子宮筋腫ー系統中医学講座から

ご存じのように子宮筋腫は平滑筋の筋肉繊維か過剰に増殖した良性腫瘍です。東洋医学の成書では「活血化瘀・消堅散結」といった治法が記載しています。しかし仙頭正四郎先生はこのような[活血化瘀消堅散結]という治法に疑問を抱かれているそうそれは子宮筋腫は筋線維の増殖が本体で血瘀は本質ではないと考えておられます。活血化瘀は標治と考えておられるそうです。五臓から考えるとエストロゲンの指令に従っているだけ腎と脾の増殖と関係が深い。子宮筋腫の本質は五臓の中の脾や腎は陰の臓です、腎が作り脾が筋肉を作る。エストロゲンの指令に従っているだけと考えるそうです。地の臓である脾と腎の失調を調節する肝と心の機能の失調としてとらえる視点を重要視されています。症状では貧血にお困りの方が多いと思いますが脾の化生や脾の統血を考えないといけないが分泌過多を主とする卵巣ホルモンの平衡障害です。心と肝の機能失調。地の臓の活動を調節する。組織増殖による塊による二次増殖で生じる血管系の増殖が瘀血を形成しますが出血過多、筋肉の収縮障害としは本質ではありません。脾の化生(物を作る)や統血(出血しないように)と関連があります。筋肉の収縮機能低下は腎の機能障害。圧迫症状には活血や利湿。疼痛は茎を形成する筋腫いわゆる筋腫分娩で起こる。これは血瘀が関与する。おりものは湿蘊と考える。治法は活血利湿陰陽理気養血などの治療を行います。癌も子宮筋腫も腎・脾・肝・心の関与があります。癌は総論として種々の毒・血瘀・気鬱・湿濁としてとらえることが多い。巡りと毒。がんの発生は上皮細胞から皮膚が形を作るときの乱れと捉えます。腎・脾・肝が深く関係します。異常な増殖は腎気の失調は増殖の亢進ともとらえることができます。一方増殖の休止を制御する機能の乱れとしてもとらえることもできる。加齢によりがんが増えるのは腎気の乱れと考えます。壮年期のがんが進行が早いのは腎の関与すると考えます。(若いと腎気が充実している)卵巣嚢腫や子宮内膜症はうつや滞りの病態と考えます、卵巣嚢腫や子宮内膜症は筋腫や癌ほど固くない。肝気・腎気の異常・肝の発揚,腎の開閉(開闔)障害、子宮内膜症(endometriosis)は異所性に子宮内膜が残る病態です。経血の排泄ができない。内膜症は卵巣嚢腫以上に血(けつ)の異常です。化瘀・利湿化痰疏肝理気、温腎陽も重要です。乳腺症は脾と肝に関係が深く、湿瘟・湿熱・気滞・化痰・化瘀・利湿に疎肝理気・温腎陽を加味します。乳房は生理機能を考えると脾と密接な関係にあります。地方では健脾よりも健運を高める視点が大切です。仙頭せいしろう先生のお話は全くのどこにも書いていないお話系統中医学の内容は説明を受けないと理解できません。私は201年から系統中医学講座を学んでいますが待った飽きが来ません。噛むほどに味が出る昆布のようです。