胃苓湯や清暑益気湯

暑い夏は台風10号でどう変わるんでしょうか。熱中症を漢方用語に変えると暑気あたりといいます。暑気あたりの保険で処方できる漢方エキス製剤は五苓散、胃苓湯1《万病回春》:蒼朮2.5-3;厚朴2.5-3;陳皮2.5-3;猪苓2.5-3;沢瀉2.5-3;芍薬2.5-3;清暑益気湯がある。今や西洋医学では後発品対策で配合剤は増えている、点眼薬もしかり。昔から漢方薬にも配合剤がある。小柴胡湯と五苓散で柴苓湯、小柴胡湯と半夏厚朴湯で柴朴湯、そして平胃散と五苓散で胃苓湯、桔梗石膏と小柴胡湯で小柴胡湯加桔梗石膏。茯苓飲と半夏厚朴湯で茯苓飲合半夏厚朴湯。あとは柴陥湯というのもあった。元気が出る漢方薬には人参と黄耆が入っている。これを日本漢方では参耆剤という。整形外科なら大防風湯、耳鼻科ならメーカーで生薬が異なる半夏白朮天麻湯、精神科なら帰脾湯・加味帰脾湯、泌尿器科なら清心蓮子飲といった感じです。更に内科の夏バテなら補中益気湯・清暑益気湯などの医療用漢方エキス製剤の参耆剤がある。今年の夏はもともと五苓散を多用していましたが今は胃苓湯を多用している。平胃散も五苓散もどちらかといえば下向きのベクトルです。食べたものは胃から十二指腸へ尿は腎臓から膀胱へ上から下に向かいます。清暑益気湯は補中益気湯のように昇提作用つまり下にあるものを上にあげる方剤ではなく骨格には生脈散(ショウミャクサン)が骨格に入っています。ショウミャクサンは人参・五味子・麦門冬の三味からなる方剤ですが医療用エキス製剤にはありません。陰を増やします、日本漢方的には脱水を防ぐ。この夏は暑くてむしむしするから利水作用の五苓散単独ではなく胃苓湯と清暑益気湯を多用しました。理気作用のある芳香化湿薬である平胃散を五苓散に配合した。つめたいものを取りすぎた方も多かったはずです。胃には氷皮膚にはクーラーの風が当たり冷やしている。患者さんがみんなびっくりなさるがクーラーは患者さんのために入れているが貼るカイロをあちこち貼って診療している。化学療法の薬で冷やしているのでカイロで夏も温めている。クーラーなしで生きていけるが冬は暖房なしでは無理です。今日は中学高校でご一緒だった方が爪水虫で治療したいとお越しくださった。検査の上3割負担ですが薬価ベースで800円のネイリンを処方した。処方箋はお知り合いの経営する調剤薬局にもっていくとのこ高校の一年下にそんな経営者がいたとは全く知らなかった。自宅に帰って長生きしようをLINEを送ってくださった。ご心配いただいた、うれしかった。爪水虫には外用薬よりも約半分の人が治るネイリン®をお勧めしています。私自身化学療法が始まり雨が降ると頭痛降らなくても頭痛・倦怠感、今日は台風10号接近で当然頭が痛く全身倦怠感著名で暇でよかった。