系統中医学講座的「月経による出血」

第1期関西系統中医学講座生理病態治療編⑧-B-5.月経による出血が多い過多月経の項には①推動力の過剰による血熱妄行の出血は実熱です。②昇提作用不足による脾気下陥という概念があります。②が東洋医学独特の概念でありふつうは加味帰脾湯や帰脾湯を使うと記載があるが系統中医学では補中益気湯を使うとの記載がある。注目は東洋医学独特の概念五臓の脾とは脾臓とは異概念です。脾の清気を上昇させる働き昇提作用そして脾虚による上方への上向きベクトルが弱くなり下降ベクトルが強くなると月経血が過量になる。仙頭先生は気虚による月経血の増加を脾不統血しないと以前から一貫して主張しておられる。持ち上げる昇提作用も血管内へとどめる統血作用もともに脾虚と関係が深く脾虚では統血も昇提も同時に障害される。統血作用の低下では経血過量よりも血をとどめておくべき月経前月経後に出血があって出血期間が長くなる、但し月経后期の経血過量は脾不統血です。第一期関西系統中医学生理病態治療編⑧ -B-5-2 には以上のような記載があります。

月経血が多い時には補補中益気湯の昇提作用+α

中気下陥でも脾不統血でも高温層になって正常に血を維持できないから早期に月経をきたし月経周期が短くなります。

南京町で購入した中国茶

昨年から小太郎漢方製薬さんのご厚意に甘えて小太郎漢方製薬主催の東京都文京区でご開業の仙頭クリニック院長仙頭正四郎先生による講演会の資料や著作を2001年からの受講生である私が配布資料の絵を自分自身でパワーポイントのソフトで書いたつまり書き直したものを用いて厚かましくも講演会をWEBで第二水曜日に開催させていただいております。第12回まで終了し今はほっとしていますが11月8日には#(ナンバー)12回目で2024年3月まで残すところ5回となってしまいました。中医学のように四文字熟語に頼らず日本語でわかりやすい言葉を用いて理路整然とした、これが日本の東洋医学の標準になったらと仙頭正四郎先生が提唱されているものです。IPS細胞でも眼科の会買いでIPS細胞を取り扱える病院が増えるようにと高橋政代先生が講演をなさっています。仙頭正四郎先生は2001年ごろから最低月二回は系統中医学を広げるべく小太郎漢方さんのサポートの元日曜日をつぶして全国から集まる受講生にご講演して下り系統中医学に神髄を伝授くださった。東京での系統中医学講座では受講生の方から伺ったのはなぜこうん何目からうろこの話を講演会で自分の休日をつぶしてまで伝えるのか。大阪での関西系統中医学講座ではお金を払って受講しているのだからギャクや冗談はやめてすべて話してほしい。日本も広いろいろな人がいる。

ふつうは補中益気湯ではなく加味帰脾湯が脾不統血の薬です

Dr西川の漢方ちょっといい話があと6回になりうれしくなっていろいろ書いてしまった。二週間したらまた製薬協のガイドラインに準じてスライドチェックがあるんだと我に返りました。