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SPPARMα

一年前から話題のSPPAMアルファがいよいよ使えるようになります。動脈硬化や心血管エベントの話は尽きません、血糖、血圧、コレステロールを下げても心筋梗塞はなくならない、心血管エベントが残る。RESIDUAL RISK直訳すると残余リスクという言葉が毎日聞こえてきます。中性脂肪高値といえばEPAやDHAで下がればよいと思っていたところにSPPARMαが発売されるみたいですが痛くもかゆくもない中性脂肪高値にたいして患者さんは残余リスクなどを考えておられているでしょうか。LDLを下げるだけでは心筋梗塞は防ぐことができない。食後の高中性脂肪血症を改善する必要が叫ばれている。基準が決まってないので困ります。ロトリガのウエブ講演会でかなり知識はありますが一日520円の薬価の3割と調剤料を高いと思うか安いと思うか患者さんの心ひとつ。225点がかかるならイランといわれたこともある。そこへまた中性脂肪を下げる薬が登場します。青魚は意識して食べるように努めていますがなくなった父親のように毎日青魚を食べるのは困難です。学生時代に生化学で学んだCHYLOMICRONから肝臓でVLDLが合成されIDLさらにはLDLに至る話は百花繚乱しています。

漢方外来の患者さんは

漢方診療の患者さんお越しになっていると機嫌が良い。男の患者さんの方に

ムコスタ点眼液関連涙道閉塞

ムコスタ点眼液関連涙道閉塞は重大な副作用とされている。TEAR MENISCUSが急に上昇すると要注意だそうです。以前ムコスタ点眼液で鼻涙管閉塞を起こしたとのことでブログをお読みになった女性患者さんが来られた。他院でムコスタ点眼液UDを60日分×4本処方されたそうです、こんなに処方したら何か起こったとき困る。兵庫県眼科医会の会報にも多くの点眼液を処方した場合査定の対象になることがあるとの記載が最近ありました。返品はできるのですかと聞かれたのでうちなら管理状態がわからないから返品不可ですと伝えた。なんでもクーリングオフできる思っているがワクチンなどの冷所管理のものは原則返品は受けて戴けない。私はすでにムコスタ点眼液関連涙道閉塞を4例経験しておりブログにも掲載している。このかなり前のブログを見事見つけ出した姫路市街からお越しいただきました。いったーと言われながら何回か通水したが駄目でした。今の時代このような例では涙道内視鏡ができる施設に紹介するのがSTNDARDです。ムコスタ点眼液の重大な副作用報告から約2年たちます。多くのメーカーで医療情報伝達者の情報収集が今はかなりきちんとしている。これをいかに生かすかです。医療機関でもヒヤリハットというものがあるが事後の検討が重要です。ムコスタ錠は胃潰瘍では一日3回ではありません。朝夕寝る前の三回です。胃炎なら一日3回です。こんなことで査定されたら働き損です。台風はようやく静かになってきました。

加齢黄斑変性症

加齢黄斑変性症は日本人100人に1人とされていますが急速に増えています。加齢黄斑変性症の講演を聞くと眠り歌の聞こえる眼科医がおおいと講演会で演者の医師がおっしゃいました。加齢黄斑変性症(AMD)の治療において抗VEGF抗体の出現により漢方薬という選択が消えました。AMDは滲出型と萎縮型に分類されAMDの滲出型には古典的、RAP、PCVの3つに分類されることが多いと思います。分類されるのは治療効果に差があるからといわれています。さらには昔は別の病気とされたまたアジアや日本に多い中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)の後加齢黄斑変性を合併することも問題になっています。以前は40歳未満なら中心性漿液性脈絡網膜症で50歳以上なら加齢黄斑変性症といわれた時代もありました。抗VEGF抗体は一時的には視力を上げることは間違いないがうち続けないと眼科の医療費を食いつぶし眼科医になりたい人がますます減る可能性がある。いったん下がった視力は抗VEGF抗体を使ってももとゑは戻らない。PRNとTREAT&EXTENDいずれにしても過剰治療の可能性がある。治療回数が多いと黄斑萎縮が起こるリスクが上がるそうです。いまから数時間は姫路市は台風に注意が必要なようです。

ヨーグルトが苦い

訪問診療でご縁がありお伺いした方からヨーグルトが苦いといわれました。亜鉛は40しかない、しかし患者さんはNASHからHCCで追加のTAEができないCHILD分類CのLCの方です。非代償性肝硬変で腹水もたまっている。お元気な時は70KGの体重があったそうです。残存肝機能が乏しいので慎重に増やさないといけません。味覚異常に対してノベルジンの投与を開始することにいたしました。肝性脳症に対して便秘が怖いので25mgから増やしていこうとしています。講演会であるいはブログの患者さんが同定されてはいけない時代です。血清亜鉛値が250を超えるとノベルジンは減量するとのことです。自分が食べるものが見えないと緑内障の方に言われたことがあります。そして今ヨーグルトを食べて苦いといわれた。色々な味がある。考えてみると自分が食べているものの味は本当はわかりません。漢方の世界では五行の考え方が五臓に対応します。味は五行で。は五味とされます.酸苦甘辛醎で五味です。肝心脾肺腎に対応します。ひとはみな味がわからないという経験をして初めて当たり前のことに対して感謝の心を持ちます。

味覚異常症

大学で味覚外来を担当する医師も漢方薬をご処方なさる時代だそうです。わたしも頑張って味覚異常の西洋医学を学ぼうと思います。透析患者さんの67パーセントで味覚異常症は起こるそうです。透析患者さんや炎症性腸疾患の患者さんには吸収障害という共通点があるそうです。味覚異常症は意外と多い。特に肝臓が悪かったり腎臓が悪かったり内臓からくるものも多いそうです。味覚異常症に適応がある漢方薬はありません。ノベルジンも味覚異常症ではなく亜鉛欠乏症が保険診療上の病名です。亜鉛欠乏症はマスターコード上の病名です。低亜鉛血症はノベル人を使うため適応病名です。プロマックには亜鉛を増やす働きがあるそうです。ノベル人の副作用にはHDLの低下、血液中のアミラーゼやリパーゼの上昇、便秘や腹痛などがあげられます。味覚異常症の原因分類では亜鉛欠乏性、薬剤性、感冒性、鉄欠乏性、医原性、薬剤性、神経障害性亜鉛キレート障害による亜鉛排泄促進作用などいろいろな原因があります。低亜鉛血症なら牡蛎食べることが有名ですがを一年中安定供給されるものではありません。ましてや野菜を栽培する土壌にミネラルが80パーセント減っているという報告もあるそうです。私が訪問診療でお伺いする患者さんは亜鉛が40しかありませんでした。NASHからの肝硬変だそうです。多剤処方なのでノベルジンはご提案できておりません。

味覚異常症の治療

亜鉛が欠乏して味覚異常が発症する。味覚外来では亜鉛鉄銅を採決して調べるそうです。低亜鉛血症の薬ノベルジンを処方しても症状改善にはタイムラグがある。漢方薬は大学病院の医師の話では風邪の後は小柴胡湯、老人なら八味地黄丸、更年期なら加味逍遥散、気血両虚なら十全大補湯など使うらしい。それで当たればよいがそう簡単ではないと思う。あとはリフレックスもよいそうです。私は最近ひと月で体重が10キロ増えた患者さんを経験したのでリフレックスは?ロフラゼプ酸エチルつまりメイラックスも味覚異常に使うことがあるそうです。筋しかん作用、鎮静作用、催眠作用、意識水準低下などの作用が少ないのに不安をとるのに特に有効とのことでした。D2受容体に働くスルピリドも使うそうです。更年期にはうつ病が多い。精神科の薬か漢方薬かと言われたらほとんどの患者さんが漢方薬で治療したいということ間違いなしです。薬の副作用や歯科治療の後遺症で少ないながら味覚異常症になるそうです。日本は国民皆保険で医療費が安いのに慣れているからこのようなことも起こるのでしょう。

不妊治療の周期療法

不妊治療に漢方薬の周期療法を行う漢方薬局は多い。保険でできる範囲は限られる、つまり動物生薬が保険ではもち入ることができない。月経期は活血化瘀、卵胞期は通絡、黄体期は温腎陽が基本になります。中国人中医師の話はとても理路整然としており納得していました。私たちは保険診療では原則漢方薬は一度の診療で2剤しか処方ができません。保険診療は制限診療です。周期療法を行いでたくさんの人が妊娠に成功したという大学の先生が東京におられた。関西系統中医学医学講座のテキストを今一度読み直すと謎がまだまだ多いのも事実です。現代医学では月に一度しか妊娠の機会がないという排卵の機序と概念があります。仙頭正四郎のお話を聞きいつも婦人科領域での系統中医学講座のテキストに記載されている内容に感動を覚えるものです。月経前は気の症候、月経中は陰血の症候、経中の前半は血瘀、月経後期は血虚や気虚の虚証です。排卵には系統中医学の五臓の考えで心や肝が関与します。関西系統中医学講座は2年で一通り学習することができます。目から鱗のお話に感動して居たら2年なんてあっという間です。来年4月からは第五期関西系統中医学講座が始まります。今の会場はIR大阪駅から徒歩で茶屋町を通り過ぎた阪急インターナショナルの迎え、あるいはJR新大阪から御堂筋線で中津下車すればすぐです。来季の受講をお考えの方は来年2月まで毎月ありますので一度お試しで受講しておかれるとよいと思います。わかった気になりますが結局・・・・。奥が深い系統中医学です。

低亜鉛血症

私は今ノベルジンを3名か4名の方に処方しています。ノベルジンについて味覚異常症のお話を聞いてきました。10月1日に日本東洋医学会の兵庫県部会が兵庫県医師会館で行われます。今日の演者はそこでも味覚異常症について発表される兵庫県の味覚異常の第一人者です。漢方薬は味覚異常症にも有効だとわかりました。保険適応がないプロマックよりもノベルジンを使うのが良いと思います。味覚異常にも保険適応の検査があるそうです。亜鉛が体の中で大切なのは中心静脈栄養で亜鉛が輸液に入っておらず様々な症状を引き起こしたところから生じます。今までプロマックが療養病棟などで使われてきましたが保険適応外です。ロトリガ並みの値段を引き下げて登場したのがノベルジンです。WILSON病のお薬が亜鉛のお薬になって案内できるようになりました。ロトリガがEPA・DHAのω3脂肪酸、ノベルジンが亜鉛。萎縮型黄斑変性症のサプリメントであるサンテルタックスにもEPA/DHAそして亜鉛が配合されています。しかし濃度には大きな違いがあります。お薬とサプリメントです。サプリメントでは10~15Mgしか入らない亜鉛が25mgとか50mgも入っているのはノベルジンです。半年は続ける治療のようです。

保険と年金

保険診療そして介護保険さらには公的年金制度によって我が国の高齢者を支えるシステムになっている。しかし、これが現役世代を支えているのも事実です。いろいろな業種の方が介護事業者には参入しておられます。不況知らず天井知らずで伸びてゆく介護保険の給付が実は日本経済を支えているといっても過言ではありません。財源は国債発行。困ったものですがそれで生きている人も少なからずおられるのです。家事関連の費用など介護保険ではヘルパーさん、自費ならお手伝いさん。やっていることは同じしかし対象により国民の税金が使われることもあります。もうすぐ運転免許証の更新です。持っていて何になるか?どうせ運転せんのにといわれます。運転せずタクシーを利用することは運送業界を元気にすることにつながります。どこも誰も似たようなものです。支えられたり支えたり。しかし利用するからには感謝の気持ちを持たねばならない。10年で一気に超高齢化社会が進行します。来年4月には医療・介護の両方の保険が改定となります。厳しいものになるでしょう。