査対象になりました。退職されたみなさん確定申告されたこととは思いますが念のためお知らせいたします。
ムチンにはいろいろあることがわかってきたみたい。眼科でいうムチンと漢方の世界の植物のムチンはちがうものです。漢方の世界ではねばねばぬるぬるのものをさしている。こればかり考えていると痛い目にあう。眼科の世界のムチンは高分子糖鎖蛋白のことを広くさす用語だそうです。粘膜を潤す親水性の性質をもつ物質で他の糖蛋白はNグルコシド結合ですがムチンはOグルコシド結合しています。Oグルコシドは人工的に合成できません。ムチンとコンタクトレンズの関係ですが善玉か悪玉かまだわかっていないようです。眼表面ムチンは潤滑作用と細菌などを洗い流すバリア―機能の作用があるそうです。潤滑作用でコンタクトレンズが汚れると悪玉、細菌を洗い流すと善玉どっちでしょうか?
普通は無病息災ですが一病息災という考えというか言葉を学びました。一病息災とは何かきっかけがいるということですね。一病息災は何かのきっかけで受診し他の病気がみつかることです。あるいは一病息災とは医療機関にたまたま受診したことをきっかけに病気が見つかることです。花粉症をきっかけに眼科を受診し緑内障がみつかることも不幸中のさいわいといえませんか。なかなか緑内障を発見することは大変です。難しいことです。これが本当の一病息災です。
花粉症は温病か傷寒か?議論は尽きません。そもそも日本は鎖国の影響で温病学が入ってこなかった。暖かくなればなるほど温病学の影響があると思います。今年は寒い感じがしますがいつになれば暖かいと感じるのでしょうか。寒く感じるうちは傷寒のくすりがよくきくきもちがいたします。ヒノキ花粉症やハンノキ、かもがや花粉症は温病のような気がします。衛気営血弁証の気分を対象とした花粉症の治療がされているのは間違いのない事実です。温病を意識するとき便利な方剤が小太郎漢方製薬の桔梗石蒿エキスです。同じ名前でも麻黄と石蒿の比率が大切です。麻黄の比率が高いのが傷寒、石蒿の比率が高いのが温病です。石膏の10グラム入った桔梗石膏により傷寒が温病にかわります。
今日は3月9日つまりサンキュウです。ありがとうという日です。出会いがあれば別れがある。今日は中学校の卒業式だそうです。ガーダシルの接種や初めてのコンタクトレンズを求めて来院される方が何人かおられました。ブログにいくら書いてもなぜか初めてのコンタクトレンズを希望される方が続きます。時代には勝てません。わたくしが本当に診察したいと思うのは漢方診療やアレルギー疾患ですが最近関心を持ってブログにたくさん書いているドライアイに関する知識はコンタクトレンズ診療には欠かせないものです。コンタクトレンズコンタクトレンズを使われている方との出会いと別れが多いのも3月です。
炎症とは何でしょうか?病理学的に炎症とは赤い、腫れる、痛い、熱感の4つ主要徴候がみられることが古典的な主要徴候です。今の時代の炎症性疾患といえば眼科領域では糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症そしてドライアイがあります。そのほかにもアルツハイマー病、動脈硬化、がんなどが現代の炎症性疾患です。犬のドライアイの薬にオプテイミューン眼軟膏があるそうです。なんと免疫抑制剤ですよ。犬の方がアメリカのガイドラインに近い治療を受けているそうです。日本のドライアイの考え方は結果としての炎症です。0.1パーセントのフルメトロン点眼液を一日2回点眼するという意見がふえています。2002年からシクロスポリンの点眼がアメリカでは第一選択薬となっておりアメリカではドライアイは完全に炎症性疾患です。